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返す編) 俺の危険な感情移入 ①

「ラムネの音は思ったより懐かしかった」

ももまろ。
話、聞かせてもらったよ。

お叱りは不要ってことだから、読んだ感想だけ電話してる。
電話取れなかったみたいだから、録音に残してる。

トマオはさ、分かってると思うんだよな。
分かってて、毎晩、コンビニにいるんだよ。
受け入れられない現実を頭で分かっていながら、体は言うことを聞かない。
そういうものさ。

はじめての恋だったかのかもしれない。
もしかしたら、沢山お金を貢いでしまったのかもしれない。
そこんとこは、分かんないけどさ、行ってしまうんだ、足が勝手にね。

オレも同じような体験したことがあるから、分かんだよ。
オレ何やってんだろうな?こんなことしてもムダなのによ!って。
でも、言う事聞いてくれないわけ、オレの体がね。

懐かしいなって、青いんだな、トマオって奴はよ、ラムネと一緒でよ!

時間が解決するしかないんだよね。
オレがダチだったら、トマオに教えてあげんだけどね。
お前の気の済むまで、コンビニ行って忘れて来いって!!

男ってそういうもんだよなって思う。
頭で分かんねぇ時は、体使うしかないっしょ?
分かり合えない時は、殴り合うしかないのと一緒でさ、自分の痛み受けて
ようやく分かんのさ、バカだから。

トマオがそこで幻想に食われちまったら仕方ねえよ。
弱肉強食の中、生きてんだ。負ける時もあるさ。
オレも応援してやりてぇけど、ごめん、出来ねぇわ。





だって、トマオが待ってる女、オレの今の彼女だから。
面倒な男から逃げてんだってさ。


トマオに真実言うなよ~、家、探されても面倒だからよ。
お、彼女、帰ってきたみたいだわ。

じゃあな!ガチャ、ツーツーツー


#ももまろさん
#ありがとうございます
#シロクマ文系部
#小牧幸助さん

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