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育児の一コマ「散々な夜」

真夜中、半べそ状態のチョージョ(3歳)に揺さぶられて起こされた。どうしたのと聞くも「うっ…うっ…」と嗚咽で上手く喋れない。
なんとなく察しがついてパンツを触ってみると、結構盛大に漏らしてしまったようだった。夜中はオムツをはかせていたのだが、そろそろパンツで寝る習慣をつけていこうと、パンツで寝かせてみることにした初日の夜だった。
本人はビックリしたことだろう。怒られるかもという不安も込み上げて、私が「まず服脱ごうか」と言うとシクシク泣き出した。
「大丈夫、大丈夫。」
そう言って体をキレイに拭いて着替えさせると、ケロッと布団に戻っていった。

私はついでに自分も用を足してから布団に戻った。するといつも私が寝ている場所をチョージョが陣取っている。いつもチョージョが寝ている方はオネショがついているからだ。

ちゃっかりしてるじゃないか。

ぐっすり寝ているジージョ(1歳)を起こすわけにはいかないので、シーツをはがすのは朝になってからにしよう。オネショ部分にはペット用のトイレシートを裏返して敷いた。
チョージョはもう寝たのかな?と顔を覗き込むと、吃った口調で
「ふ、ふとんはぜんぶ寝るところだから、チョージョはここで、ねた。」
と意味不明なセリフが。笑
おそらくいつもの定位置とは違うけど、布団は布団だから、こっち側で寝てもいいでしょう?ということだろう。。
オネショのスペースを母ちゃんに押し付けたのがちょっぴり後ろめたかったのか、拙い言葉で弁解するように言うのが可笑しかった。さらに

「MON(私)は、父ちゃんが好きなの?」

突然こんなことまで言い出した。
これも私なりの解釈だが、私の寝るときの定位置はいつも父ちゃんの隣なので、私がオネショ側に寝ることで父ちゃんの隣にいけないのが申し訳ないと思ったのかもしれない。
「うん、好きだよ」
そう答えると、
「だから、父ちゃんと結婚ちたの?」
とコソコソ声で聞いてきた。

「なんの話?!笑」

と暗闇の奥で堪えきれず旦那が吹いた。
いや、起きてたんかいワレ。
寝たフリしてたな!

まぁ私もトイレシート敷いただけでオネショは朝まで放置しようとしてたので「大丈夫?」と起きてこなくても全然良かったが。

チョージョはそれだけ言ってコロッと寝た。
私は少し寝付けなくて、スマホで漫画を読んでいた。
3歳って、一丁前なことも言うようになって1歳のジージョと比べるとすっかりお姉さんに見えるけど、たまに突拍子もないことを言い出すのが面白い。

朝方目覚めたチョージョがまた半べそで私のほうに近づいてきた。
夕べのオネショを思い出して泣いてるのかと思いきや、
「こわいクマにひっかかれる夢、みた」
だと。
そりゃ恐ぇーわ!!
道産子だもん、きっとツキノワグマじゃなくて、ヒグマだよ。

オネショはするわ、クマに引っかかれるわ、チョージョにとっては散々な夜だったことだろう。

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