濃厚接触者になりました(Day4,5)

(3/26(金)21:32更新。ホテル療養中の友人に持ち物のアドバイスを頂きました。ありがとう友人)

3/25(木) Day 4

朝7時半起床。
熱は36.6度。いつもとほぼ変わりない。

さて今日もテレワーク、と思いきや、躰が動かない。
この日は雨で、珍しいことなのだが気圧の影響を受けまくった、らしい。
(同様の症状の方を沢山SNSで見かけ合点がいった)
普段はそんな気圧如きで…と無視するのだが、この日は地に引きずりこまれるような感覚を久しぶりに味わった。
ひたすらなにも出来ずひっくり返り、スマホで職場のメールをチェックし、対応が必要なものがくればよろよろとパソコンの前に移動して作業を行う、ということを繰り返す。
ひょっとして新型コロナのせい?という疑問も払底できず、メンタルもどんどん下がっていくのを感じた。
いかんな、と思って目を閉じるも、眠ることもできない。

漸く人の形を取れるようになったのは、午後遅い時間だった。
一日二回の筋トレを心がけていたのに、今日は一回だけしかできないな、と何やら罪悪感を感じる。

トイレに行こうとドアを開けると、郵便物が置いてあるのに気づいた。
どうやら、PCR検査キットが届いたらしい。
中には手のひらくらいの唾液採取容器と、説明の紙が数枚入っていた。
これに唾液を入れ、明日保健所に持っていくのだが、その提出時間は15分間隔で細かく決められている。
唾液採取は持っていく直前、15分前までには食事は済ませること、歯磨きやガム、のど飴といったものは(刺激系、ミント系?)1時間前から摂取するななどと事細かに書いてある。
そして「すっぱいものを思い浮かべよう!」といらすとやさんで取ってきたのであろうレモンと梅干しおむすびの絵が掲載されていたのだが、いかんせん白黒印刷だわインク薄いわでその効果は薄そうだった。

夕刻、30分の筋トレエクササイズを行う。
そうそう、筋肉痛が出た初日の運動って最悪だったよね、と思い出す。
いてえ!いてえ!と叫びつつなんとか終了。
兎に角躰が動くようになったことはよかったと思う。

本日の食事は以下の通り。
朝:プチダノンヨーグルト、ヤクルト、カップスープ
昼:ご飯、豆腐、納豆、卵焼き2片、ソーセージ1本、明太子、味噌汁
夜:麻婆豆腐、南瓜といんげんの煮物、もやしのスープ、大根おろし

我ながらバランスは好いと思う。(家人に感謝)

この日も眠れなかった。
間欠泉のような睡眠が続くと、眠るという行為自体にどっと疲れる。
心療内科、ないし内科で眠剤を処方してもらいたいが、今の状態ではどうにもならない。

3/26(金)Day 5

朝7時起床。
熱は36.7度。
相変わらず筋肉痛だし、花粉症の症状はあるが、それ以外は咳も出ず至って健康そのものだ。

始業時間になったので、真面目にパソコンの前に座りリモートワークを始める。
始業と終業時には上司氏に連絡メールをするのだが、最初は反応してくれていた彼も、ここのところさっぱりレスポンスを返してくれなくなった。
おーい、俺生きてますよー、上司氏。
ねえってばー。
…どうしよう。黙殺されてるのかな。
これ、禊が開けて職場行ったら冗談抜きで席ないやつじゃないの。

朝ごはんはプチダノンにヤクルト、そしてぶどう。
やっぱり果物があると気分が上がる。

仕事をいろいろと片付け、前もって歯磨きをし、その後少し早めの昼ごはんを食す。
メニューは桜えびと卵のチャーハン、そしてもやしと餃子のスープ(昨日の残り)。
そして、梅干し2つ。
1つはとっておいて、唾液採取直前に穴の開くほどじろじろ眺めた。
やはり実物は絵よりも効果的だ。

その後、自らの唾液を届けるというミッションを遂行すべく、4日ぶりに外に出た。
暫く見ぬ間に、世の中はすっかり春になっていた。
娑婆の光は眩しい。
気分は高倉健で歩みを進める。

保健所に到着したはいいものの、どこにも「受渡し場所」らしきものは見当たらない。
…そうだ、裏に回れっていってたよな。
で、裏に回ってみたものの、それらしきものはやはりない。



ひょっとして、あれ?

それは、崩れ落ちそうな風情の古びたコンクリの小さな納戸(に毛が生えたもの)だった。
普段は駐輪場として使われているらしい。
そこにビニールカーテンがぶら下がり、防護服らしきものに身を包んだ男の人がひとり立っているのが見えた。

「あの。XX時00分〜15分の○○っていいますが」
「…ああ、10分早いですね。暫くお待ち下さい」

誰も来ぬまま、おじさんを眺めつつ10分経過を待つ。

「…はい、いいですよ」
素早くおじさんと「ブツ」の引き渡しを行う。
「今日から4日以内に結果出ますので。
それまで外、出ないでくださいね」
あれ?2日以内には出ると聞いていましたが?
と思いつつ、そこで争っても詮方無いことなので「分りました」と答えた。
「あ、勿論それ以降も自宅待機でお願いします。14日間が終わるまで…」
「はい」

ミッション完了して外に出る。
ふと思いたって、帰る方向とは反対に歩みを進めた。
ここは河川敷が近い。
もしかしたら…

思ったとおりだった。
そこには桜の並木道があり、8割咲きといった風情で綺麗に咲き乱れていた。
もう花見などというイヴェントは諦めていたので、思いがけぬ僥倖に少し目が潤む。
今年も、なんとか桜を見ることができた。

その後、すぐさま家に帰る。
案外仕事が忙しく、凄まじい勢いでキーボードを叩いていたところ、あの日会っていたもうひとりの友人から陽性反応が出た旨連絡が来た。
ああ、これは来るな、と覚悟を決める。

私が陽性の場合、高齢の家族がいるので恐らく一旦はホテル療養ということになるだろう。
やおらスーツケースをひっぱりだし、「家出」の準備を始める。
そして、取り敢えず入れるものをリストアップしてみる。

・下着類(4〜5日分だろうか)
・洋服(寝間着/部屋着2〜3、弁当をとりに外に出るよう1、かな。これは着ていった服でもいいかも)
・ライトダウン(暖房が効いていないらしいので、寒がりの私は死ぬかもしれない)
・歯ブラシ、歯磨き
・基礎化粧品各種
・メガネ
・くし
・洗面器
・洗剤
・物干し(旅行用)
・シャンプー、コンディショナー(多分備え付けのものでは髪の毛が死ぬ)
・wi-fi(海外旅行用だが、パッケージを買うと日本でも使える。ホテルはあると思うが念の為)
・ノートパソコン(ChromeBookは持っているが、仕事するとなるとスペックが足らないので両親のを借りる)
・ipad
・FireTV
・小型ブルーレイリージョンフリー機
・円盤いくつか
・各種充電コード
・延長ケーブル、三叉など
・サプリ各種
・花粉症の薬(無いと即死)
・ガスター(無いと即死。最近胃痛が酷い)
・正露丸(無いと致死率高し。最近よくお腹を壊す)
・頭痛薬(安定の頭痛持ち)
・体温計
・フリーズドライ野菜系スープ、味噌汁(友人が必須だと言っていた)
・ふりかけ(白ごはんだけは無理)
・ヨーグルト(冷蔵品は入所日のみ持ち込み可とのこと。10個は欲しい)
・ドライフルーツ
・野菜ジュース(大・10本)
・ウィダーインゼリー系(20個)
・マグカップ(大きいもの)
・スプーン(orれんげ)
・マスク(うっかり忘れがち)
・ノイズキャンセリングイヤホン(うるさかった時用)
・ヘッドセット(スカイプ用)

思いついたら随時増やしていこうと思う。

あまり食欲を感じぬまま、夕食の時間となる。
今日のメニューはカレーに野菜サラダ。
食欲はなくとも食べられるカレーはやはり偉い、と思う。

そして今日もまた、安眠できぬ夜を迎える。


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