来る。

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この感想はネタバレありです**

霊能者アベンジャーズとTwitterで言われまくってる映画を観ました。
ありがとうアマプラ。このためにアマプラに加入しました。ばんざい。

正直めちゃくちゃ面白かった。
オープニングや合間合間に挟まる映像が、中島哲也監督作品!!!!という感じがして大変よかった。

はじめに感想書いててわからなくならないように主要人物の配役だけ書いておく。

野崎…岡田准一
田原香奈…黒木華
比嘉真琴…小松菜奈
比嘉琴子…松たか子
田原秀樹…妻夫木聡
青木崇高…津田大吾
逢坂セツ子…柴田理恵

最序盤、秀樹(妻夫木聡)の実家に香奈ちゃん(黒木華)が連れてかれるんだけど(おそらく親戚の葬式)そこでのあのなんていうのかな、いやな雰囲気がすごくて、そもそもまだ結婚してないわけだから(その時点では)赤の他人なんだよな。
その赤の他人の家での立ち居振る舞いってどうしたらいいのかさっぱりじゃん。
それなのに親戚一同でご飯食べてるシーンで香奈ちゃん1人置いてこうとするし、そういう場って1人や2人酔いすぎて暴れる人とか絶対いるし、いやほんと虚無……って感じだった。
チサちゃん(この時点では名前思い出せてない)や化け物(?)について夢に見たりするところ、幼い子供の残虐性というか、純粋無垢に虫を殺したりするシーン、キツかったな。というか虫が嫌いなので芋虫めっちゃでてきて個人的にそっちの方が精神的にキツかった。

秀樹が香奈ちゃんに実家の庭かなんかでキスしてそれと同時にbutterflyが流れて結婚式のシーンにかわるくだりマジで私は何を見せられているんだ????という気持ちが強かった。なにあれ。
その後の結婚式のシーンも秀樹は周りに対してのアピールがすごくて、あーこの人は承認欲求お強めのひとなんだなと思った。キツ。
後半の霊能者アベンジャーズのとこもそうだけど今回は儀式というか葬式や結婚式、そういうもののなんか、根深さ?みたいなものを感じた。
前半戦はかなり不愉快な気持ちになる。
妻夫木聡が嫌いになりそうだった(?)
幼い頃から自分をよく見せるために嘘をつき続けたのが癖になってる感じ。
ブログの話する前にオムツかえてほしくて泣いてる赤ちゃんをどうにかしてあげてほしいし、ご飯作りつつ赤ちゃんの相手する香奈ちゃんがああもう!ってなったときに怒ったりするのよくないよ〜?みたいなふざけたおせおいという気持ち。
え〜〜〜むり死んで〜〜〜???
あ、死んでた〜〜〜!!!!となった。
下半身おなくなりのところ、驚きすぎて巻き戻して二回みちゃったびっくりした。

香奈ちゃん最初のうちはほんとうにかわいそうだな大変だろうなという感じだったけど、津田に寝取られてて、あーーーーー!!!うん!!!!お母さんと同じ道を辿るわけだ!!!!え!!!!!!!となる。
子供を遊ばせといてその間に"女"になる香奈ちゃん、なんかきつかったな。観てて。
でも、ちさちゃんのこと大事に思ってたんだろうなあと思う。大事にしたい気持ちから逃げちゃったのかな。その方が楽だから。つらい。
最後、ちさちゃん守ろうとするのに、殺されちゃってたの、かわいそうだった。
それまでの行いのせいとはいえ。うーん。

津田が秀樹の会社の後輩(でおそらく浮気相手)を寝取ってたのは、ざまぁみろと思ったけど、香奈ちゃんまで寝取って、しかも悪いもの呼び込むようにお守りだって言って魔導符渡してたのに関してはお前だけは絶対に許さないからなと思った。最低。
"あれ"に殺されちゃうひとってみんな喉の渇きを訴えるんだけどあれは同時に心の渇きなのかなと思った。

真琴ちゃん(小松菜奈)は終始尊い。なにあれ。可愛いがすぎんか???なに???ねえ???すきだよ???
香奈ちゃんとちさちゃん守ろうとして自分がベランダでてやられたとき本当にひたすら真琴ちゃんの安否だけが心配で心配で真琴ちゃん死んでないよね!?!?!?ってずっと言ってた。(うるさかった)
産めない、ことに開き直ってる感じがしたけどやっぱりどこか思うところもあるんだろうなと、なにか、悲しい気持ちになった。
馬鹿だから難しいことよくわかんないけど、それでも助けたいと思う、みたいなスタンスすごくいい。最高。大好き。

岡田の准一さん(野崎)は、珍しく肉体的にも精神的にもあまり強くない役だったのでみててにこにこした。あと真琴ちゃん雑に扱ったりしてたけどでもなんかすごく大事ですごく好きなんだなと思った。萌えた。
自分が子供をおろさせたことがあるというのがおそらくずっとトラウマで、そこと向き合うことをずっと恐れていたのに、今回"あれ"からちさちゃんを守るという行動に出ることによって、もう2度と子供を大人の都合で殺しやしないという強い意志を感じる。
ちさちゃんもただ愛されたかっただけなんだよな。きっと。強く共鳴しすぎてしまったけど。
もっとほんとに平和な家庭だったら、もしかしたら、こなかったのかもしれない。
チサちゃんのことをお姉ちゃんと呼んで、お姉ちゃんとおんなじ靴、と言っていたちさちゃん。
今回の原因がチサという名前なのか、なんなのか。
秀樹が幼い頃チサちゃんに言われた、嘘つきだから呼ばれる、という言葉は運命は決まってるということなんだろうか、秀樹がもし変わることができていたら避けられた運命だったんだろうか。
そのあたりあんまり触れられてないから原因と言うものがわからないけどでも描きたいのはそこじゃあないんだろうなと思う。思った。

松たか子(琴子)があの岡田准一をぶん殴って吹っ飛ばすシーンが特に大好きです。にっこにこした。
岡田准一飛ぶのうますぎてさすが師範って感じだった。さすが。受けの美学。
(V6ヲタクなので触れずにいられなかった)
あとファブリーズってお清めに効くんか〜〜〜とりあえずファブっとこ……みたいな気持ちになった。
松たか子演ずる琴子さん、めちゃくちゃ妹のこと馬鹿とかさんざいってるけど本当はすごく大事だし、妹こそが自分の弱みだからこちら側に来ないように、危ない目に合わないように、大事にしようとしてきたんじゃないかなと思う。
実際、最終決戦であれがきた時も琴子さんが真琴ちゃんの上に覆いかぶさって守ろうとしてて、お姉ちゃん……!!!、となった。萌え。
大事なものをつくると弱くなる(それが弱みになる)というのはよく聞く話だけど
大事なものを守るために強くなることもできるんだよな。あ〜〜〜〜〜!!!!!

セツ子さん(柴田理恵)早々に腕がなくなったのでここでリタイアか???と思ってたら終盤もでてきたし、かっこよすぎて嗚咽漏らしてしまった。かっこよ。
なにあれ。
あとおじいちゃんたちがユタのおばあちゃんたちがやられたこと察知してバラバラに行動しようとするんだけど、誰か1人は無事にたどり着けるやろみたいなセリフをさらっと吐いてて鬼かっこよかったです。大変いい。さらっとそんなセリフ吐いといて全員無事に到着してカプセルホテルで着替えてるシーンめっちゃいい。えー。かっこいい。

あとJK巫女たちもほんと可愛かったです。可愛い。
ホラーにしては珍しく、いきなり現れるんじゃなくて、その場にいる人々が察知して「来るよ…!」っていうのなんか逆に面白かったな。
お寺さんや神職の方監修だったそうで、たしかにそれだけの気合いは感じる作品だった。いい。あのいろんなものが入り混じってるけどそれぞれがしっかりしている感じ。たまらん。

本当にとにかく面白かったのでぜひみんなみてほしいなとおもいました。観て。


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