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FX会社の利益の出し方

FX会社ってどうやって設立できるの?」でFX会社が意外に簡単に設立できることをお伝えしましたが、では、FX会社が実際にどう利益をだしているかを書こうと思います。

一般的にはユーザーであるトレーダーの取引の際に発生するスプレッドがFX会社の利益になるように思われますが、「FX会社ってどうやって設立できるの?」で説明したようにトレーダーの損失分を利益にすることもできます。

その為FX会社としては大きく3つの方法で利益をだしています。

・トレーダーのトレードによるスプレッド

・トレーダーの損失分

・自社運用

の3つです。ただし、スプレッドを利益にすることとトレーダーの損失を利益にすることの両方を同じ口座からの利益にすることはできませんので、メリットデメリットを考えてトレード状況を見ながらユーザーを分けているんです。

では、それぞれのメリットデメリットを見ながら説明していきます。

まず、「トレーダーのトレードによるスプレッド」の方法ですが

スプレッドで利益を出す場合の実際のメリットは、トレーダーの資金は市場に流れていますから、トレーダーが利益を出そうが損を被ろうがFX会社は全く関係ありません。デメリットはスプレッドはトレードの取引量に比例するので、トレーダーには利益を出してトレード量を増加してもらう必要があります。そして、逆にトレーダーが自己資金以上の損失を出し、追証(※自己資金以上のマイナス分)が発生してしまった場合にはFX会社が市場に対して損失分を肩代わりしないといけません。もし、トレーダーがマイナス分を支払ってくれない場合は自社の損失になります。その為利益を継続的にだし、利率が高い口座でこの方法が取られることが多いです。

では次に「トレーダーの損失分」の方法ですが

メリットはトレーダーの損失額がそのまま利益になります。トレーダーが日常習慣の様に行う損切りも利益になります。そして、もしトレーダーが自己資金以上の損失を発生させても市場に資金が流れているわけではないのでマイナス分を肩代わりする必要はなく、もともと口座にあった資金は利益になりますし、追加のマイナス分も支払ってもらうような約款にしていれば利益となります。デメリットでは実際の資金は市場に流れていない為、トレードのスプレッドはシステム上だけのものとなり、どれだけ取引量が多くても全く利益にはなりません。そしてもしトレーダーが利益をだした場合は自社でその利益分を支払わないといけません。一般的にはこちらの方法が取られている口座が多いです。

このように上記2つのメリット・デメリットを基に口座毎にどちらが会社にとって良いかを見極め口座管理を行うのですが、FXでは90%以上のトレーダーが最終的に損をするといわれているので、2つ目の方法が取られている口座が多いのですが、それはその方法をとられている口座数が多いということであり、口座数と対象の運用資金額が比例するということではありません。

なぜかといいますと、勝ち続けるプロのトレーダーは資金量も増加していき、それだけで生活を行っている場合も多々あります。そう考えるとスプレッド利益の方が通常は安全になるからです。ただ、そんなトレーダーでも一気に損失を出す場合は元金が多く、取引量も多いので多額の資金を失い、場合によっては多額の追証になるリスクもあります。

また、プロではなくても多額の利益を出すトレーダーもいますから損失額だけを利益にする方法もリスクになります。

状況によって「ネット情報のDD方式とNDD方式の内容って本当?」で記載しているように日々口座を変更させればいいと思うかもしれませんが、実際はトレード状態で一定の条件が必要なので現実的ではなく、それだけの口座数の変更も物理的に不可能です。

このように様々な可能性が絡み合っているため、会社毎にある程度決まりを決めて口座管理を行っていくのです。

ただ、どちらにしてもトレーダーが損失を出すと大抵はトレードをやめてしまいます。その為FX会社は更なるユーザー獲得を継続し続けなければいけません。

その為、上記の2つの方法だけの利益ではリスクもあるので、実は3番目の利益の出し方「自社運用」が結構重要になります。

この自社運用は会社により行っている場合と行っていない場合はあるでしょうが、ユーザーのトレード状況に利益を左右されることもありませんから確実な利益の出し方になります。資金も銀行と同じでユーザー資金を利用することで利益額も自己資金以上に増加させることができます。ただし、損失を出した場合はユーザー資金もその分失ってしまうというデメリットもあります。

ただ、わたしが知っている範囲で自社運用しているFX会社は、損失を受けない(負けることのない)手法で運用をしています。損失を出してしまうと会社の存続に関わりますから、その点は一般的に公表されているような必勝法などとは異なる手法で取引されています。※システムや立場は関係なく、普通のトレーダーでもできる手法ではあります。

わたしもそれは知っていて一部実践していますから、損失を出すこともなく、また、同時に投資案件や必勝法という手法の欠点がどうしても見えてしまうのです。

様々な情報を知れば知るほど最終的に思うのは、一人のトレーダーの立場で見ればトレードでしか利益を出す方法はありませんが、FX会社側から見れば様々な方法で同時に利益を出すことが可能になるため、やはり何事も商流の上流に立てる方がより柔軟に利益をだしていけるということです。

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