街の人々の徳が低い「ジョゼと虎と魚たち」
金曜日の夜はいつも悩む。明日は休みだから映画館に行こうか、今日は休んで明日に映画館に行こうか。そういう光と闇のバトルが繰り返されるが今回は行くことにした。たまには毛色の違う映画を見たいと思ったから。
いつも通りネタバレとか気にせず、特に校正せずに書き散らす。
お金を貯めてメキシコの大学に留学し、そこにしかいない魚の群れをみたいと夢見る大学生・恒夫が、バイトから家に帰っていると突然で車椅子の女性・ジョゼが坂から猛スピードで下ってきた。車いすから投げ出された彼女を助けた縁で彼はジョゼの面倒を見るバイトを彼女の祖母から依頼される。
金が欲しい彼は時給につられて受けるが、ジョゼはかなりのひねくれ者だった。
ジョゼはかなりのひねくれものだ。助けた彼にベタベタ触るなといきなり噛みつく非道ぶり。だがジョゼが坂から猛スピードで降りることになった理由は、車いすを押していた祖母が目を離した隙に誰かが押したから。もしやジョゼの命を狙う誰かがいるのかと俺は勘繰ったが、ジョゼにぶつかっておいて謝るどころか因縁をつけるモブおじさんがいたり、この街は全体的に徳が低い。そんなせいか祖母もジョゼをなるべく外に出さないようにするぐらい。
ジョゼのひねくれぶりは最初こそ印象が悪かったがこんな街ならこうもなるとある意味納得であった。
わざわざ恋愛映画を映画館まで見に行ってこういうのは難だが、俺は恋愛映画の楽しみ方がわからない。恋愛映画は盛り上がってくると必ずトラブルが起こり一気に落ち込む。普通の映画でも盛り上がってきたら一度下がることは多いけど、恋愛映画だと何度も起こりすぎと感じるし、イマイチ共感というか納得ができない。
ジョゼが恒夫のバイト先にいって、バイト仲間の女性・舞(この時はあまり関係ないが名前付きの中では一番徳が低い)を見たら勝手に嫉妬して、恒夫との仲が悪くなるのは分かるんだけど、なんか腑に落ちないのよねぇ。仲が直ったら次は恒夫が車に轢かれるし。恋愛映画見てると盛り上がってきたな、そろそろトラブル発生かなと身構えてしまう。そのせいかイマイチ世界に入り込めない
この作品はジョゼはかわいいし、絵はキレイだし、レビューサイトの評価も高い。おそらくいい映画なのだろうけど、俺には恋愛映画を楽しめる酵素がないらしい。わからないと思っていたものがある日ピンと来ることもあるし機会があればまたこの手の映画を見に行くと思うが、それまでは構え続けることになるかもしれない。
さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます