ロート製薬 銘柄分析
✅現在のヘルスケアセクターの保有銘柄
元MRの私が保有しているヘルスケア銘柄は以下の5つ
①イーライリリー
②ユナイテッドヘルス
③ VHT
④ロート製薬
⑤アステラス製薬(10株だけ)
特に①イーライリリーはヘルスケア業界のエヌビディアというほど革命的な企業です。5銘柄の中で保有割合が最も大きいです。
ただ、製薬メーカーには「特許」という大きな問題があります。
新薬を開発しても10年で特許が切れ、後発品(=ジェネリック医薬品)が出回って利益率が低下します。
だから、私は製薬メーカー1社に投資するのではなくてVHTというセクターETFで丸ごと買っています。イーライリリーだけは特別です😌
では日本の製薬メーカーは?というと、ロート製薬だけ保有しています。
✅世界の製薬メーカーランキング
◾️売上高ランキング
1位 ファイザー
2位 グラクソスミスクライン
3位 サノフィ
4位 ノバルティス
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14位 武田薬品
1位のファイザーの売上高は武田薬品の約4倍❣️
◾️時価総額ランキング
1位 イーライリリー 85兆円
2位 ジョンソンエンドジョンソン 58兆円
3位 ノボノルディスク 51兆円
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32位 武田薬品 6.7兆円
参考
テスラ 114兆円
日本最大の製薬メーカーの武田薬品でも32位という結果。
1位のイーライリリーはあのテスラにも迫る勢いです。売上高でも時価総額でも、いかに海外製薬メーカーが強いか分かると思います。
✅日本の製薬メーカーの地域別売上構成比
・武田薬品
米国56%、欧州20%、日本13%
・アステラス製薬
米国43%、その他38%、日本19%
・ロート製薬
日本56%、その他28%、中国16%
武田もアステラスも海外の売上比率が高い。つまり、莫大な資本力を持つ海外製薬メーカーと競争することになります。
喩えが正確ではないかもしれませんが、楽天がAmazonと同じ土俵で戦っているようなものです😭
✅ロート製薬の戦略
一方で、ロート製薬は日本の製薬メーカーの中で全く別の戦略を取りました。
それは新薬で戦うことをやめて、製薬メーカーにしか作れない「化粧品」と、ニッチな「目薬」のジャンルで世界一になることでした。
✅特許問題とは無縁のジェネリック
ロート製薬といえば「目薬」ですね。
こちらは世界首位です❣️
目薬というジャンルに特化して世界一になっています。
ロート製薬は2019年11月、医科向け点眼薬のメーカーのニッテンを買収しました。
ニッテンは目薬のジェネリック医薬品専門のメーカーです。
「ジェネリック医薬品専門」というのがポイントです❣️
どんな巨大製薬メーカーでも10年で特許が切れるため、その間に新薬を開発する必要があります。しかし、ロート製薬が買収したニッテンはジェネリック専門のため、その心配が要りません。
つまり、新薬を開発しなければならない重圧がありません❣️
ここが製薬メーカーでありながら極めて安定した財務体質を持つロート製薬の強みです。
ちなみに、ニッテンはロート製薬に買収される前は「安かろう悪かろう」の典型だったようです(社長談)
そんなニッテンがロート製薬の傘下に入ってからは品質もブランド力も向上して一気に花開きました。買収が上手くいったんですね❣️
✅医療化粧品という独自性
「肌ラボ」をご存じでしょうか?
オバジを筆頭にロート製薬の主力商品です。このスキンケア化粧品がめちゃくちゃ売れてます❣️
ロート製薬は製薬メーカーでありながら、同時に化粧品メーカーという側面を持ちます。
しかも、他の化粧品メーカーには真似できない独自性があります。
化粧品メーカーは生活必需品セクターに分類されますので、ロート製薬は生活必需品×ヘルスケアという超ディフェンシブ銘柄と言えるでしょう😉
そして、化粧品というと、ある需要が見込まれます。
✅インバウンド関連銘柄
中国政府は2023年8月から中国人観光客の日本への団体旅行を解禁しました。
約3年半ぶりの解禁で、ロート製薬はとてつもない恩恵を受けるでしょう❣️
不況下でも売れる点眼薬と、好景気で売上が上がるスキンケア化粧品。この2つの柱を持つロート製薬の業績と財務を見てみましょう。
✅業績と財務
売上高→5年で約1.4倍
営業利益→5年で約1.8倍
ROE→12.5%(稼ぐ力が高い)
自己資本比率→67.6%
配当推移→20期連続増配
業績を眺めると、2020年からEPSが爆上がりしています。コロナなんてもろともしません❣️
そして、最近の決算はというと。
2023年8月9日
国内市場は大幅な増収増益、海外も全セグメントで大幅な増収増益、通期の予想も上方修正というあまりにも強過ぎる決算を発表しました❣️
以上、ロート製薬の紹介でした💕