多面体を受け入れる

12月末頃、転職活動を機に自分の仕事と人間関係の棚卸しをしていた。その過程で、人の持つ多面性をどこまで自分は請け負うべきなのか考えることが多くなった。

マイナスだったものが、ふとしたきっかけでプラスに触れる事はいつでも歓迎されるし、最高にクールなことだと思う。ヤンキーが動物に優しいみたいなギャップが簡単な例。
でも、プラスに位置してたものが一度でもマイナスに触れてしまうと、そこから軌道修正を図るには、えげつない時間と労力がかかる。

僕なんか特にそうだけど、人は多面体だと奥底では分かっているのに、マイナスに目がいくばかりで、プラス(長所、個性)の部分に費やしたその人の努力を何故褒めたり慈しんだりできないんだろう。
気づいたらマイナスになった原因を追求して、じんわり弾圧しようとしたりするところがある。
一方で、マイナスに転じた理由ばかり深追いし過ぎると、その人の芯が逆に見えなくなり、自然に接するのが難しくもなる。

昔読んだ本に、フランスの幼稚園(保育園かもしれない)の教育方法が記されてて、とても興味深かった。
園児が2人1組になって向かい合わせになる。先生がペアになった園児に向かって「見た目が違うって事は考え方も違って当たり前だよね!」と毎日言い聞かせるらしい。移民を受け入れるフランスらしいなと思う一方、自分にとって都合の良い偏見で自己防衛してしまう僕は、フランスのちびっ子たち以下じゃん…キショい価値観のまま大人になってしまったんだ…と恥ずかしくなった。

この歪んだ考え方を少しでも治す為には、なるべく沢山の人に会って、人が持つ多面性に触れ続ける他ないと感じている。年齢に区切りを設けることすらナンセンスだと思うけど、何でも許される20代の内に治せるところは正していきたい。

ご時世もあるけど、今年は人と会う機会を増やしたいし、その中で合う人に出会えればめちゃラッキーな人生だろうなと思う。

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