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インターネットの3D化について考える その1
先日久しぶりにサマーウォーズを鑑賞した。
主に作中で登場するOZというシステムを観察するためである。
OZはインターネットの中にある平面で断片的な情報の数々を、一つの立体的な空間内に表現している。
![](https://assets.st-note.com/img/1677068996286-Jyvo66gxYi.png?width=800)
OZの概要
以下の通り(作中は2010年が舞台)
・利用者数:10億人以上
・アクセス先:PC、携帯電話、ゲーム機、テレビ等おそらくネットと繋がるもの全てから(作中では家の固定電話の子機からもアクセスしている描写が見られる
・アバター:アカウントは1つにつき1個?(サブ垢の存在は不明)
・できること:買い物、旅行体験、スポーツ、対戦ゲーム、多人数コミュニケーション、高級品購入、企業活動、納税、行政上の手続き等
・対応言語:特に制限は無い模様(外国語は逐次自動で自身の利用言語に翻訳される模様)
・日本の普及率:携帯電話所持率と同率(→現実2010年のモバイル端末所持率は93.2%※1)
・アカウント権限:現実のインフラ操作に重要な関りを持つ(水道局員やJR職員のアカウントを盗めば水道局のシステムやJRのダイヤを改変する事ができ、大統領のアカウントを盗めば核ミサイルを発射する事もできるかもしれないとのこと やばい)
作中のOZの利用のされ方は現実のインターネットをはるかに凌駕しており、まさに未来のテクノロジーが生んだ代物と言えるだろう。
※1
なお我々が住む現実のサービスorコンテンツ利用者数で10億人は、最近のものだと2021年にTikTokが達成している。
実際こんなことできるの?
事業者、ユーザー側で共に問題は多そう
とりあえずユーザーサイドで思いつきそうな問題を3つ考えた
①セキュリティの問題
②ネット回線の速度
③利用機器のスペック
①は作中でも取り上げられたが、要はハッキングの危険性である。
個人情報やクレジットカードの情報、アカウントの権限が盗まれ、悪用され放題だとシステムの信用に関わるので、大体どのネットサービスもまず個人情報が漏れないように気を付けている。
使って安全であるという保証が無ければ、利用者は増えないだろう。
②はネット回線の速度の問題。
回線速度が遅ければ、例えばサイトの表示や動画の再生が遅くなったり、オンラインゲームやビデオ通話が途切れたりすることがある。
例えば現在のモバイル回線は4G~5G
スマホの回線速度は、携帯電話回線であれば40~200Mbps程度が一般的なところです。WiFiに接続している時の回線速度としては、光回線では200~500Mbps程度、ホームルーターでは20~200Mbps程度、モバイルルーターでは20~100Mbps程度が一般的なところとなります。
データが重ければダウンロードに時間が掛かるため、利用のしやすさは常に安定した早い速度に求められている。
3Dともなると重いデータになりそうだがどうなるだろうか?
余談だが軽いHPとしてよく挙がる阿部寛氏の公式HPは38kbであるそうだ(笑)
③は利用機器自体のスペックの問題
AI関連の情報を見ていてもそうだが、最近はなにかとGPUのスペックが重要となっている。
GPUが低いと起こる問題は、主にゲームプレイに影響します。例えば、画面がカクカクしたり、フレームレートが低下したり、判定がおかしくなったりすることがあります。
また、VRAM(GPUメモリ)が不足すると、テクスチャの読み込みに時間がかかったり、画質が低下したりすることもあります。
低フレームレートを修正する方法
VRAM(GPUメモリ)とは?不足時の症状や使用量の確認方法
1画面中のキャラクターとオブジェクトの最大表示数、それぞれの物がどれだけ細かい描写を表示できるかと言った画像処理上の問題は今後も大きな課題となるだろう。
※作中では、PCよりスペックの低いゲーム機や携帯電話だとOZ内の様子を写した描写が簡易なものに変更されており、その辺は機器によって調整されていると思われる。
![](https://assets.st-note.com/img/1677069016017-h244hXDY6Y.png?width=800)
仮に事業者として関わるなら、どうやってこれ作るの?から始まり、実際動かせたとしてもその維持にとんでもない費用が掛かりそう。
とても1社でやるようなものではないねw(OZは「OZ」という単独の会社が運営しているようには見えないので、何らかの形で共同管理運営がされていると思われるが)
とは言え、使ってみたくなる魅力は大いに感じられる。
次回は、同じような3Dの空間として描かれるレディプレイヤー1からのオアシスから考察をしてみたい。
何らかのアクションをいただけると、一人で記事を書いてるわけではないのだと感じられ、嬉しくて小躍りしちゃいます。