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【ドラマ感想】MIU404 2話 切なる願い
こんにちは、コーヒーは加糖より無糖派の日辻です。
MIU404の二話目を見ました。
なかなか高カロリーで、視聴するのに体力が必要な話でしたね。
二話目は、被害者を刺殺した容疑者が車を襲って夫婦を拉致監禁するところから始まります。被害者は専務・松村。容疑者は従業員の加々見くん。拉致監禁されてるのは田辺夫婦で、それを追いかける404コンビという構図でした。
一話を経て、一気に距離が縮まって仲良くなった凸凹コンビ。
仲良くなったな……?と思った矢先、伊吹を殴ったことを謝るか、謝らないかの問答で不穏になります。
九重くんも十分クセつよ新人のはずなのに、伊吹志摩コンビの印象が強すぎて埋もれがちなのが気になります。
MIU1話から匂わせられてる、なぞのうどん推し。
事務所移動させられたのは窓からの「湯切り」が原因なのに「うどんの湯切り」と強調しているのが気になりますね。
今回は「信用」が交錯した話でした。メロンパンやら窓から湯切りやら、かと思えば共依存やらストックホルム症候群の話やら……テンションの高低差が激しくて、情報が入り乱れるから混乱するかもしれません。
「信用」というキーワードが強調された2話でしたが、
個人的には「身代わり」的な概念が印象に残ったように感じました。
志摩の「元相棒」伊吹の「たった一人信じてくれた人」
田辺夫婦の「息子」加々見くんの「父親」……
父親の代わりに刺殺されてしまった被害者。
全員が全員「身代わり」に心を寄せることで心の傷をなめ合って、もがいているという描写が……こう、なんとも。
「時は戻らない」という言葉通りスッキリしない展開でした。
身代わりを刺し殺しても、本当に復讐したかった父親はあずかり知らぬところで潰えている。そりゃ包丁を振り回したくもなる……。
「人は信じたい人を信じる」……。
盲信的な「信頼」は人を狂わせますね。
野生の勘で加々見を犯人だと睨んだ伊吹でさえあの有様でした。
加々見くん、他人に刃物を向ける時の躊躇のなさがどう考えても「やってしまった」側の人間の行動なのに、田辺夫婦と伊吹の全力の擁護で「やってない」ように思えてしまったのはすごい演技力だなって思いました。
視聴者側の「こうであってほしい」を全て上手に裏切った二話。
夫婦を早く助けないと→共依存関係になりました
自殺した息子さんの墓参りは…→描写されませんでした
加々見は犯人じゃない→犯人でした
「信じたい人を信じる」→全て裏切られました
毒親成敗は肯定されたい(感情論)→殺したら負け!(ド正論)
初見、「自殺した息子が浮かばれない」という感想が強く残りました。
思考ロックして「窃盗の疑いをかけてしまった」と「殺人者を盲目的に信用した」のは、どっちも似たような思考回路だと思うので「そういうところだよ」「変わらなかったんだな」って。
同じ過ちを繰り返そうとしているご両親。
自殺した息子さん視点での「ちがう、そうじゃない」感すごい。
でも、死んでしまった人に感情はないから…
「自殺した高校生から見たら~」なんていってるわたしが野暮なんです。
でも……二周目を見ると、少し見方が変わってきました。
「加々見は自殺するかもしれない」と志摩に怒られて、田辺夫婦はようやく気付いたのですね。
最後にかけた「ごめんね」は、本当なら息子に言いたかった言葉。
本当なら、父親に言われたかった言葉。
傷の舐めあいでも、身代わりだったとしても
歪んだ形の「救い」でも、傷ついた人は縋りつきたくなるものなんだな。
あえて伊吹の手で、加々見に手錠をかけさせた志摩。
「刑事の常識から教える」とはこういう切なさもあるのですね。
謝ってほしい、一度も謝ってもらえなかった……
さまざまな歪みから学んで謝罪できた志摩さん。
そして謎のうどん推しによる締め。
三話以降にもうどん推しはありますか?
情緒を狂わされて悩まされたMIU404の2話目。
面白かったです。
濡れ衣きせられかけたのに電話してくれる、友人の岸くん。
いい人すぎませんか?(小銭はちょろまかしたけど…)
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