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道具箱の中

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どのマガジンにも入らない雑多なやつは、大体ここに入ってます。
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#あの夏に乾杯

水溶

2012年夏、気づけば僕らは小学生最後の夏休みを迎えていた。それでもやってることは相変わらず変わんなくて、炎天下の公園でサッカーをしたり、いつものエリアで鬼ごっこをして時間を溶かしていた。 僕が当時住んでいた場所は校区の端の端、家の目の前にある踏切を渡れば、そこは隣の小学校の校区だった。小学校まで片道20分の距離を1人で通うのは何か心許なくて、自然と近くに住む同じ学年のやつらと登校して、下校して、遊んでを繰り返す毎日を過ごしていた。 今日も12時30分にいつもの交差点、カ

あと半年経ったら

とある休日、まだ僕は小学3年生くらいだっただろうか。暇で暇で仕方なさそうにしている僕を見かねたのか、父に「一緒に出かけないか」と声をかけられた。この時まで父と2人でどこかに行くことはあまり無かったが、父が嫌いなわけでもないし特に断る理由も無いので、玄関のドアを開けることにした。 最寄り駅から数回電車を乗り継いで1時間半くらい経ち、ようやく僕は改札口に切符を通した。多分まだICOCAは持っていなかったはずだ。改札を出てから緑豊かな公園の中を通り、動物園のゲートへ行くと思いきや