大学生の私が発達障害で診断を受けるまで
ここでは大学生の私が発達障害(ASD/ADHD)だと気がつき診断を受け診断が出るまでのことを書こうかと思います。どのように診断を受けたのか、という具体的な方法の話も書いています。
参考になるかはわかりませんがぼんやり書きます。どちらかというと、私の友人向けに書いているものなので、細かいことはご容赦ください。
……見出しジャンプのタグがよく分からなかった、すまない。スクロールしてください。
発達障害についての基礎知識や自分の症状の詳細は鬱陶しいので伏せます(要望があれば後者は書きます)ので、あしからず。
加えてかなり主観で書いているため、素人文章に過度な期待はしないでください。また、「障がい」ではなく「障害」という表記を多用するため違和感を覚える方は閲覧はお控えください。
1.発達障害だと気がついたきっかけ
どこ行ってもだいったい聞かれるこれですが、私は割とやんわり受け入れたタイプだと思います。きっかけが自然だったからかも。
私のネットの友人たちは元々福祉関係の情報にとても興味関心の高い人が多く、以前から「苦しんでいた原因は発達障害だった!」「発達障害(ADHD)は薬で改善するかもしれない」「発達障害はこんな障害」という知識をぼんやりとですが持っていました。だからこそ、強すぎる偏見もなく客観視しやすかったのかもしれません。
以前から、ネットの友人がASであることをカミングアウトしており、私はその友人の抱えるものについて「もっとちゃんと知っておきたい」とインターネットで調べ始め
えっ……まるで私の取り扱い説明書がそのままネットに載っているみたいだ……
と衝撃を受けたことが、私が発達障害に気がついたきっかけでした。
そうして、私はのめり込むように調べていき、そうして調べれば調べるほど自分のことでしかないという確信を得ていきました。その中で、ADHDとASDの違いを調べてみたところどっちも当てはまるなあ……と悩み始め、併発型の存在を知ります。
簡単に説明しておきますと、私はASDとADHDの併発型です。
ASDの症状はだいたいありますし、ADHDの注意欠陥・多動性・衝動性全部ありまーーーす! あとは感覚過敏というよりは感覚鈍麻ですね。気温に疎く「なんで寒いのに薄着?」みたいなことが多発します。
併発型なので「ルーティーンよりは変わり続けることが好き」
他人との会話が上手くいかない理由は「言って良いことと悪いことが分からず(ASD)、また分かっていても衝動的に言ってしまうことがある(ADHD)」というような具合です。併発型は特徴の出方が人それぞれなんですよね。
自分が発達障害かもしれないと気がついてから、診断を受けるために病院へ行くまで一年くらいかかりました。
その一年間、私は「今後の人生を障害者として生きていくのかどうか」「診断を受けたとしてなんのために受けるのか」「障害者として診断を受けたほうが良いのかどうか」「家族は友人は受け入れてくれるのだろうか」……等など障害受容にあてた一年でした。
2.障害受容
こちらでお話しするのは、障害受容というよりも「障害者として生きていく覚悟を決めるまでの話」です。私はここが一番悩んだため、診断から後はスムーズに進みました。
「障害受容はすんなりいきました!」「診断を受けてよかった!」「みんなも受けてみなよ!」という当事者の意見を多く見かけますし、「今までずっと苦しくても理由がわからなかったが、ハッキリわかってよかった」という意見が多いですね~、私も今はそう思います。本当に障害の診断を受けて良かったです。
とはいえそう思えるまで、なかなか辛かったです。
私自身は障害に対して偏見や抵抗はない「つもり」でした。実際はあったのだと思います。それでも、自分が障害者として生きていくという決意はなかなかできませんでした。理由は
・出来ないことに対して「そうだね、できないね」と他人に言われることが怖かった
・障害を受容したらとたんに色々なことを諦めなくてはいけないのでは?と思っていた
・両親が障害に対して強い偏見を持っていたため打ち明けられるとは思えなかった
・ASDを受容したら他人とは関わるなと言われているような気持ちになり辛くなった
等、今振り返ると「うーん」というかんじ。そんなことないですけどね、当時はとても悩みました。
今とはかなり考え方が違い、自分でも驚きます。
診断を受けたら親が私のことをもう少し頭ごなしに叱りつけなくなるかもしれない、なども考えていたのですが両親は今も私の障害を受容していないようですし、このように診断を受けても変わらないことはたくさんあります。それは良くも悪くもです。
そうして悩んで行くにつれ、どちらかというと「みんなと同じように出来ないことが一番辛い。でも、それをできるものとして扱われることが一番いやだ」ということに気がつきます。
私はみんなが空気を読めていても良く分からず饒舌になってしまいます。みんなが綺麗にミスなく出来る処理が私には出来ません。みんなが出来ることが当たり前に出来ないというのはとても辛かったのですが、それを「お前も出来て当然なのだから、努力が足りないだけだ」と言われることが一番嫌でした。
自分でもそう「私の努力が足りないだけなんだ、頑張ろう、頑張らなくちゃ」とずっと思っていましたが、段々「そうじゃない」ということに気がつきました。
そしてこれは、ストラテラというADHDの薬を飲み始めてから顕著に「私の努力不足のせいではなかった」ことがわかりました。何もプラスで努力していないのに薬を飲むだけで出来るようになったからです。
……沢山泣いたり迷ったりして、やっぱり診断を受けよう、というきもちになりました。
私が診断を受けたかった主な理由は
・障害者雇用に興味があり、そのために手帳が必要だったから
・症状が改善するなら服薬をしてみたいと思ったから
・周囲からの出来ないことに対する理解が欲しかったから
です。
診断を受けたらどうなるんだろう、いやこんなに困ってるのに発達障害じゃなかったらどうしようと泣きながら眠る日々が続きました。
3.診断を受けよう!病院選び
これは市町村によってもかなり違うため、参考にならない方も多いかと思います。
ここでは福岡県の話です
福岡県は県のホームページ上で発達障害の対応を行っている医療機関のリストを公開しています。(発達障害の対応を行っている医療機関リストを公開しています)
皆さんの市町村でもそのようなリストがあるかどうかというのは「市町村名 発達障害 診断」などのキーワードで検索してみてください。
リストを見ていただけると分かるように、病院によって「発達障害児しか見ていない」「発達障害者(大人)しか見ていない」…等かなり違うことが分かります。
私は「発達障害者(成人済)」を見てくれて「診断」ができ「手帳の診断書も書いてくれる」近くの医療機関に行きました!悩まない!お家の近くからいく!とゴーゴー精神でキメました。
予約の電話では「自身で発達障害ではないかと疑い、日常生活でも困っているため診断を受けたい」というようなことを言ったかと思います。(あいまいです!)
リストがない都道府県の方はまずはやはり「発達障害診断をして貰えますか?」などきいてみた方が良いかもしれませんね。
4.こんな診療だったよ(WAIS-Ⅲについて)
病院、医師によっては初診のその日に「発達障害ですね」と断定して診断書まで書く!?など見かけますが、あんまりよろしくないような気もします……。本来はテスト、本人や本人の家族への問診などから医師が多角的に判断するものだそうです。専門家でないため、詳しくは分かりませんが……
先にお金だけ書いておくと、初診料は三千円くらいでした。初診料ガチャ(※納得できる親切な医師にあたるまで病院がえを繰り返すこと)の参考にしてください。
私は初診の日に問診(こういうことある?ありますねー!というチェック項目の話でした)の後に、こんなやらかしをしましたというようなお話もしました。
他にも「親御さんに幼少期の様子もうかがいたいのですが……」と言われましたが、親との関係は察して欲しいかんじの家庭環境だったため、「難しいです」とお断りしました。
そして先生から「心理士さんにお越し頂いて、心理テストをやってもらおうかなと思います。お金もこのくらいかかりますけどどうですか?」と言われお願いし、心理テストの日程を決めて帰りました。後に判明したのですが、この心理テストというのがWAIS-Ⅲを含む物でした。
WAISコワクナイヨ-!とだけお伝えしておきます。なんでも、内容や問題を知ってしまうと結果が変わってしまうこもあるのだそうです。
WAISは図形や文字、一般常識からパズルのようなことまでえいえいやってたら終わります。割と疲れました。
他にも単純作業(間違いを見つけよう!)や復唱(私が言ったことを復唱してみて?)等を含む心理テストをしてもらい、ところどころ教えて貰ったやり方を間違えてはやり直しました。
(WAISの詳しい活用法やメリット、デメリットに関しては他の当事者さんのブログやサイトに詳しいため、気になる方はそちらをご参照ください。)
それからまたしばらくして、心理テストの結果が出ました。
私は結果「見事に発達障害」でした。
WAISを受けると数字で「知的障害の有無」「発達障害傾向」がでます。これがWAISのメリットでありデメリットです。客観的に数字で出るので刺さる人は徹底的に刺さります。
私はむしろ発達障害でなかったらどうしようといった具合だったため、ほっとしました。
WAISの結果はその後発達障害の支援を受けるときにも共有されることがあるものなので、なんとなく結果を覚えておくと良いですよ。
他にも心理テストでは(ASDは視覚優勢が多いといわれますが)自分は聴覚優勢であることがわかり、これも後にバイトのミスを少なくするために活用しました。(目で見落とすのなら耳で聞けば良い)
……ちなみにこの結果の時は隣に母を連れてきたのですが、母は「でもこのこは(健常者として生きて)大丈夫なんですよね?」ということを繰り返し医師にきいていたことを覚えています。
うーん、医師からの説明に連れてきたら受け入れて貰えるかな?は不発に終わりました。
ちなみに、障害者手帳をとった今でも両親は私の障害を受容していません。
少し長ったらしい箇所もありましたが、これが私が診断を受けるまでの話です。
あまり参考にはならないかと思いますが、当事者や発達障害で悩み苦しむ方の助けになればさいわいです。
閲覧ありがとうございました!
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