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遊戯王SEVENS感想【みんなの笑顔と子供のためのデュエルと】

 ラッシュデュエルを始めたのでついでにアニメを見ることにした。アニメを見た記録はこちらになる。色々感想を書いてくがとくにネタバレには配慮してないので注意

 まず全部見た感想、面白かった!序盤は人の動きもモンスターの動きも少なく不安になる出来だったが、徐々に改善していき26話で仲間の覚悟にこたえるための熱いデュエルでグッと盛り上げてくれた。そこでガツンと上がった後一年目を駆け抜けて二年目に入ってから一気にキャラ、物語、デュエルと質を上げて、最終回のデュエルでほろりと来た。
 セブンスの面白いところは色々あるけど特に気に入ったのだが最強デュエル男ルーク

 性格は一言でいえばお調子者。他人のおだてにはすぐのり、アホなことをやり、かっこよく決めたと思ったら次の回ではもうバカに戻ってる。成長してんだかしてないんだがわからないが根は良い奴。
 こいつがとにかくデュエルが強い。二話目で主人公に勝つぐらいに強い。こんだけ強かったらもうあのルークが負けた!?みたいなカマセみたいな役割しかなさそうだが、カマセとは程遠いほど強い。遊戯王においてメンタルで負けてるやつはそのまま負けるという鉄則があるがルークの場合はメンタルがフニャフニャな状態のまま逆転しシャキッとする反則級の強さである
 カマセとして負ける試合だろ……と思う所で見事に勝ち、このあとどうするんだよと惑わせる。一年目はそうでもなかったが二年目からその強さから物語を大いに盛り上げてくれた。
 ラッシュデュエルは子供のためのデュエル。そういうことを思うと小学生とは思えない大人びたキャラが多い中真っすぐにバカな子供をやっていたルークがデュエルで最強だったのは当たり前だったのかもしれない。最終話のどうすれば相手が勝てるかの指摘を見るとデュエル中だけは異常なほど賢くなってる可能性はちょっとあるけど

 一番好きなエピソードは79話。心労積み重なって倒れたユウガに変わりルークが大ボスゴーハユウガと戦う話
 主人公の代わりに大ボスと戦う、そんなの普通は負けフラグ。だがルークはユウガの対ゴーハ用組まれたデッキの戦術を読み取りそのロードを真っすぐに歩む。相手は墓地活用デッキなので相手の墓地戻しモンスターを手札から召喚したあと、ありとあらゆる方法で手札、墓地、デッキに戻して再召喚し、相手の墓地を削り、残りLP100のいつもの遊戯王なら勝ち確入った相手の残りライフを削り取り勝利する。
 スピーディな展開で連続召喚、ルークの強さが引き寄せる圧倒的運命力の高さで大ボスすら下す強さに震えてしまった。ここまでやって物語どうすんだよと混乱したよ。一体ルークという大物にどう対処していくのかワクワクした。
 ただコレのせいでゴーハユウガ君の扱いを悪くしちゃったかなぁとは思う

 こいつが本当にラスボスになってくれたらなぁと思った人。主人公ユウガと同じ名前を持ち、大ボスとして出てきたがルークに負けた後扱いがドンドン地に落ち、最終的に本性を現したオーティスに捕まってしまうダメな奴。
 出てきた当初はデュエルで記憶を封印するという今までにない緊張感をくれたんだけどねぇ。
 ゴーハは大人たちの悪いデュエルを見て悪くなったという、子供たちにデュエルを取り戻すというテーマにおいて、大人の悪さに染まった彼を取り戻すことこそがこの物語の大きなものの一つだと思っていた。
 この物語は大人たちからデュエルを子供たちに取り戻すと物語終盤に強調する割には悪い大人はモブだけかつほとんど出番がない。大人たちから取り戻すといっても大人がいないんだけどという状態であった。だから大人の悪影響を受けたキャラを元に戻すことで子供たちにデュエルを取り戻すという話をやるのではと思ったがそんなことはなかった。

 この物語のはじまりにして特大のノイズ。セブンスという物語は大人たちのキュークツな世界を飛び出すという話と、ユウガがみんなの笑顔のため、みんなを笑顔にするラッシュデュエルを守るため頑張るという話の軸があった。物語の大半はみんなの笑顔のため戦う物語であったが、コイツが最終盤に表立って活躍するようになってから子供たちにデュエルを取り戻すという話をぶち上げてくる
 キャラ説明にある通りルールの複雑化とカードの規制に絶望してデュエル自体を消滅させようとするのだが、作中複雑化したデュエルを一切見せてくれない。更にマキシマムのカード以外はラッシュと従来のデュエルと共用と言及されてるので作中登場カードだけで複雑で規制だらけになりようがない。これは現実のOCGの現状を嘆いているのであろうがメタネタを見せなかった作品で急にメタメタなこといいだして気持ち悪い。やっぱりちゃんとやるなら作中で先行制圧されてデュエルを楽しめない子供たちを出すべきだったよ。それならデュエルがキュークツにもすごく共感できるし。
 そもそも話だけど遊戯王はセブンスの時点でも20年程度やってるわけで親子二代でOCGをやってる例も珍しくない。そんな中で子供にデュエルを取り戻すと大人をないがしろにされても……ユウガ君がちゃんとそれを指摘して大人と子供の分断をラッシュデュエルで繋ぐというならイイハナシダナーとなったわけだが、ユウガ君にはそんなこといってくれないのだった。
 ユウガ君はキュークツなデュエルの世界を変えるためにラッシュデュエルを作り出したわけだが彼にとって大人はなんだったのか?というのがわからないまま終わったのは残念なことである。ここまで子供といわなければならないほど現実のOCGが子供にとって優しくなくこうなってしまったのだろうか?

終わりに

 以上セブンスの感想である。なんか愚痴が多くなってしまったな。いいところよりも悪いところを多く取り上げてしまうのは自分の悪い癖だがでもいいたいことなので……
 92話と長い話で最序盤はかなりつまらないので万人にオススメできる作品ではないが、この物語をすべて見て、ユウガとルークの最後のデュエルを見届けたことにはとても満足感がある。毎日毎日感想を書き続けて楽しかったよ。そういえばモンスターの3Dの中でエースブレイカーが抜群にかっこよかったけどあれはなんだったんだろうな?一回しか出番がないのに非常に出来が良かった

さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます