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蟲神器8大会を優勝して(無料で全部読めます)

はじめに

※この記事は最後まで無料で読むことができます。ですが、もしおもしろかったなとか、おめぇに5パック奢ってやるって豪儀な人のために、有料部分を用意しています。

はじめましての方は、はじめまして。ご存じの方はこんにちは。
アノアデザインのU-1です。
私は普段はマジック・ザ:ギャザリングの店舗運営やら、販促物や漫画の制作、イベントの写真撮影とか記事を書いたり、ジャッジをしています。時々デュエルマスターズの撮影をしたりと、カードゲーム業界に関わる仕事をけっこう色々しています。
というのはカードゲームが私は好きだからです。私がマジックに出会い、27年。それなりにカードゲームをやってきました。ガチガチの競技プレイヤーではありませんが、私の運営する店舗で開催した蟲神器の4大会で、4回とも全勝して優勝しましたので、デッキについてちょっとした記事を書こうと思い筆を取りました。

Bo3が9マッチ、BO1が5マッチ、全て勝利しています。まぁラッキーですね。

追記、20230710 第1弾環境において、最終的には8回優勝しました。
ここで紹介しているデッキの調整版もありますが、使い方は大きく変わりません。

↑こんな仕事してます。

デッキコンセプト

4大会優勝した、アノア式ミッドレンジ

1コスト モンシロチョウ 2枚
1コスト モンキチョウ 2枚
1コスト マメコガネ 1枚
3コスト デスストーカー 1枚
4コスト ヤブキリ 2枚
4コスト オオコノハムシ 1枚
5コスト ゴライアスオオハナムグリ 2枚
5コスト テナガカミキリ 2枚
5コスト リオック 2枚
5コスト オニヤンマ 1枚
6コスト オオキバウスバカミキリ 1枚
――――虫カード 17枚――――
1コスト 蜉蝣の閃き 2枚
4コスト 瀬戸際の蟲時雨 1枚
――――術カード 3枚――――

以上がデッキリストです。ほぼほぼ虫で構成されていて、3枚の術カードも虫を踏み倒すカードでどれも実質虫カードで構成されています。

このデッキの最も大切なこと

個々のカードについて、よく質問されるのですが、このデッキで最も重要な点は色のバランスです。
蟲神器は、ゲームの構成上、後出しのじゃんけんを繰り返すゲームと私は考えています。相手が何を出してくるのかわからない以上、手札にその対処札を持っておきたいのです。言うなれば、常に、青赤緑の強いカードが手札にあれば、相手の脅威は次のターンに破壊可能なのです。
私はデッキを作る際に徹底的に色のバランスを調整しました。
本デッキに採用されている虫のバランスは青6枚、赤6枚、緑5枚です。
このバランスは、非常に重要で、後半決めきる際の《瀬戸際の蟲時雨》の使いやすさにも影響します。ある程度意識して、エサ場に虫を置いておけば、4コストの際に同色の虫が2枚エサ場に無いということはありません。

目指す勝ち方

勝ち方は、相手のデッキにより多少の変化はありますが、最後に一気に3~5回攻撃して相手を倒すことにあります。
5~6コストでこの動きを行います。
例えば、《①モンシロチョウ》《①マメコガネ》《③デスストーカー》、《リオック》って感じだと5コスト必要で4回攻撃できます。
《④瀬戸際の蟲時雨》で2回攻撃、《①モンシロチョウ》《①蜉蝣の閃き》だと6コストで4回攻撃できます。ここに《リオック》があれば5回攻撃可能です。
っと、ある程度手札がそろってしまえば、思ったよりも攻撃が可能になります。ですが、これはあくまで最終手段で、それまでにある程度のおぜん立てが必要になる訳です。

序盤の動き

必ず先手をとります。蟲神器は後手が有利と思われていますが、このデッキは完全に先手デッキです。
理由は《モンシロチョウ》《モンキチョウ》の存在。

最強とも名高い1コスト虫のモンシロモンキ

このカードは、先に出したほうが圧倒的に強いカードで、<紋章>が発動していない限りは、後出しでそれぞれを倒すことができません。
そのため、先手を取り、先に相手の縄張りを取りに行く必要があります。
また、先に書いた通り、自分が決めに行けるタイミングで相手の縄張りを3枚以下にしておくことが重要となります。
そのため、1ターン目から相手の縄張りを取りに行ける先手が圧倒的に有利になります。
また、1コストの虫を5枚採用することで、初手の4枚に1コストが来る確率は、71.8%、2ターン目に至っては80%の確立で1コストの虫が来る構成になっています。

5枚にするにしてもマメコガネって!?カード持ってないの!?

1コストの人気虫を一方的にとれるマメコガネ

NO!断じて違う!《マメコガネ》はめっちゃ強いカード。
2枚揃うと攻撃力が400になる《モンシロチョウ》《モンキチョウ》にはかなわないまでも、《マメコガネ》はめっちゃ強いカード。
1コストで人気のある《ミツツボアリ》に倒されず、一方的に倒すことができます。また、色が緑なので、青の《モンシロチョウ》《モンキチョウ》も同じく一方的に勝てるのです。
飛び出すで出てくる強敵《ゴライアスオオハナムグリ》に400点のダメージを与えることができ、1コストとは思えない非常に優秀なカードで、私は大好きな1枚です。絵もかわいさとカッコよさがあるのも好き。

中盤までの動き

エサ場は、毎ターンチャージします。
4枚から、5枚までは毎ターン、エサ場にチャージして問題ありません。
5マナ以上の虫や、<とびだす>の虫は積極的にチャージしていきます。
はっきり言って、序盤の手札はカツカツになります。
1ターン目チャージ、1コストの虫をだしているので、残りは2枚です。
その後、毎ターン、エサ場をチャージするので、手札は途中まで2枚以下になります。
2ターン目にさらに1コストの虫を出したなら、手札は1枚しか残りません。
でも、そんなことはどうでもいいのです。
序盤から展開している虫を相手はいずれ倒さなければならなくなります。
例えば、1ターン目に1コストの虫を展開。2ターン目にさらに1コストの虫を展開した場合、2ターン目終了時には、相手の縄張りはもう3枚しかありません。
相手は何とかして、先に出された1コストの虫を破壊しにくるでしょう。多くの場合、虫による攻撃で倒してきます。そうなれば、結局自分の縄張りをとることができるので勝手に手札は補充されていきます。
このデッキの序盤から中盤までの動きは相手に対処を迫ることにあります。

これを話すと、『いや、最初から相手に手札をたくさん与えるの危険じゃないの?』って言われるのですが、別に相手の手札は増えてもいいのです。
なぜなら、その増えた手札で相手は、1コストの虫にわざわざ対処しなければならないので、相手の手札は勝手に減ってくれる訳です。
これは、序盤から相手の縄張りを取りに行くから、相手は自分の残り時間が少なくなり、手札が整う前に対策しなければならないためです。
これが相手に序盤から対策を迫る最大の理由です。

中盤から終盤まで

1コスト潰しの代名詞テナガカミキリにはデスストーカーを

相手はこちらの虫に対処するために、《ミツツボアリ》などで早期にエサ場を伸ばして《テナガカミキリ》を出したり、3コストで《デスストーカー》を出してくるでしょう。
あわれ、1コストの虫たちは、これらを倒すことができず、葬られていきます。
でも、別に問題ないのです。
なぜなら、縄張りを引き手札を補充できるからです。1コストの虫より強いカードは、15枚デッキにあります。破壊された1コストの虫によって手札に補充されるカードはほとんどの場合、それよりも強いカードなのですから。
ちなみに《テナガカミキリ》を一撃で倒せる虫カードは、5枚デッキにあります。これは25%に相当する枚数で、エサ場から術で出すことも考慮すると8枚あり、40%のカードで対処可能です。デスストーカーに至ってはもっと多く存在します。相手が頑張って出した虫カードを1枚で食えるのですから、気にする必要はありません。

終盤に仕掛けるタイミング

個人的に群を抜いて強いと思っている2枚

さて、序盤に1コストの虫で相手の縄張りを減らし、中盤、虫を倒したり、倒されたりとお互いの縄張りが減ってきます。
このデッキの寿命は、相手のエサ場が6マナになったころと考えています。相手のデッキ構成次第ですが、LRの6マナの虫を連打されるとデッキパワーの差でこちらがどんどん不利になり負けてしまいます。
相手が、自分の縄張りの枚数以上に虫を展開してきたら、もう、勝つチャンスはほとんど残されていません。
決めきるときは、できるだけ一気に勝負を決めたいところですが、ターンが経過すればするほど、負ける確率が高くなってきます。
ですが、待てば待つほどこちらの手札も増えるので1ターンで攻撃できる回数が増えます。
じゃぁ、いつ決めに行くのか?
それは、自分が負ける直前のターンです。
いつまで自分は負けないのか?それを見極めることが非常に重要になってきます。
次のターン負けるのがわかっているのなら、絶対に仕掛けるべきです。
っといっても、自分がいつ負けるかなんて、相手の手札もわからないし、考えられないって思うかもしれませんが、そうではありません。
相手の手札の枚数、こちらに残っている縄張りの枚数(もしくは、あなたが縄張り以上に虫を展開しているのならその枚数)から、相手が何回こちらを攻撃しなければならないのかを予想できます。
もちろん、<とびだす>で出た、こちらの《ゴライアスオオハナムグリ》のために、殴りきれない場合もあるでしょうが、それを考慮に入れるのはあまり得策ではありません。あくまでも、盤面の見えている情報から推測します。

例えば、あなたの縄張りが4枚残っているとしましょう。
相手の手札は3枚。現在の相手のエサ場が5枚だった場合。返しのターンにあなたが負ける確率はほとんどありません。この場合は、1ターン待つ猶予がある訳です(もちろん決めきれるなら、仕掛けるべきですが)

っと、蟲神器は意外と公開されている情報から自分の負けるターンを推測できます。これが非常に重要なのです。負けなければ、待つことができるし、待てば確実性が増すからです。
最後は、できる限り確実性をもってとどめを刺します!しかしながら、負けるぐらいなら、ワンチャンスにかけて、勝負に出る!そんな感じですね。

<飛び出す>の対策について

<とびだす>の王者ゴライアス、いぶし銀のゴマダラ

このデッキの天敵は<とびだす>です。
1ターン目から相手の縄張りを取りに行く性質上、どうしても序盤の<とびだす>が厳しいのは事実です。
1ターン目に相手に《ゴライアスオオハナムグリ》が出たら、その戦いは超絶厳しいものになります。体感85%くらいの確立で負けます。
これについては、祈るぐらいしか対策はないのですが、3ターン目以降にとびだしたのなら、それらは、それほど問題になりません。

とびだした虫たちを葬るための対策カードたち

《ゴライアスオオハナムグリ》なら、《オオコノハムシ》で返せます。また、《ゴマダラカミキリ》なら《デスストーカー》で返すことが可能です。これらはどちらも1枚ずつのカードですが、<とびだす>はそれ専用のデッキでなければ4~3枚程度しか採用されておらず、たいていの試合では、1枚~2枚しか出てきません。それを考慮すれば、1枚ずつの対策で十分です。それよりも、どのカードをエサ場に置くかを考慮するときに、もし、このターンに<とびだす>で相手の場に虫が出た場合、次のターンや、このターンに必要になる虫カードを考えておくことが序盤の<とびだす>対策になります。

後半の<とびだす>対策

後半の<とびだす>の対策は、最終的に何回の攻撃で、相手の縄張りを何枚取れるかに左右し、それを考えたうえで行動することになります。
基本的には、弱い虫から相手にダイレクトアタックしていくべきですし、あいての盤面に<とびだす>を持っている虫と、そうでない虫がいる場合は、そうでない虫から倒すべきです。<とびだす>を持っている虫がいる場合に相手の縄張りからは虫が出てこないからです。

加えて、相手のエサ場もチェックすべきです。<とびだす>を持っている虫は同じコストの虫と比べ少し弱くなっています。そうなると、手札に来たそれらの虫を相手は積極的にエサ場にチャージしていきます。後半になるとその情報は顕著になり、《ゴライアスオオハナムグリ》が2枚エサ場にあるのなら、相手の縄張りからこれが飛び出してくることはありません。

逆に、エサ場に<とびだす>を持った虫がチャージされていない場合、高確率で相手の縄張りから、虫がでてくると考えるべきです。その場合は、《テナガカミキリ》での攻撃は、飛び出した虫のためにとっておこうとか、そういったことを考慮しておくのが対策になります。

絶対にやってはいけないこと

めちゃんこ強い術カード

たった1個だけ、絶対にやってはならないことがあります。それは、序盤に《蜉蝣の閃き》をエサ場にチャージすることです。
ここまで、このデッキのことを紹介しておいてなんですが、このデッキはめちゃくちゃパワーのあるデッキではありません。
そもそものコンセプトが、たいていのデッキになんとか勝てるってのがコンセプトで圧倒的に強いパワーがあったり、序盤に決めきれるすごいコンボが搭載されている訳でもありません。
有利なデッキには6:4くらい、不利なデッキにも4:6くらいまで持ち込めるってのが持ち味です。
要するに、負けにくくて、事故が発生しずらいってのがコンセプトなのです。負けないから、勝てるって感じですね。
で、このデッキの寿命の話をしましたが、相手のエサ場が6枚くらいになるときに不利な盤面を押し返すためには、この術カードが絶対に必要になってきます。
この術カードは手札に、多ければ多いほど、良いです。《リオック》も盤面をひっくり返す力がありますが、
《蜉蝣の閃き》>>>>>>>>《リオック》>《オニヤンマ》>《テナガカミキリ》
くらいの差があります。
1コストの虫を1ターン目に展開することを先送りにしても良いくらい《蜉蝣の閃き》は、エサ場に置くことはありません。もし、置くとすれば、このターンに確実に、決めきれてこれ以外にチャージする札が無い場合くらいで、それが発生するのは体感50ゲームに1回くらいでした。

最後に

蟲神器はまだ生まれたばかりのカードゲームですので、こういった記事が少なかったので今回書いてみました。
少しでもおもしろいなって思ってくれたり、このデッキ使ってみようかなって思ってくれると光栄です。
このデッキを書くきっかけになったのは、前回の4月12日の大会に参加してくれた『たいがさん』が私のデッキを見て「優勝した人のデッキだから、もっとLRのカードとかいっぱい入ってると思ってましけど、≪マメコガネ≫とか入ってるんですね!」って感心してくれたことです。
蟲神器のLRのカードは強いけど、そればかりに頼らなくても全然デッキは作れるし勝てるんだよって伝えたかったんです。
私のデッキには2枚のLRのカードがありますが、正直これらが無くても換えのカードはあると思っています。≪オオキバウスバカミキリ≫を≪ジャイアントウェタ≫や≪オニヤンマ≫に換えてもいいでしょうし、≪瀬戸際の蟲時雨≫を≪退魔の蚊遣り火≫に換えても十分機能すると思います。
せっかく引き当てたLRだったので強く使いたくてこの形にした感じですね。

書きたいことは、ほかにもまだまだ小テクはあるのですが、コーナーケースの話になるので省いています。
おおまかにどんなデッキなのかわかったら良いかなって感じですね。

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2023年4月12日 14時~
大阪府南部の和泉府中駅近くのアノアデザインにて、蟲神器の大会を開催します。
はじめてのカードゲームの大会の方も多く参加してくれてますので、お気軽にご参加ください。
一緒に、蟲神器で遊びましょう!

画像引用先 蟲神器攻略wiki様 https://gamerch.com/mushijingi/

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