『光る君へ』#35「中宮の涙」:メモ

今週も『光る君へ』を愉しく観た。特に好かったのが「おまえは不義の子を生んだのか?」のクダリ。まひろさんと道長の「心の声」が聞こえて聞こえて、面白くて仕方がなかった。

道長が『源氏物語』の「続き」を今から読むとなった時のまひろさんの

(あ、でも今回の話って、この人に読ませて大丈夫かしら? 気付く? いやまさか)

から始まって、原稿を読み終えた道長からの「おまえは不義の子を生んだのか?」という問いに対して、持って回った言い方で、しかし、肯定するまひろさんの

(そうですよ、でもまあ、その子の父親はあなたですけどね。いい加減気づきなさいよ)

それに対する、未だ何も気づかない道長の、

(え、まじか、意外! 夫は別にして、俺以外ともやってて、その子供まで生んでたのか〜。なんかがっかりだなあ、騙されてたわ〜)

で、道長はちょっとムカついた感じで、〔「続き」の原稿〕を持って部屋を出ていく。
そんな不機嫌な道長を見て、はっきりと動揺するまひろさんの、

(あの人、完全に誤解してるわ〜)

…のだけれど、道長は廊下を少し歩いたところで、

(あれ? 待てよ、この不義の相手って、もしかして、俺じゃね?)

と気付く。きっと、廊下を歩きながら、まひろさんが生んだ娘の歳を改めて数え直しているはず。

もうひとつ好かったのは今回のサブタイトルにもなってる「中宮の涙」。一条天皇の(わ!びっくりした)と言う心の声が聞こえてくる、中宮彰子の「涙の告白 THE 不器用!」。好きすぎて、怒ってるみたいになることって、時々ある。

(2024/09/15 穴藤)


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