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レイルロード・インク攻略 (3)

この記事の続きです。前回、初手で (4,1) もしくは (1,4) に十字を置き、この十字を中心に展開する方法について解説しました。この手法は比較的12出口45点を取りやすい代わりに、T字を大量に要求されるという弱点がありました。

今回は初手で (4,3), (3,3), もしくは (3,4) に十字を置き、この十字を起点とする方法について解説します。この手法は、12出口45点を取れる確率は下がるものの、必要とされるT字の数が少ないため、より安定して点数を取ることができます。

初手は I 字と L 字のどちらのアダプタが出るかによって、大きく2つに分岐します。初手のアダプタが I でも L でもなく橋のパターンは次回説明します。
いずれの場合でも、(3,3) か (4,3)/(3,4) に十字を置くのが一般的です(が、そこにこだわる必要はありません)。

1. 初手 I 字アダプタの場合

 初手に I 字アダプタが出た場合、Fig. 1, 2 のようにI字アダプタを (4,1) か (1,4) に立てて、(3,4), (4,3), もしくは (3,3) に6号(Fig. 1)もしくは5号(Fig. 2)の十字を置きます。T字が出た時は I 字アダプタに直結させることを推奨します。

Fig. 1 私のログから。
Fig. 2 台湾のプレイヤー haiirost のログから(Fig. 1と同じ試合)。
途中の進め方に賛同できない部分はありますが、負けてるので何も言えない

 初手に T 字の道路または線路があれば4方向に伸ばすことができるので、出目に応じて伸ばす方向を定めていくことになります。2ターン目で橋が出た場合、(4,3)/(3,4) か (4,4) に置くことで橋を活用することができます。

 なお、初手で I 字線路もしくは I 字道路が 2 本出た場合など、壁から I 字アダプタを伸ばさずに壁から直接 I 字線路を伸ばす、という選択肢も出てきます。

2. 初手 L 字アダプタの場合

 初手で L 字アダプタが出た場合、Fig. 3 のように (1,2)/(2,1) から L 字アダプタを伸ばして(3,3)に十字を置きます。L 字しかない場合は (4,3)/(3,4) に十字を置くことも検討します。なお、必ずしも (3,3) や (4,3)/(3,4) に素直にアクセスできるとは限りませんので、Fig. 4 のようにたとえば道路x2, 線路 x1のときは壁から線路 → L 字アダプタ → 道路 x2 の順で伸ばすことも考慮する必要があります。

Fig. 3 私のログから。あまり典型的な展開ではありませんが…


Fig. 4 何かの大会の決勝の私のログから。L字が多すぎて (4,1) に十字置いた対戦相手が爆死した回。

 初手が I 字アダプタ・L 字アダプタの場合に共通の長所と短所を以下にまとめます。

長所:
1. 序盤で T 字が少なくても (4,1) 十字に比べて延命できる。特にL字が多い場合に (4,1) 十字に比べてかなり有利を取れる。
2. 2 ターン目の橋を(十字を使わず、かつ減点なく)活用できる。
3. ダイスによってルートをフレキシブルに選択できる。(T字が多ければ壁側、T字が少なければ中央をメインに進める)

短所:
1. T 字・I 字が多いゲームでは (4,1) に比べて相対的に弱い。
2. 進め方がフレキシブルな分、学習コストが高い。特に、どの出口を道路/線路に任せるかの判断は慣れが必要。

橋が出た場合のアドバンテージについて軽く触れておきます。(4,1) 十字では橋を無駄なく使うためには十字を消費するか、もしくは I 字線路もしくは道路の代わりに(減点を食らいながら)使うことになります。一方で今回の形では、橋を道路・線路両方の最長と中央9マスに絡ませながら使うことができるので、出口点を無視すると橋1つあたり3点のアドバンテージが生じることになります。

もう一つ無視できないのは、橋が出るとその分アダプタが少なくなりますので(橋とアダプタは合計7個)、出口を取りづらくなります。したがって、橋が多く出ると出口を多く取りに行く (4,1) 十字の形はこの点でも不利を被ることになります。(とはいえ、多く橋が出る場合は今回の形でもさばききれないこともよくあるのですが)

5号 vs 6号

Fig. 1 では (3,4) に6号の十字を置いていますが、Fig. 2, 3 では5号の十字を置いています。どちらを用いるべきかという点については正直、好みの域を出ないのですが、私見を述べておきます。

個人的には、I 字が多く出ても耐える方を置くべきだと現時点では考えています。I 字が多く出た時は (3,3) や (4,3) よりも (4,1) 十字の方が点が伸びやすい傾向にありますが、その理由のひとつとして、(4,3) 十字は大量の I 字をさばきにくいことが挙げられます。そのため、5号/6号のうち、できるだけ多くの I 字に抵抗できる方を置くのが個人的には良いのではないかと考えます。
(もちろん、そういう試合はどうせ負けるというのであれば I 字が多く出ない方にベットする、というのも手ではあります)

もう一つの考え方として、6号は橋が必要になったときに橋が出なかった時の保険としてとっておき、5号を優先して使う、というものです。これは次回のトピックになりますが、初手に橋が出たケースでは橋がもう一つ必須となる場合がありますので、そのような場合には5号を使うことがマストです。

さいごに

今回、どのように進めるべきかあまり具体的な話をできなかったのですが、その理由としてはダイスの出目しだいでゲームがいかようにも転がってしまう、ということがあります。橋が出れば交差させて点を取り、T 字が出れば周辺、T 字が出なければ中央を取っていく、というのが基本のスタンスになりますので、あとは観察と練習を積み重ねるしかないのではないかと思います。

一時期、上位陣が (4,1) から離れて (4,3)/(3,3) ばかり使っていた時期がありましたが、最近はやや (4,1) に揺り戻しが来ているようにも感じられます。上で少し触れたように、I 字や T 字が多い場合に不利を取る傾向がありますので、初手によっては (4,1) の方が勝率が高いのでしょう。

次回は、初手に橋が出るケースについてです。次回紹介するパターンが70点台を一番出しやすいといえます。

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