スネークマンショー「テレビ体操」:メモ

YouTubeにあった、スネークマショーの「テレビ体操」の「笑うところ」が「理解」できない人たちが結構いて、オヤオヤと思った(オチがないとか、なんとか)。

あれは、本物のNHKの「テレビ体操」そのままだからオモシロイんだよ。つまり、本物のNHKの「テレビ体操」に対して抱く、可笑しみや不気味さの入り混じった「なんじゃこれ?」感や「おっとこれは…」感の「再現」を試みているのだから。逆に言えば、本物のNHK「テレビ体操」に何も感じない人、つまり、本当に「ラジオ体操をやるためだけの番組」にしか見えない人には「理解」できなくて当然のネタ。

「親切」でもう少し書くと、NHKの「テレビ体操」は、(たぶん)50年以上放送しているけど、その期間、画面の中で体操をしているのは常に「若いおねえさん」だということに、まず気付け。3人ほどの体操着姿の若いお姉さん方が、微笑んだり澄ましたりしながら、体を激しく動かしている様子が、50年も放送され続けているのって、よくよく考えらナニカ変じゃないかって話。しかも、朝の6時半とかに。つまり、あの番組には「別の需要」を感じるのだ。

そもそも、ラジオ体操なんだからテレビで放送しなくてもいいし、屋内でテレビを見ながらラジオ体操ができるような家に住んでいる日本人も少ないだろう。かと言って、公園にテレビを持ち出して、みんなでそれを観ながら体操するってのも想像しにくい。体操のお手本が見えることをテレビで放送する理由と言うなら、おじさんとかおにいさんが体操をやってもいいはずなのに、あの番組は、なぜか、ずーっと若いおねえさんたちに体操をやらせてる。

更に、「健全な番組」のための「アリバイ作り」を狙ったと思われる、オジサン(時々オバサン)の素っ頓狂な掛け声が、映像と「化学反応」を起こして、逆に、妙な「変態感」を醸し出す

そう。つまり、あの番組は、スネークマンショーが下手に弄らなくても、もともと「ド変態」番組なのだ。「敏感」な人たちは、「NHKの野郎、澄ました顔して、こんなド変態番組放送しやがって、やってくれるなあ」と、ニヤニヤしているのだ。だから、スネークマンショーは、単に「でしょ? ですよね?」と言ってるだけ。なので、「わかりにくい」。

スネークマンショーのこのネタが「理解」できないのは、喩えるなら、お腹に弟や妹が出来たことを告げる母親が、照れくさそうに顔を赤くしている理由が、まだ5歳や6歳の兄や姉たちにはまったく分からないのと同じ。

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