濃厚接触者になりました(Day6,7)
3/27(土) Day 6
体温:36.6℃
そろそろ曜日も日付の感覚もなくなってきた。
今日が何日目かを記録するため、木にナイフで切り目を入れるロビンソン・クルーソーのような気持ちでこの日記をつけている。
この日は朝、昼兼用で食事をとった。
・カップスープ
・野菜ジュース
・いちご
・たまごサンドイッチ
・ヨーグルト
・ヤクルト
サンドイッチが、典型的な「見せ売り」で、斜辺に具を固めてあとはすっかすか、というタイプだったのでかなりテンションが下がる。
ネットでは、ホテルの療養食や帰国者の所謂「隔離飯」の酷さ(圧倒的揚げ物の多さ、バランスの悪さ)の情報が盛んに流れてきて、それに対して「お上が与えてくれるものだありがたく食え、食事のような些末なことにぐだぐだ言いやがって」的な批判が流れてきたが、後者に関してはどこかに幽閉して一日三食唐揚げ弁当を食べさせてやりたい、以外の感情しか湧かなかった。
そんな人々に比べれば私は何億倍もマシなのだが、それでもこんなこと程度でテンションが下がるのだから、やはり陳腐なようだが人間にとって食は大事なのだと痛感する。
特に、他に楽しみとてないこういう蟄居に近い状態になると。
昼間はエクササイズDVDで30分間の運動。
だいぶ筋肉痛も和らいできたし、身体も動くようになってきた。
午後からは友人の出演するオンライン演奏会を視聴した。
なかなかアグレッシブな演奏と演出で楽しめた。
家にいながらにしてこのような娯楽がリアルタイムで享受できるのは、やはり現代そのものである。
例えば昭和の時代にこのような感染症禍に遭遇していたら一体どうなっていただろう、と思う。
夕飯前に再び30分運動。
運動はウォームアップ、3分の筋トレ、2分の有酸素運動、1分の腹筋を3回繰り返しクールダウン、という建付けで、4レヴェルに分かれている。
今はレヴェル1,2を繰り返しているが、そろそろ次のステップへと移行しようと思う。
そして夕食。
今日は冷しゃぶ(水菜添え)、山芋すりおろしと明太子をオーブンで焼いたもの、冷奴しらす添え、大根おろししらす添え。
肉が、やたらと美味い。
良質なタンパク質と脂質がきらきら輝いて喉を通っていくように感じた。
やはり、私はどうしたってヴィーガンにはなれぬという気持ちを新たにする。
(そもそもなる気もないが)
夜はドラマ三昧。
今更ながら3年前のドラマ「アンナチュラル」、そして去年の「MIU404」を見終わる。
主に洋ドラマ、洋画ばかり見ている私だが、これらは同じく洋画系界隈で知り合った友人に勧められた。
皆様にとっては何を今更、という話だろうが、どちらもとてつもなく面白くてやめ時が分からず、つい延々と見入ってしまった。
大袈裟なところが一切なく、あくまでリアルでテンポのよい会話劇の秀逸さ。
さりげに重苦しくなく時事問題を織り込んでいく手際の良さ。
ジェンダーロールを度外視した配役。
(ただ、ジェンダー問題は数々の時事問題と同じく、巧みに織り込まれている)
こういうものを見ると、まだまだうちの国も捨てたもんじゃないな、と思う。
3/28(日) Day 7
体温:36.7℃
ついに一週間が経った。
保健所からの連絡は、まだない。
職場からはせっつきのメールが来ていたが、来ていないものは答えようがない。
今日も朝昼兼用でご飯、豆腐、納豆、韓国のり、味噌汁を食す。
あまり食欲もないのだが、食べないとまさかの時に体力低下しているのが怖いので粛々と食す。
この日は気圧の低下が酷く、数日前と同じように身体が動かなかった。
ゆえに、昼間の運動は泣く泣くパスすることにする。
兎に角外を出歩かないので、運動することの面倒臭さよりしないことの罪悪感のほうが大きい。
午後からはとあるweb講義を拝聴する。
本で学ぶというのも勿論楽しいのだが、講義という語り手の熱量を感じる学びの形式はいいものだな、と思う。
勿論、本当は直接その場にいるのが一番よいのだろう。
やはり「場」の効力というものはあると思う。
だけど、そうはいっても、今の私のように家から一歩も外に出れぬ人間がこのような機会を享受できるのはありがたいことだ。
と、昨日の演奏会視聴に引き続き思う。
夕方には漸く運動することができた。
入って後悔する風呂なし、というが、同じくやって後悔する運動もないと思う。
フィジカル同様、メンタルもさっぱりする。
筋肉痛は遂に雲散霧消した。
ひょっとすると、今の私は普段よりも健康体であるかもしれない。
夕飯はガーリックシュリンプ、たまごサラダ、トマト、レタス、大根おろし。
運動のお陰か空腹だったのでがつがつと頂く。
…結果、胃を痛める。
しかし、今は胃痛より食べることを優先しておいた方がいいと思う。
今日も保健所からの連絡は来なかった。
明日からはまた月曜日が始まる。
禊明けまで、丁度7日だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?