縦長の隆盛

スマホ式の縦長動画に〈個人的なモノ〉や〈身近さ〉を感じるのは、それを見たとき、自動的に〔スマホを構えた撮映者の姿〕を思い浮かべるからだ

スマホを構えた撮映者は、それが、他人であろうが、自分自身であろうが、今は、あまりにもよく居る(見る)存在。横長動画の撮映者である、〔テレビや映画〕のカメラマンの姿とは〔馴染み度合〕がまるで違う

あの縦長動画は、だから、今はまだ、カメラの〈こちら側〉に人物を想像させてしまう。否応なく。

それとは逆に、所謂「自撮り」がある。この場合は、〈他に撮映者が存在しない〉ということを視聴者は〈知っている〉。即ち、その動画の撮映状況が、完全に〈私的〉〈個人的〉〈personal〉だということを〈体験的に〉知っているので、「自撮り」を装われただけで、過剰な親密感を持ち易い。

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