月の美しさをわけあえたら

「今日はスーパームーンだって。帰ったら、月見しない?」
仕事が終わって携帯を見ると、同じシェアハウスに住む友人からラインが来ていた。月見なんて言葉は辞書になさそうな、外資コンサル勤めの住人から届いた、思いがけないラインに、自然と顔がほころぶ。5歳年下の23歳の彼は、よく一緒にご飯を作る仲良しの1人だった。
「月見って、あいつ、かわいいなぁ」
私はそうつぶやいて、うさぎが親指を突き出しているOKスタンプを送り、帰り道を急いだ。

コンビニでビールとおつまみを買い、シェアハウスの中でも1番のお気に入りの屋上へ向かう。その非常階段をのぼったところにある、おそらく本当は立ち入り禁止のエリアで、友人は待っていた。缶ビールを片手に、すでにほろ酔いだった。

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