「デウス・エクス・マキナ」という言葉にウットリしすぎ

「デウス・エクス・マキナ(deus ex machina)」輒ち「機械仕掛けの神」と聞くと、みんな「機械仕掛け」の方に気持ちが行くけど、「機械仕掛け」は「やむを得ず」だから。当時は、映画も、特撮技術も、CGも、プロジェクションマッピングもなかったから、仕方なく、舞台に登場させる神を機械で表現しただけのこと。ただの演出技法。だから、今なら、「プロジェクションマッピングの神」でも「CGの神」でもいい。

「デウス・エクス・マキナ」が目指したのは、「神」の方であって、「機械仕掛け」は、ウルトラマンの「背中のファスナー」みたいなもの。

科学技術の進歩で、機械(ロボットやAI)が「神」になる、とかいう文脈で引っ張り出されがちな、「デウス・エクス・マキナ」という言葉は、トンチンカンな使われ方をしている言葉の典型。

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