見出し画像

つなぎ目の移行感と無重力

先日、ふとインスタを見たら、宇多田ヒカルの曲を使ったDJ生配信イベントが行われてたんです。閉店後のタワーレコード渋谷店にDJがやってきて、そこからインスタで生配信されていたんですが、この音楽がすごくて(語彙力)。

わたしがライブで聞いたのは、初日の4月27日(水)で、m-flo の ☆Taku Takahashi さんがDJを務める回。正直に話しますと、わたしはクラブに通うようなタイプではない。なんだけど、音楽は好きだし、みんながわちゃわちゃたのしそうにしているのは好きだし、DJの技術とかセンスとか、リスペクトしまくっています。

「さぁ、寝よう」としていたところで、うっかり開いてしまったインスタライブで結果的に大興奮することになったわたしですが(最高すぎて、翌朝アーカイブを2周した)、今回聞いててゾクゾクするポイントがありました。それは、「曲のつなぎ目」です。

いまかかっている曲から、次の曲に徐々に移行していく。共通するリズムだけが先に重なり合って、パーツはそれぞれすでに馴染みのあるものなんだけれど、新しいものが作り出されてる。これがいわゆるフュージョン? この気持ちいい感覚は、たぶん無重力。光が重なり合った結果、白になるように。足されてるんだろうけど、むしろ余計なものが排除されていく感じがして心地よい。ふわふわしてるな〜、気持ちいいな〜とおもったら、あるタイミングでパッと明確に次の曲に切り替わって、目が覚める。再び心躍り出す。やっぱりDJは天才。

さてさてこのDJ生配信イベントですが、開催の経緯としては宇多田ヒカルの全アルバムがアナログ盤になったことを記念してのものだそうで、タワーレコード渋谷店では期間限定で【HIKARU UTADA VINYL POP-UP SHOP】と題して特設コーナーができていました。たまたま東京にいたタイミングだったので、せっかくならDJがプレイした場所を体験してみたい!と、ふらっと行ってきましたよ。

歩行者全員強制参加の「いかに人に当たらないように移動するかゲーム」をなんとかクリアし、タワレコ到着。10〜20代の大量の女の子たちが行列を作っていて、何事かとおもったらキンプリのイベントが行われていたようで。そちらもすり抜けてお目当ての場所へ。宇多田マニアっぽいひとたちがパシャパシャと何枚も写真を撮っていたので、邪魔にならないようにしつつ、空間をたのしませていただきました。時差はあるものの、なんかこうしてDJの熱量を感じられるのはいいですね。うれしかったです。

DJ関連でもう1つ。わたしが所属しているオンラインサロンでは、サロンメンバーがコミュニティー限定のスペースで自由に好きな配信ができるのですが、その中でもお気に入りの配信がありまして。「Midnight Cruise」と題して、夜な夜なDJ配信をやっているんです。

配信のきっかけは、最初に日本でコロナの感染が拡大し始めたころ。ステイホームで日本国民のほとんどが引きこもり生活を強いられたことを受け、それまで割とオフでのイベントが主だったサロンが、一気にオンラインに舵を切りました。メンバーによるライブ配信が盛んになり、それぞれが抱える不安みたいなものを、同じ配信をいっしょに見ることで解消していたような気がします。

そんな中、深夜にひっそりと配信されていたのが、DJ配信の「Midnight Cruise」。ライブ配信といえば、配信者がおしゃべりして、コメントを読んで、インタラクティブなものになるのが主流でしたが、DJは一言もしゃべらず、時間になったら始めて、ただひたすら気持ちのいい音楽を流し続けてくれる。

いま振り返ると、わたしも仕事が急にオンラインに切り替わり、たくさんの不安を抱えていて、なんとなく寄ったそのオンライン上のクラブにある意味救いを求めていたのかもしれません。当時は毎晩開いていたので、毎晩立ち寄って、常連になっていきました。常連さんたちも数が少なくて、「知る人ぞ知る」みたいな、なんだか特別な雰囲気だったなー。

いいものは、遅かれ早かれその価値が見出され、あるタイミングで爆発的にヒットします。「Midnight Cruise」もまた然り。噂が噂を呼び、あっという間に大人気配信へ。いわゆるムーブメントというやつが引き起こされました。

余談ですが、ムーブメントといえば、有名な TED Talk がありますね。
How to start a movement | Derek Sivers

あれから2年が経ったのですが、「Midnight Cruise」はどんどん進化し続けて、いまでもサロン内の大人気配信。ただ、いまのわたしは常連というより、たまにふらっと立ち寄る感じに落ち着きました。

そんな中、昨晩またこの「ふらっと」の機会が訪れ、ひさしぶりに立ち寄ったのですが、たまたまこの日が配信環境を変えた日だったようで、個人的に「萌え」でした。ベッドの上で、(おそらく)必要最小限の機材だけならべて配信していたんです。

(本人から許可が下りたので昨晩の様子を載せておく)

なんだこのミニマルなDJ環境は!!!!

と、この記事を書いていたら、ちょうどそのDJと連絡が取れてしまった(なんだか最近こういうシンクロニシティというかセレンディピティというか、多い気がする)ので、「ベッド配信が最高だった」と伝えたら、「YouTube でベッドの上でDJやっている人がいたから真似てみた」とのこと。いいなとおもったものをすぐに真似する感じもまたよき。

「どこででもDJできる」という身軽さが、わたしたちの生活の一部である睡眠と密接に関わっているベッドという場所によって、より引き立てられていました。

どうまとめればいいか分からなくなりましたが、なんだかDJに縁を感じる最近の出来事でした。いつかDJブース触ってみたいなー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?