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サンフランシスコのコインランドリー

20代の最初の頃
2ヶ月ほどかけて
アメリカ横断の旅をしたことがありました

サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフで
クラムチャウダーなどの名物をいただき
サンフランシスコを満喫

夜にはお祭りがあったらしく
パレードを見に行っていると
同行した友人が
ポツリと

「ごめん…うんこ漏らした…」

クラムチャウダーの魚介にあたったようです

失意の中トボトボと一緒にホテルに帰り
シャワールームでパンツとズボンを洗う友人

残念ながら宿泊先のホテルに
コインランドリー無し

シャワーから出て
電話帳でコインランドリーを調べて
夜中のサンフランシスコドライブへ!

目的のコインランドリーを見つけ
いざ洗濯開始!

夜中のコインランドリーは
まるで映画のような世界

洗剤の売り方
ガラスのガチャガチャに入っているガムボール
照明の雰囲気や
乱雑に放置されたマガジンや新聞

アメリカや!

洗濯中は車の中で待機していると
友人はコインランドリーにきてから
テンションが下がっている模様…

友人に
「うんこ漏らしたけど、
 映画の中のアメリカみたいな景色見れてるから
 ハプニングとしてはよかったんじゃね?」
なんてフォローいれてたら

「違うんだよ…
 店内にお客が他に一人だけいるじゃん?
 ポッケに手いれてウロウロしてるから
 物乞いかなぁなんて思ってて
 チラッと見たら
 ポッケに入れてる手
 何か握ってるんだよね…」

たしかに
店内にお客が一人だけいて
右手をポッケに入れてるんだけど
なにかグリップ状のもの握ってる…

自分が友人に
「やべぇ…あれガンじゃね?」
と聞くと
「そうなんだよ…
 店内で伝えるとパニックになるから
 黙ってたんだよ。
 どうしよう、
 ビビって洗濯物を取りに行けねぇ。
 もうあきらめるか…」

さすがにヤバい状況なんで
心臓バクバク
車の鍵を内側からしっかりかけて
エンジンかけていつでも逃げられるように
準備して

「ど、ど、どうしよう?」

なんて話してると
パトカーが2台やってきて
コインランドリーへ

警官が出てきて
何やらやりとりしてると
怪しい人物
店の外の壁に手をつかされて
身体検査はじまった

生まれて初めてみる
リアルホールドアップ!
マイアミ・バイスで見たことあるやつだ!

なんて思っていると

「今がチャンスじゃね?
 洗濯物取りに行こう!」
と店に向かうと
他にも洗濯物をとりに来た客が2〜3人

ポリスが話しかけてきたので
片言で答えていたら

「Be careful in the city at midnight !
 San Francisco nights are scary!」
みたいなことを忠告されました

今思えば
洗濯待ちしている他のお客が
通報してくれたのかも?

夜のコインランドリーは
それから行かないように気をつけました

アメリカ怖いぜ


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