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18:死化粧、髭剃り、整髪、爪切り

あえて死体の知識とは別項にしましたが、今回のテーマは葬儀屋に依頼するより家族自身が行うべきと気付いた項目です。著者はかつて自社美容師に化粧を教えてた人間ですから、家族の化粧より上手でしょうけど、上手下手の問題でなく家族が行う際に必要と思われるアドバイスを書きます。

『死化粧』
病院、施設でもしてくれますが出来栄えは担当者毎に違い過ぎるのと、母親や祖母なら最後の化粧は娘や孫娘が故人に語り掛けながらすべきだし、故人も他人にして貰うより遥かに嬉しいはずです。

使用する化粧品は故人の物か自分の物が基本、足らない物は100円ショップで売ってる物で充分です。用意するのは『化粧水紙(濡れティッシュOK)』『ファンデーション(クリーム・リキッド)』『粉おしろい』『口紅』『アイカラー・まゆ墨』『シミ・うっ血等あればコンシーラ』

① 濡れたティッシュで顔全体を綺麗に拭きます
 (シミ等隠したい場所あればコンシーラ使用)
② スポンジを濡らし絞って顔全体にファンデーション塗布
 (体温が低く伸びませんが首までしっかり塗ります)
③ 少し乾かし顔が白くなるくらい粉おしろいを叩く
④ フェイスブラシで全て取り去る感じで払います
⑤ 眉は薄めに書くこと
⑥ 口紅は真赤が好きでなければピンク系が無難
⑦ 口紅はティッシュで軽く抑えて出来上がりです
⑧ 頬紅を付けるなら、ほんの少々

仕上がり時は多少濃いめの印象でも後で馴染みます。死化粧は搬送後の早い段階で行うこと、冷たくなる前のほうが化粧もし易いし弔問に来てくれた人達にも綺麗な顔で逢わせられます。

『整髪』
ハード系のセットムースを手の甲に出し、コーム(くし)で撫でつけ、必要な部位は持ち上げるなどして形を整えましょう(男性も一緒です)

『髭剃り』
男性は勿論、女性でも長く寝てた人は髭が生えてる事も多いですから髭剃りムースか泡石鹸を剃りたい場所に塗りT字形カミソリで剃りましょう。当然ですが髭剃り、顔そりは死化粧する前です。

『爪切り』
入院してれば爪が伸びてる状態ですから、足の爪、手の爪を切ってあげるのも良いでしょう。

これらは全て布団安置だけでなく納棺状態でも可能、大切なことは上手下手でなく自分達家族の手で温かく送れたと思えることです。この部分を業者に任せるのと、家族とでは家族の心は全く違いますし費用も抑えられます。

使用する化粧品類ですが、自宅に適当に物が無ければ全て100円ショップの物で充分、全て購入しても業者依頼費用の1割以下で揃うはずです。

『冷え性の故人』
冷え性の故人なら毎晩履いて寝てた靴下を履かせたり、愛用の肌着やマフラーなども入れてあげましょう。

『いつも帽子を被ってた人』
男女問わず帽子、ターバンを被ってた印象が強い故人なら、いつものように被せてあげてください。ウィッグを使用してた故人も金属部は取り除いて同様に被せてあげましょう。

大多数の家族は言わなければしませんし、葬儀屋は追加させたいから業者を勧めるかもしれませんが『温かく送る』の実現は言葉や気持ちだけでは叶えられません。故人が望む事、故人が喜んでくれそうな事を自分達の手で行うことが温かく送れたと思える葬式に繋がる基本です。

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参考資料(お時間のある時にでも読んでみてください)
あんしんサポート葬儀支援センター  
代表ブログ 葬儀支援ブログ「我想う」

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