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白鹿の春日大社@奈良

奈良公園といえば、鹿、東大寺、興福寺、正倉院………
奈良公園の一角にあり春日山を御神体とするのが春日大社です。
春日大社は、全国に約1000社ある春日神社の総本社です。

そもそも大社(おおやしろ)とは、歴史があり格式の高い大きな神社のことをいいます。
また、平安時代初期の延喜式神名帳に大社として列格されたものが492社あり、〇〇大社と名乗る神社があったと言われます。
本来、大社は「出雲大社」のみ使用できる呼び名であったのが、戦後、旧官幣大社や旧国幣大社など大社格の神社が大社を名乗ったと言われています。
現在では、春日大社や熊野大社、諏訪大社、宗像大社など、全国にある大社の数は、24社あります。
ちなみに、以前も話したかもしれませんが伊勢神宮や宇佐神宮、明治神宮などの「神宮」が付く神社は、皇室の祖先神や歴代の天皇、皇室にゆかりの深い神器や神を御祭神としている神社を「神宮」と呼びます。


さてさて、中学校の修学旅行以来の奈良です。
見学したいものは沢山ありますが、ここを外す訳にはいきません。

今回は、京都市内から近鉄電車の特急に乗って近鉄奈良駅へGO!!
順路として、近鉄奈良駅から興福寺を見学したのちに、春日大社へ。

一の鳥居
まずは、一の鳥居からです。
朱色の大きな鳥居とその奥につながる参道の長さに、春日大社の大きさを感じさせます。

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参道
一礼をして鳥居をくぐると、一直線の長い参道が見えます。
約800mの距離のある直線の参道を10分ほどかけて歩き、そこから右手の木立の方へとさらに進みます。
後どれくらいかかるのか不安になりながら少し歩き疲れてきた頃に、参道は、なだらかな上り勾配へと変わります。

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二の鳥居
やっと現れたのが、二の鳥居です。
えええ〜〜〜!
左手には、国宝殿や駐車場、さらにバス停が見えます。
奈良公園一帯を走る巡回バスの姿が見えた時は、これに乗れば良かったと少し後悔しながら、鳥居の前で一礼をして奥へと足を進めます。

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伏鹿手水所
馬鹿でかい鹿が・・・・・
鳥居の先に左手側に伏鹿手水所(ふせしかのてみずしょ)があります。
奈良では鹿は神の使いだと言われています。
で、春日大社らしく、手水所は鹿の形をしています。
いやいや、こんなデカい鹿が手水所にいることが驚きですし、鹿がリアル過ぎて、清めるどころではありません。
なので、大喜びしている子もいれば、泣き出す子供もいます。

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南門
伏鹿手水所で清めたところで、参道の奥へと足を進めます。
ここからは大きな木々に囲まれて、だんだんと神聖な場所へ進む感じです。
やっと目の前に朱色の南門が見えてきましたが、のぼりの石段は一の鳥居から歩いてきた者には最後の難関に感じられます。
石段の周りには、多くの灯籠が・・・

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幣殿・舞殿(神拝所)
南門をくぐるとすぐそこに幣殿・舞殿が一緒になった神拝所があります。
ここが参拝所になっていて、一般の参拝者はここでお参りをします。
長い距離を歩いて春日大社の大きさを実感した者からすると、境内の広さは少し期待外れと言うか、とても機能的に造られている感があり、少し驚きました。

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舞殿
幣殿の先にある中庭的なものが舞殿(林檎の庭)です。
写真は、中門から幣殿に向けて撮影をしたものです。
とてもシンプルな場所ですが、このようなところで行われる神事を想像すると、時代絵巻のような情景が浮かびあがり、心が躍る思いです。

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御本殿(回廊内)
春日大社の御本殿は中門の奥にあり、周囲を回廊で囲まれています。
その中に多くの建物がありました。
春日大社のHPに本殿のmapがあったので引用させていただきました。

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中門・御廊
東回廊を登り進むと中門・御廊へと向かいます。
ここから御本殿へ参拝することができます。
本参拝を申し込むと御廊で御祓を受けることができるそうです。
私が訪れた日は、結婚式の最中でした。

御本殿が4社あるからでしょうか、朱色の灯籠も4つあります。
幣殿・舞殿とは違い、中門の前に立つと自ずと凛としてしまいます。

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三千基の燈籠
境内には平安時代より奉納の始まった約3000基の燈籠があります。
古くは300年以上の時を経たものも多数あり、回廊にある釣灯篭や参道にある燈籠などその数は日本一だそうです。
社寺の参道に燈籠を並べる風習は春日大社から始まったとされています。
また春日大社の燈籠は、春日灯籠と呼ばれ日本の一般的な灯籠の形をしているそうです。
その他には、雪見灯籠、岬型灯籠、織部灯籠などがあるそうです。
春日燈籠のほとんどが、火袋の部分に鹿の彫り物がされています。
その鹿の模様はさまざまで「鹿の紋様」と呼ばれているそうです。

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御本殿
御本殿のお社は4社あります。

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御祭神
 ・武甕槌命   <第一殿>  タケミカヅチノミコト
 ・経津主命   <第二殿>  フツヌシノミコト
 ・天児屋根命  <第三殿>  アメノコヤネノミコト
 ・比売神    <第四殿>  ヒメガミ


御由緒
春日大社のはじまり
神山である御蓋山(ミカサヤマ)(春日山)の麓に、奈良時代の神護景雲2年(768)、称徳天皇の勅命により武甕槌命(タケミカヅチノミコト)様、経津主命(フツヌシノミコト)様、天児屋根命(アメノコヤネノミコト)様、比売神(ヒメガミ)様の御本殿が造営されました。
現在、国家・国民の平和と繁栄を祈る祭が年間2200回以上斎行されています。
その中でも1200年以上続く3月13日の「春日祭」は、現在も宮中より天皇の御代理である勅使が参向され、国家・国民の安泰を祈る御祭文を奏上されます。
さらに、上旬・中旬・下旬の語源に関わる宮中の「旬祭」、上巳・端午・七夕などの「節供祭」も平安時代に移され、今に至るまで斎行されています。

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神山 御蓋山 春日山原始林
春日山、御蓋山は神山のため、春日大神様の御神域を守るため平安時代に狩猟伐木禁止の太政官符が朝廷より出され、現在まで原生林として保たれています。
県庁所在地に原生林が残るのは春日の神域だけで、神様の下で原生林の自然と「神鹿」を始めとする動物と人間が共生する世界がここにあります。


世界一大切にされる神鹿
奈良時代に神様が常陸国から御蓋山へお越しになる時、白鹿にお乗りになって来られたことから、春日神鹿は神様のお供であり、神の使いとして大切に扱われるようになりました。
現在、奈良公園を中心とした地域に約1300頭の鹿が生活しています。
このような所は他にはなく、日本のみならず世界中の人が奈良の鹿に魅力を感じ、鹿に合うために訪れるそうです。

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京都や大阪にはよく行くのですが、奈良に観光で来たのは中学の修学旅行以来かもしれません。
東大寺、法隆寺、興福寺、唐招提寺、斑鳩、 ‎飛鳥・橿原・三輪 · ‎吉野など訪れたい場所は多くあり、拝見したい仏像なども多くあります。
しかしながらなかなか奈良を訪れることがありませんでした。
それほど縁遠い地が奈良でした。
京都からも大阪からも電車一本で来れる場所なのに・・・
今までなぜに来なかったのだろうか、と反省しています。
奈良は、京都のように神社の数はそれほど多くありませんが、長い長い歴史を持つ奈良、改めてまた訪れたい場所です。




神社: 春日大社
住所: 奈良県奈良市春日野町160
HP: https://www.kasugataisha.or.jp/


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