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Python 3 エンジニア認定基礎試験受験に向けて

社内勉強会でPython3エンジニア認定基礎試験受験について話す機会があり、概要をまとめてみました。

Pythonとは

Pythonは1991年にオランダのグイド・ヴァンロッサムによって作られたプログラミング言語です。
人工知能(機械学習)やビッグデータの解析等に使われ、ここ数年で人気が急上昇しました。今や定番の言語となりつつあります。

IPAの基本情報技術者試験でも2020年からPythonが採用されました。

TIOBE software社が発表しているプログラミング言語検索数ランキングでは、2021年11月に、Pythonが1位🥇となりました。

TIOBE Index for February 2022(https://tiobe.com/tiobe-index/)

Pythonの特徴

Simpleなプログラム

他の言語と比べて書きやすく、読みやすいです。
型や引数の宣言が必要なく、処理のグルーピングはインデントで行われます。

import random
score = random.randint(40, 100) 
print("your score is", score)
if score >= 80:
  print("congratulations!")
elif score >= 60:
  print("very good!")
else:
  print("Keep trying!")

ライブラリが豊富

標準ライブラリだけでなく、外部のライブラリも充実しています。
高速な数値計算、画像処理、機械学習等、豊富なライブラリが存在します。

標準ライブラリの一覧はここ

PyPI(The Python Package Index)
Python パッケージのパブリック・リポジトリ

インタープリタ言語

コンパイル言語であるJavaと違い、Pythonは作成したソースプログラムをすぐに実行できるインタープリタ方式です。

Pythonのバージョンについて

2000年にリリースされたPython2は2020年に廃止されています。
Python3は下位互換性を持たないため、Python3でPython2のコードは動かない点に注意してください。

Python 3 エンジニア認定基礎試験とは

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が運営している資格試験で、
文法の基礎を問う入門的な試験です。

問題数:40問(すべて選択問題)
試験時間:60分
合格ライン:正答率70%
受験料金:1万円(税別)※学生と先生は5千円(税別)
受験可能期間:通年

上位資格として、データ分析の基礎を問う「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」があります。
また、今後「PythonZen & PEP 8 検定試験」や「Python 3 エンジニア認定実践試験」が増える予定のようです。

経済産業省が定めたガイドライン「ITSS」のキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップに、基礎試験、データ分析試験ともに、
職種:ソフトウェアディベロップメント
専門分野:応用ソフト のレベル1に掲載されました。

※ITSSとは…「IT Skill Standard」の略語で、「ITスキル標準」のこと。ITエンジニアなど個人のIT関連能力について、その専門分野やレベルを示すための指標

試験の詳細は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会のホームページを参照してください。

受験応援キャンペーンが豊富

Python資格試験は、頻繁にキャンペーンを行っています。
不合格になっても再受験が無料なのであれば、受験のハードルが下がりますね。

無料で再受験キャンペーン ~2022年7月末日まで
※オデッセイ テスティング センター有楽町店、横浜店限定

受験宣言して教科書のPython本をもらおう!~2022年3月末日まで

出題範囲

オライリー・ジャパンの「Pythonチュートリアル」の章に合わせて、出題の比率まで明確に示されています。
※2021年9月1日から、第4版に対応
※一般的な知識からも出題されるとの記載もあり

1章 食欲をそそってみようか 1問(2.5%)
2章 Pythonインタープリタの使い方 1問(2.5%)
3章 気楽な入門編 6問(15.0%)
4章 制御構造ツール 9問(22.5%)
5章 データ構造 7問(17.5%)
6章 モジュール 2問(5.0%)
7章 入出力 1問(2.5%)
8章 エラーと例外 4問(10.0%)
9章 クラス 2問(5.0%)
10章 標準ライブラリめぐり 4問(10.0%)
11章 標準ライブラリめぐり─PartII 1問(2.5%)
12章 仮想環境とパッケージ 1問(2.5%)
13章 次はなに? 0問(0.0%)
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 1問(2.5%)
合計 40問(100.0%)

勉強方法について

  • エンジニア歴3年(3年前に非エンジニア業種から転職)

  • Javaコーディング歴1年弱?
    (最初の1年のみで、今は業務で全くコーディングしていない)

上記のようにほぼ経験無しでも、以下の方法で資格試験に合格しました。

  1. Pythonチュートリアル3版を1週する

  2. 公開されている模擬試験を正答率85%以上になるまで繰り返す
    ※模擬試験で出るコードを実際に書いて実行してみるのが大事
    ※PRIME STUDYの方が難しめ

    • DIVE INTO CODEの模擬試験

    • PRIME STUDYの模擬試験

2022.2月現在 模擬試験が受けられるサイトが増えたようです。

参考資料

Python公式チュートリアル

京都大学によるPython学習のための教科書

東京大学 Pythonプログラミング入門

勉強する環境を準備する

Python+IDLE

以下公式サイトからPythonのexeファイルをダウンロードします。

使用しているOSに合わせてダウンロード、任意の場所に保存してください。
※2022.2月時点の最新版は3.10.2
保存したexeファイルを実行してPythonをインストールします。
※Python をインストールしたあと Path を自動で設定する場合は
「Add Python x.x to PATH」にチェックを入れておきます。

Pythonをインストールした時にデフォルトでついてくるIDEが「IDLE」です。IDLEは起動すればすぐに使えるので、勉強に利用するのに最適です。

Windowsでの開き方
「スタートメニュー」→「Python 3.x」→「IDLE」
起動後、「File」→「New File」

Anaconda

データサイエンスをはじめとする科学技術計算のためのプラットフォームで、よく利用されるライブラリをまとめてインストールできるディストリビューション。無料で利用可能なIndividual Editionがおススメ。
IDEであるSpyderやweb上でPythonが実行できるJupyter Notebook等も入っています。

https://www.anaconda.com/download/

Google Colaboratory

ウェブ上でPythonコードを記述・実行できるツールです。
環境構築が不要で、Googleアカウントがあればすぐにでも使えるのでオススメです。
Googleアカウントにログインした状態で下記サイトにアクセスしてください。

「ファイル」→「ノートブックを新規作成」ですぐに始められます。


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