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俺とサイファとお店の思い出

高校時代遊戯王の大会に通い、今はFEサイファの大会で通っているお店が今月終わる。厳密にいうと遊戯王やっていた頃とサイファやってる頃じゃ名前が代わって別の店になってるけど、同じところにあったカードショップだ。今日は最後のサイファ大会の日だった。足しげく……というほど通ったわけではない。月に一回ぐらいだ。

だがみんなが遊戯王をやめていき、仲間を失っていく中あのお店が出来て、大会が開かれるようになり、俺は遊戯王が続けることができた。遊戯王の大会をそこはやらなくなり、縁が一旦切れたがサイファを始めるようになったとき、うちの県じゃ最初にサイファの大会をやりはじめたのがあそこだった。遊戯王の頃と名前は変わったが、再び俺は同じ場所の店に通うになった。

遊戯王やっていた時の俺は正直相手に勝つだけを目的にしていた。遊戯王やってるやつはムカつく奴が多かった。俺も相手から見ればムカつく奴だったかもしれない。ただムカつく奴に勝つ、それがなにより楽しかった。しかし俺はクリフォートのぐらいの時期の遊戯王超インフレ期についていけなくなった。しばらく時期を開けてふいに大会に出たくなって戦ってみたが、主流カードの効果は暗記したつもりだったが、tire2とでもいうべきか。主流からはずれたカードの効果が全く分からず対処法不明でボコボコにされてやるのをやめた。マルドチェとかRRの効果とか覚えられないよ……

サイファはFEがスキだからと軽い気持ちで始めた。当時はカード出ては死ぬ戦国時代、ラクエンロジック、パズドラ、コロッサスオーダー……名前しか知らないゲーム達……サイファと同期のゲームは全滅しているといっても過言ではないぐらいの激戦期だ。キャラカードゲーだしすぐ死ぬと思いながら始めた。

だがサイファはそうじゃなかった。ゲームの楽しさもそうだが、集っていた人たちがみんないい人だった。だいたいがFEのファンであり、どれかのキャラのファンであった。FE好きだから原作トークが盛り上がるし、デッキも好きなキャラを活躍させるとか、サジマジとかの戦士系カードを土方土方とかいいながら、殴りあうとか勝っても負けても楽しい試合ばかりだった。

勝つためだけの殺伐さはそこにはなかった。ソコソコ遠い場所だから毎週の大会いける場所ではなかったが、大会に出れば必ず大笑いしながら帰った。

大会開いてるところは他にもあるし、そこにはいつもと変わらぬメンバーがいる。だけどあの店と他の店じゃみんなのテンションが結構変わる。あの店は店長が一人で切り盛りしているので、大会進行が勝手にやってなのだ。だからみんなテキトーにやる。それが他のお店にはない雰囲気を出していた。

そんなお店が今日最後のサイファ大会がある。俺は気合を入れて……というわけじゃないが、ちょっと色々想いながら最後の大会へと向かった。

最後の日曜ということで人はたくさん。大会しに人が集まっているのに席がないという状況。実はこういう状況は今まで何度もあった。何分狭い店だ。そして店長はお店のキャパ考えずに大会を入れる傾向がある。二つが合わさり、大会開始時刻から15分ぐらい遅れた。だが俺はイライラしてはいなかった。最後なのにいつも通りだなと思っていた。

いつもじゃ俺を合わせて4,5人なのに今日は最後ということで10人もいた。しかも全国大会で活躍したことのある隣の県の強豪プレイヤーも来ていた。

俺はテキトーに選んだデッキイツキロンクー社長デッキで出た

イツキくんで

クロムくんをだして

ロンクーの効果を満たしながら

更にロンクーをアイドル化!パワーアップさせながらもイツキくんの勝利のチャクラの効果を満たして手札を強くする!

テキトーに組んだデッキだが強かった。ロンクーの爆発力が上手くはまって俺は決勝までコマを進めた。

最後の相手は隣の県の強豪、そしてデッキは

スマブラでお馴染みアイク。俺のデッキとの相性だが超悪い。俺のデッキは戦闘では破壊されないユニットを並べるデッキだ。このアイクは効果で全部すっ飛ばす。最高まで成長されたら全く相手にならない。

俺は序盤から強気にカードを出しライフを削りに行った。アイクは特性上序盤は強くない。序盤で押し切り、そのまま成長しきる前に倒せば勝てる。そのプラン通り最初は押せていたが、結局倒しきれなかった。相手の天空が炸裂し戦線壊滅。更に他のカードを並べて場を固められた。

俺はそのまま押し切られて負けた。最後の大会の結果は2位だった。

正直なこと言うと勝ちは狙っていなかったが優勝を狙えた以上優勝したかった。こう書いてる今でもちょっと悔しさがある。

大会は無事終わり、最後にみんなで談笑。そして最後の安売りのスリーブを買い、お疲れ様といい解散した。

来週はもうあのお店はない。なんのお店が入るのか、空きになるのかも知らない。ただ俺の中にある歴史の一つが幕を閉じた。昔よくいっていたゲーセンがなくなってもそりゃ時代だからねと流せた俺だが、あのお店がなくなるとなると寂しさが勝った。

大会は別のところでもやってるし人も揃う。だけどあのテキトーに遊ぶノリはあそこ特有のものだった。もうああいう遊び方は出来ないかもしれない。そう思うと寂しいのだ。でも仕方のないこと。俺はこうやって思いを文字に残すことでこの寂しさを紛らわせることにした。色々書いたら少しスッキリしたし、これでオワリとする。とりあえずもうあの店はもうないけど、これからもサイファするか。

さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます