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それは初耳です(退院後 2)
2007年1月19日、年が明けてすぐのMRI検査の結果、腫瘍はさほど大きくなっていないので、この年も手術しなくて良いことになった。
さほど大きくなっていないというのは、私はてっきり右目の奥の腫瘍のことだと思っていたが、そうではなく、小脳腫瘍の取り残しのことだったらしい。
この時点ではまだ、私は取り残しがあることを知らなかった。
2008年4月22日、初めて取り残しがあることを知った。
臼井先生が私のMRIの画像を丹念に見ていて、「どうもわからないなぁ」と言うので、
「消えちゃったとか?」
と聞くと、
「いや、そんなことはない」
と、きっぱり。
でも、ほんの少ししか大きくなっていないとのこと。
ほんの少しは大きくなっているのか、いやだなぁ、と思って、眼科の先生が「そのまま取らずにいる人も多い」と言っていたことを話すと、
「それは目の方でしょ?」
と言う。
え? と思って、よくよく聞いてみたら、なんと、小脳の腫瘍の取り残しがあるのだそうだ。
「えー!! そんなの今初めて聞きましたよ。先生、私に内緒にしていたでしょ。ひどいわ!」
と言ってやった。
先生に笑ってごまかされた。
「じゃあ、2つあるってこと?」と聞いたら「うん」だって。
静脈の関係で、どうしても取れないところがあったのだとか。
あとで中井先生に話したら、先生も大丈夫かな、どうかな、と思っていたそうで、臼井先生が私に黙っていたのは、
「(患者に)余計な不安を与えないように、言わないんだよ」
とのこと。
2009年5月19日、MRIの検査結果。
取り残しの腫瘍が少し大きくなっているが、まだ小さいので、当分手術しなくてもいいだろう。
ガンマーナイフでこれ以上大きくしないようにする手もある。
脳腫瘍は何年たってもあまり大きさが変わらないものもある、という話を聞いたが、臼井先生にも「ずっと小さいままの人もいる」と言われた。
そうは言っても、いずれは少しずつ大きくなるだろうし、私はまだ当分死にそうにないので、死ぬまで手術しないで済むかどうかわからない。
ただ、最初に考えていたほど速く成長しないのがわかった。2005年6月に取った腕の腫瘍と比べると、だいぶ遅いようだった。
結局、2021年にサイバーナイフをかけたのだが、これについては後で書くことにする。
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