緊急事態宣言13日目-だれてきたテレワークの日々(2020/4/21)

AM5:00 起床

3時間睡眠もすっかり板についてきた。
そんなものはつかなくても良い。

スマホをチェックすると、原油価格がマイナス転落という訳のわからないニュースが飛び込んできた。
…えーっと、するってえとなんだね熊さん。
1バレルの原油を買うと、おまけでなにがしかのおぜぜが付いてくるってことかい。
そりゃ大変だ。
ちょいと熊さん、樽買ってきておくれよ。

まあ先物相場なのでそういう訳でもないらしいし(ここら辺経済ナニモワカリマセーンマンなのでほんとよくわからない)どうやらこういう奇妙な事態はアメリカの市場でのみ起きているらしいが、まあまた一つ世界の枠組みの中で何かの箍が外れた感のあるニュースではあった。
ちょっとちょっと今1バレル10ドルだよ!いや0ドルまで行っちゃった!
遂にマイナス切り込んだよ!!
とか深夜勢のツイッタラーが大はしゃぎしていたのを見て、ちっ、祭りに乗り遅れたな、と臍を噛む。

AM8:30 始業

どうやらうちのボンクラ1はボスにこっぴどく怒られたらしく、人並みにメールの返信をするようになった。
それはそれで面白くない。
我がnoteのネタがなくなるではないか。
というのはまあ冗談で、仕事がそれなりに進んでくれるのは本当に助かる。

AM9:00 唇の端が痛む

この2週間ほど、「あくち」に悩んでいる。
あくち。
ご存知だろうか。
いわゆる「口角炎」のことである。

余談だが、この言葉、ちょっと興味があったのでツイッターで以下のようなアンケートをとってみた。

「あなたは『あくち』を
 1) 知ってる(関西人)
 2) 知らない(関西人)
 3) 知ってる(関西人以外)
 4) 知らない(関西人以外)」

私の予想は、知ってると関西人、知らないと関西人以外に強い相関があるというものだった。
いや予想というか当然そうなると思っていた。

さて今現在、結果は以下の通りである。

 1) 知ってる(関西人) 11%
 2) 知らない(関西人)    17%
 3) 知ってる(関西人以外) 0%
 4) 知らない(関西人以外)  72%

…あ、1)の選択肢、ちょっと増えてる。

始めた当初は1)が本当に0%で、えっ??これ関西共通語なんちゃうん??
ひょっとしてこれ、うちん家の独自語やった??
と狼狽していたのであった。
(しなくていい)
つまり、関西といえども一部の地域でしか用いられていない言葉だったということらしい。
今度は府県を絞ってみると面白いかもしれない。
やらんけど。

とまれ。
あくちは、痛い。
あくちの原因はダイエットや酒の飲み過ぎからくるビタミンBが欠乏であることが多い、そうだ。
(フォロワー様に教えてもらった)
ダイエットという概念ほど己に縁遠いものはないので、当然私の病因は後者によるものと考えられる。
はい気をつけます。

あくちの症状だが、ある日突然唇の端に亀裂が入り、口を開けるたびにピキピキと痛む。
医薬部外品のリップクリームを塗ってはいるものの、症状はあまり収まる気配を見せない。
故に、今日もまた唇に熱燗が沁みる夜となりそうだ。
(ええこと言うた顔で)

AM9:30 歯も痛む

1週間くらい前に硬いものを噛んだ際、犬歯に嫌な痛みが走った。
ああこれは歯が割れたな、と思ったが、歯医者は罹患の観点から非常にリスキーである(そりゃそうだ、口開けっぱなしにしてるんだから)というNYの新聞記事を読んでいたので、気づかなかったふりをしてなんとかごまかしごまかしものを噛んで生きていた。

だが、昨日の夜中、思いっきり割れた歯が動いたらしく
「おふぇええ?!!ぁあええええええ!!!??」
とかいう咆哮だか奇声だかわからない雄叫びをあげて目覚めた。
口の中にはねっとりとした鉄の味。
観念した私は、昼休みを利用して近所の歯医者に行くことにした。

ありがたいことに予約はすんなり取れた。
医院に入ると目の前に鎮座するは巨大なアルコール消毒液と体温計。
手を清拭し、体温計は使わず今朝計った体温を告げるとようやく受付をしてもらえた。

「…あーこりゃ割れてますね」
「ですよね」
「出来るだけ治療してみますけれど、抜歯かもしれません」
「仕方がないですね」

という訳で、まず皮一枚で繋がっている歯の欠片の除去が始まった。

しかしだ。
覚えていらっしゃるだろうか。
私は「あくち」なのだ。
あくちと歯医者ほど相性の悪い事象はない。

「はーい、もうちょっと口開けてくださいね」
「ふ、ふがふふ」(痛い)
「もうちょっとねー」
「ぴぎゃっ」(ちょっと切れた)
「はいじゃあ始めますねー」

先生がペンチを持つ手にグッと力を入れると、欠片が口の中を飛んで行って舌の根元にぺとっと着地した。
なんだか切ない。
あくちの痛さも相まって目が潤む。

あとはちょいちょいとアフターケアしてもらい、今日の診療は終了。
覚悟はしていたが長丁場になりそうだ。
嫌だなあ、こんな時期に。

私が診療椅子から立ち去ると、間髪入れず後ろからブシャーと音がした。
どうやら椅子、その他を消毒しているらしい。
そりゃいつもしてるんだろうけど、こんなにすぐにするかなあ。
きっと私が歯医者さんを怖がっている以上に、歯医者さんも患者を怖がっているのだろう。
バイキンはこちらの方か。
なんかこんな時に来ちゃってごめんなさい、と申し訳ない気持ちになった。

「次のご予約は…」
「あー、いつでもいいですよ」
コロナ禍の下のテレワーク民に予定なんてものはない。
「じゃあ土曜日で。時間帯は9時、10時、11時、12時…」
がら空きやん。
まあこんな時期に来る奴いないもんね。ほんとごめんなさい。
心の中で再度謝罪する。

と言うのは昨日の話。
麻酔も切れたので、処置を受けた歯はじくじくと痛む。
多分今の私、口難の相が出ている。

AM10:30 運動タイム

仕事の合間に軽くプランク。
最初はひょえーきつい、なんだこれ、わしは産まれたての仔鹿か、というくらいぷるぷるして30秒が限界だったのだが、今では1分3回をワンセットとして1日数回こなせるまでになった。

腹筋に効く、と評判のプランクだが、私は毎日ハードめエクササイズ(後述)で腹筋をこなしているからか、むしろ自分でも弱点だと認識している肩回り、二の腕に効いているのを感じる。
おかげで万年重かった肩も少し軽くなった。
場所も必要ないしドタバタしないし思い立ったら短時間でできるのでプランク、お勧めである。

PM12:00 ランチタイム

昼ごはんはカレー。
しかし、ただのカレーではない。
東京一円で(確か)3店舗ばかり展開されているインドカレーの名店、エリックサウスの特製カレーだ。
テレワークの日々をちょっと盛り上げるために取り寄せてみた。
冷凍庫の中には
「○○(私の名前)のカレー 食べたら殺す」
という張り紙をつけて格納してある。
ちょっとグリコ・森永事件を意識してみた。
違いますかそうですか。

今日はプレミアムバターチキンカレーにしてみた。
いやー、美味しい。
インドカレーだけあってスパイスが複雑で素晴らしいんだけど、スパイシーさだけに頼らず旨み成分がたっぷり濃縮されている。
同じく取り寄せたサフランやカシューナッツ入りのレモンライス(勿論パスティマ米)との相性は抜群だ。
やはり美味しいものはテンションがあがる。

PM12:45 豊洲市場オンラインショップ

豊洲市場が本来ならお店に卸す筈だった高級食材をお得な値段でオンラインショップで販売しているよ、というニュースを知り覗いてみる。

気づけばウニを一箱買っていた。

家にはイクラの冷凍があるので、ちょっとこれって夢のウニイクラ丼(具材超大盛り)が爆誕しちゃう奴じゃない??と一人興奮する。
勿論エンゲル係数はうなぎ登りだが、いいねん、外食費が皆無になったんやから。

PM5:15 終業

事件もなく淡々と仕事が終わる。
ボンクラに電話で怒鳴り込んでいた日々が懐かしい。
いや懐かしくない。
これからもずっと変わったままの君でいて欲しい。

終わった瞬間、トレーニングマットを敷きDVDをつける。
30分のハードエクササイズ(DVDキャプション通り)の始まりだ。
これは、きつい。
3分ほどのウォームアップの後、3分の筋トレ、2分の有酸素運動、1分の腹筋運動を3セット繰り返す。
動きはもう完全に覚えたので音量は最小限に絞り、ラジオを聴きながらエクササイズに励む。

お気に入りはなんと言っても「子ども科学電話相談」だ。
今日聞いた回に登場した先生は、必ず何か一言専門用語を子供に覚えて帰ってもらう植物の田中先生、大らかな語り口で個人的なイメージは優しい漆原教授(@動物のお医者さん)な動物の成島先生、科学という広範な分野を任せられているが故に突拍子もない質問を受ける率が高くよくイケボで困っている科学の藤田先生、ニューカマーだけどわかりやすい語り口でジャンルがジャンルだけにオタ…いや本当にあれこれ詳しい鉄道の梅原先生だった。
やだ何だか私、すごく子ども科学電話相談マニアみたいじゃない。
まあマニアか。
(視聴歴3年)

なかでもご贔屓なのは、電話相談2トップこと恐竜のダイナソー小林こと小林快次先生と鳥のバード川上こと川上和人先生だ。
ここに昆虫のまう山先生こと丸山先生などが入ると大体アベンジャーズである。
従来夏休み、冬休み、春休みといった長期休暇時のみの放送だったが、去年から日曜日にレギュラー化した時には全私が歓喜した。
いつでもNHKのラジオアプリ、「らじる★らじる」の聞き逃しサービスで聴くことができるので未体験の方は是非視聴されたい。

PM6:00 夕飯

「ちょっとあんた知ってる?金正恩がさ…」
「うん知ってる。手術後に重篤だって?」
「コロナなんかしら」
「さあ、まだ何ともやね」
「まだ若いのにねえ」
「そうやね」
「あの子はあの子で自分の信念持って頑張ってたと思うんよ」
「えっと、親戚のおばちゃん?」
「やのにこんな若くでねえ…なんか辛いねえ…」
「いや、まだ殺さんといたって」

今日の手記は幸い?あまりコロナコロナしなかった。
(勿論時事ネタでところどころコロナるのだが)
戦時下の日常にもこんな日はあったろう。

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