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私の 「一行だけで。」


栄には、観覧車みたいなものが2つ、あって
今日知人と歩いていると、そのひとが
「最後に観覧車乗ったの、いつだろう?もうだいぶ昔だな…」
と、言った。

私は半年前くらいに、乗ったのが最後なんだけれど
いまそれを言うとややこしくなるなと思ったので、
特に何を考えるでもなくこう言った

「確かに、いつだろう?私もかなり前だな…
 乗った記憶はいくつか思い出せるけど、もうどれが最後なのかわからない。もう全部、等しい過去」

全部、等しい過去…

そのとき自分で言って、驚いた。

「全部、等しい過去。」

先日発売されたBRUTUS、『一行だけで。』
一通りもう読んでしまって、そこでいろいろな一行を知り
私にとっての一行は何だろう?と、これまで読んできた本や出会ってきた言葉たちを思い返していたけれど

これだ!

まさかの、自分から出た言葉
「全部、等しい過去。」

いろいろなことを、日々考えていて
これからの可能性にワクワクしたり、
でも、やっぱり不安になったり、寂しくなったり
どうしようもなく涙がでるなんて、しょっちゅうだけど

「全部、等しい過去。」
そんな風に考えられている自分がいることに、自分が初めて気が付いた。




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