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不妊治療の振り返り
こんにちは、sumiです。普段はIT企業でデザイナーとして働いています。
私は現在31歳で妊娠9ヶ月。この1年の間に人生で初めて不妊治療クリニックの門を叩き、いくつかの治療を経て今に至ります。
この記事では前々から書きたかった私の不妊治療の振り返りをまとめます。記事を読んでくださった誰かにとって、ほんの少しでも参考になる部分があれば幸いです。
不妊治療をしていることを何度かツイートしたことがあるのですが、年明けの胚移植後陽性判定いただき、実は現在妊娠5ヶ月です…!つわりで一番体調悪い時期に仕事がハイパー忙しく休日出勤しないとやばいレベルに詰んでて本当に死ぬかと思ったけど、最近は元気に生きています。
— sumi (@another_suumin) May 8, 2022
まず妊活そのものに対して腰が重かった
新卒時から現在までに勤務した会社は4社ですが、いずれもIT系中小企業。デザイナーという肩書ではありますが、自分にできることは何でもやるぞ!の気持ちで常に仕事に没頭して過ごしてきました。
30歳になったタイミングで今後のキャリアについて考えた上で創業期から勤務していたスタートアップから転職することを決意。2021年2月に現職へ転職したのですが、同時に子供がほしいかどうかというのも真剣に考えなければと思い、夫婦で検討を開始しました。
子供を産み育てることへの漠然とした不安
夫に比べて私のほうが圧倒的に将来や自分に対して悲観的で自信がなく、次のような不安を抱えていました。
大人ふたりで気ままに・仕事中心に暮らしていた生活が一変するであろうことへの不安
自分が親として子供を育てられるんだろうかという漠然とした不安
そもそも、自分が今後も安定した職に就いていられるのだろうかという不安
出産そのものがめちゃくちゃ怖い
夫と会社の同僚の存在が後押しに
夫は単純に子供ができたら嬉しい!という考えを持っていて、また仮に子供が産まれた後の生活や子育て全般についても当たり前のように積極的・ポジティブに捉えていました。
夫とのこれまでの生活や今後についての会話を通じて、この人となら子供を育てていけそう…!と思えたのと、そもそも我々夫婦が本当に子供を授かれるかどうかも分からないし、ひとまずチャレンジしてみようということになり、我々夫婦の妊活が始まりました。
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また、今勤めている会社のカルチャーも妊活をすることへの大きな後押しになりました。まず代表や多くの同僚がバリバリ働きつつも育児にコミットしている姿を日頃から見ていたこと。また、スタートアップにも関わらず各種制度が充実していること。
特に実際に6ヶ月育休を取得したエンジニアの同僚(複数)が、復帰後育児と仕事を両立しつつ業務でも大活躍している姿を見て、自分も復帰後こうなれたらいいな…と勇気をもらいました。
(詳細はこちら)
多嚢胞性卵巣の診断と、そこから私が受けた不妊治療の概要
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妊活を開始したものの、妊娠する気配がないのでまずは検査に行ってみるかと通える範囲内で一番評判が良さそうだったクリニックへ検査へ行きました。
検査の結果、多嚢胞性卵巣症候群という診断を受けました。
過去を振り返ってみると、生理の間隔が安定しておらず大幅に変動したり、生理が1,2日で終わってしまう周期があったりしましたが、多嚢胞性卵巣症候群の症状の記載を見てなるほどと納得。
今振り返ると少しでも早いタイミングで婦人科に行って生理不順に関する相談をしておけばよかったと思います。
2021年6月に初めてクリニックを訪れて最初の1ヶ月は夫婦ともにいろいろな検査を受診。その後人工授精を3度行い、体外受精・顕微授精へとステップアップしました。
多嚢胞性卵巣症候群ということもあってか(?)、初めての採卵で23個採卵することができ、体外受精では8個受精卵に、顕微授精では13個受精卵ができました。最終的に15個の胚を凍結したのですが、最初の胚移植で妊娠陽性判定が出てその後も運良く経過良好…。このあたりは本当にただただ運が良いことの連続だったと思います。
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ここからはいくつかのトピックに分けて振り返りを書いていきます。
クリニックや治療はどうだったか
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23区西部のある個人経営のクリニックに通っていました。1つのクリニックしか行ったことがないので他院との比較はできませんが、参考程度に…!(私と直接面識のある方でクリニック名を知りたい方にはDMいただければお伝えします。)
通いやすい距離にあることは最低条件
自宅から15分以内で通えるクリニックで実績がありそうなクリニックを選びました。なお、会社は基本フルリモートでの勤務です。
結果大正解で、通院頻度が高いときは毎週通うことになるのでこれが家から遠かったら仕事と不妊治療の両立は本当に難しかったと思います。
家出てから帰宅するまで2時間以上がデフォなのはかなりしんどかった
基本的に院長先生1人ですべての患者さんの診察をしているためか、いつ行っても待ち時間が長かったです。
土曜日の午前中は受付してから帰るまで3時間を超えるのが当たり前でした。平日の日中でも診察に入るまで大体1時間かかり、診察を受け、注射して…など色々やってる間に来院してから2時間経過。空いてる時間を狙って朝イチの予約をとって行ったものの、昼過ぎまで帰れず急遽午前休をいただくというのもありました。
家や会社の近所に、待ち時間が長くてもいいから作業ブースがあるとか、待ち時間を短縮できる工夫があるクリニックがあったらそこに通いたかったなという気持ち…!
治療方針についてもっと聞けばよかった
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特に体外受精へのステップアップを決定した後、クリニックから伝えられた方針に沿って治療を受けたのですがこれは他の手段も調べつつそれぞれのメリット・デメリットを理解すべきだったし、質問すべきでした。例えば次の2つ…
卵巣で卵子を育てる段階での卵巣刺激の有無やその方法
凍結胚の移植方法(自然周期 or ホルモン補充周期)
というのも、特に陽性判定後妊娠10週まで継続するホルモン補充のための注射と3種類の投薬(保険適用外)がすごい辛かったため。結果妊娠継続できたから良いものの、ホルモン注射のために毎週通わなければいけないし、薬は3~4万円するし、その薬の一部が膣錠とお腹に貼るテープで不快感がすごい上、正しく服用できないと赤ちゃんが流れ出てしまうと聞いて焦る気持ちが大きかったです。これは移植方法を決めるタイミングでもう少し勉強しておくべきでした。
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ただ、基本的に院長先生が一人で診察しているので先生に聞ける雰囲気ではなく、コーディネーターさんに聞く雰囲気だったと思います。
仕事と不妊治療の両立
勤務時間に柔軟性がある職場じゃないと両立できないと感じた
勤務時間中の中抜けや、17時以降の離席が柔軟にできる環境でとても助かりました。また、個人的にはフルリモートなのも物理出社に比べて離席時に気が引けず助かりました。治療の中で、「次回はいついつ何時に来てください」と具体的に指定されることも多々ありました。
でもやっぱり頻繁に離席することへの負い目はあった…
一定中抜けは可能で家族・プライベート最優先というカルチャーが根付いている会社であっても、頻繁に通院で離席する自分に負い目を感じていました。終わっていない仕事があったら帰宅後や翌日の朝早く仕事してましたが、通院で疲れ果ててあまり捗らないことも。この気持ちの持ちようについてはどうしたら良かったのか今でも分からないです。
一方、同僚がプライベートの事情で頻繁に離席したとしてもなんとも思わないので(当たり前ですが…)、単純に自分が自分の振る舞いを気にしすぎだったのかなとも思います。
家事分担は必須
会社のミーティングが入らない17時以降に通院することがほとんどでしたが、前述の通り待ち時間が長いので帰宅する頃には19時過ぎがざら。帰宅時には疲労困憊状態になっているので、少なくとも私が通院する日は夫が夕食を作るルールで運用していました。
費用
2021年6月に通いはじめ2022年3月に卒業するまで、150~160万円ほどの費用がかかりました。結婚してから夫婦の口座でコツコツ貯めていた貯金を使いました。💸
なお、東京都の助成金で検査・人工授精で5万円、体外受精で30万円の補助があり、どちらもありがたく申請させていただきました。
2022年4月から不妊治療の保険適用が開始されたのは本当に良いニュース!
これはまた別の記事で書けたらと思いますが、私の住んでるエリアで無痛分娩ができる産院を選ぼうとすると出産も100万以上かかるので、ほんと妊娠・出産ってお金かかって費用面で大変だなぁと感じています。
メンタル面
もともと不妊治療クリニックに通い始めた段階で家族で不妊治療の撤退ラインを決めていました。ある期間まで治療してだめだったら諦めよう!と最初から思っていたものの、やっぱり治療を開始するとお金も時間も使っているので結果が出なかったと分かるたびに落ち込んでました。
結果が出なかったときは気持ちを切り替えるためにも思いっきり自分を甘やかすに限る。お気に入りの焼肉屋さんに行ったり、スーパーでちょっとお高いお寿司を買って帰ったりして気持ちを切り替えてました。
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また、友人に「今実は不妊治療していて…」と話すと「実は私も!」と打ち明けてもらえたことがありました。みんな不妊治療をしている理由は様々ですが、同じ話題で盛り上がれることですごく救われた気持ちになりました。
パートナーの不妊治療への積極的な姿勢や、いつでも寄り添ってくれることで救われる気持ちが多分にあったと感じます。こちらから何も言わずとも治療について積極的に情報収集するとか、検査に嫌な顔しないとか…
(実際のところ、「私だけめっちゃ通院しなきゃいけないし注射も薬も辛いんだけど」と何回か喧嘩しました 😂)
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最後に
フルタイムで働いている女性にとって不妊治療クリニックへの通院はかなり負担が大きいと感じました。制度面での柔軟な対応や、社会的な理解がより広まるといいなと思います。
また、今少しでも生理不順などのトラブルを抱えている方や、子宮頸がんの検査などをしばらく受けていないなという方は早めの婦人科受診を!
つらつらと私の体験談を書きましたが、この記事がほんの少しでも誰かの参考になれば幸いです。
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TwitterやInstargramではファッションやインテリア、食など暮らし全般について雑多に投稿しています。
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#ベストバイ2021 ファッションアイテム、美容、コスメ、家具、ガジェット…で振り返ってみたら全部で9点ありました。後ほどツリーにつなげます🎄 pic.twitter.com/Rs6W3gIojv
— sumi (@another_suumin) December 22, 2021
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