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【読書感想文】ノーホーマー・ノーサヴァイヴ

 かつて私は高校生になるまで漫画すら読まないほど本と縁がなかった。当然社会人になっても縁がなかった。ニンジャスレイヤー(通称忍殺)にあうまでは。
 私と忍殺の出会いは忍殺語であった。その頃は忍殺を読んだことがなく、友人と使う数あるスラングの一つだった。
 それが変わるキッカケがAAで解説する歴史や物語にハマったことだった。任天堂の歴史や、戦国時代の武将などの解説を読んでいた。その中に忍殺の物語を再現するものがあった。それが「ノーホーマー・ノーサヴァイヴ」である。
 忍殺語を使ってる手前見るか、そんな軽い気持ちでタイトルをクリックすると、ニンジャスレイヤーが野球をしていた、チームは自分一人で。
 ニンジャを殺す物語だと知っていたが、野球?しかも一人?頭がワッとざわめいた。だが妙なテンションのナレーション、打球を受け即死するシュワちゃんAAのヤクザ、妨害を受けながらも一点とるニンジャスレイヤー。これらを見た瞬間、頭の中で熱いものとこれは実在するのかという疑念が噴き出した。そこで無料で読める原作を見た。
 そこには全く同じものがあった。ニンジャスレイヤーは一人で野球をし、ホームランを打ち続けていた。ないと思っていたベンチのヤクザが銃撃で妨害するシーンもあった。
 実在するのか!驚愕のまま最後まで読んでしまった。長さは短編小説程度だが、真剣に戦い続けるニンジャスレイヤーや、楽な仕事となめてたニンジャ投手が熱さを取り戻していくなどヘンテコな描写の中にもある熱い物語が俺の心を揺さぶった。
 そしてその揺れのまま私は更なる揺れを求めニンジャスレイヤーの物語を読み始めるのだった。
 今思えば「ノーホーマー・ノーサヴァイヴ」はヘンテコだが熱い、非常に忍殺的な物語であった。どうも私はこの二つに弱いらしく、今も忍殺の虜である。恐らく忍殺が完結するか、私が死ぬまで読み続けるだろう。

参考資料

収録単行本

書いたキッカケ



さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます