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水木道

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#水木サン

水木さんの『マンモス・フラワー』という作品(の3ページ目)で既に、21世紀になってGraeverによって叫ばれる「ブルシット・ジョブ」が語られている。更に、最終ページでは「ベーシックインカム」についても言及される。流石です。

『コケカキイキイ』:メモ〜小鳥はどこに?

水木サンの名作短編「コケカキイキイ」(角川文庫『異悦記』収録版)には「謎」がある。輒ち、コケカや太吉少年などによって開かれた集会「ユートピアえの序曲」の場面がそれだ。語り手によると、出席者は、①植木鉢、②小鳥、③もやし、④コケカ、⑤太吉少年、⑥植木鉢を保護する老人の計6人なのだが、もやしを含めた5人はちゃんと描かれているのに、小鳥の姿がどこにもないのだ。

謎を解く手がかりになりそうなものは二つ。

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考えてみれば、我々に「水木道」があるのもの、若き水木サンの「現地除隊」を思いとどまらせた軍医さん(砂原勝己氏)のオカゲであろう。

水木漫画の代名詞的セリフは無論「フハッ」だが、通はもう一つ知っている。「まあね」である。様々な水木漫画で様々なキャラが口にする「まあね」は、どれも、往年のUWFの脇固めのように、「ここ!」というタイミングで発せられ、まさに見事というより他にない。

アメコミ水木サン

図書館で借りた「水木しげる/貸本漫画のすべて」という本をパラパラと 眺めていたら、「プラスチックマン」という作品が出ていた。どこかで見覚えがあるキャラクターだと思ったら、『The Dark Knight Strikes Again』にも出て来る昔のアメコミヒーローだった。まあ、言ってしまえばパクリなんだけど、そんなことはどーでもよくて、水木サンは当時既にそういうアメコミを見て知っていたのかぁ、とオ

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