2001年地学A(固体地球分野)

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問1で地球表面の温度変化が小さい理由を選ぶ。たとえば、月などは表面の温度変化が大きい。地球には大気と海洋があり、月にはない。答えは2。

問2で大気に存在するものと太陽から来るものを遮っているものを答える。選択肢はヒントになることが多い。遮るものイで赤外線と紫外線で生命により危険なのは紫外線。紫外線を遮るものはアで酸素ではなくオゾン層。答えは3.

問3で月、火星、金星を選ぶ。分厚い大気があるのは金星。よってY。そうすると2か5になる。Xは太陽からの受熱量が少ない、とあるので、地球よりも太陽から遠いのは火星。ゆえに答えは5。

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問4で、森林破壊の問題で1980年以降顕著なのは熱帯雨林の伐採。よって答えは1。

問5で二酸化炭素濃度の変化について誤っているものを選ぶ。1)産業革命以降急速に増加〇、2)南極大陸でも増加〇、3)今のまま一定にしても増加が止まらないので×、4)季節や場所によって変化する〇。ゆえに答えは3。

問6で温室効果の影響について選ぶ。1)地表の気温は同じように上がらないので×、2)冬は寒くなるので×、3)海面水位が上がる〇、4)3に同じだから×。よって答えは3。

問7で砂漠化について選ぶ。1)砂漠化は乾燥した地域で起こりやすいので〇、2)砂漠化で地面は岩石化しないので×、3)砂漠化で植生は自然回復しないので×、4)砂漠化の原因は工業用水の使用量増加ではなく地球温暖化といわれているので×。ゆえに答えは1。

問8で1)硫黄酸化物による大気汚染が進むと酸性雨が増加する〇、2)オゾンが減少して増加するのは紫外線なので×、3)酸性雨が増加すると生物多様性が失われる〇、4)森林破壊が進むと土地の侵食が起きる〇。よって答えは2。

問9で火山噴火の環境への影響を選ぶ。1)大量の熱を放出しても温室効果は強まらないので×、2)水素ガスは温室効果ガスではないので×、3)水蒸気を増加させても地表気温は低下しないので×、4)大気中の微粒子が増加すると太陽光を遮り地表気温は低下する〇。よって答えは4。


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問1で誤っているものを選ぶ。1)山地の地形は同心円とは限らないので×。2)山地の頂上にはなだらかな地形が分布することがあるので〇。3)山地と平地の境界はしばしば崖になっているので〇。4)ある線を境にして河川や谷が一定方向にずれている場合があるので〇。よって答えは1。

問2で、火山灰層は古いものほど下にある。まず、火山灰層1が堆積しているのは段丘dのみ。よってこれが一番古い。火山灰が堆積していないのはa。これが一番新しい。よって答えは1。ちなみにその見方で見ていくと、一番古いのはd、次はfとc、次はeとb、最後はa、となる。

問3で、河川の下流に運搬された土砂が山地の谷口付近で堆積して作る地形は扇状地、河口付近で堆積して作る地形は三角州。よって答えは2

問4で、最終表記で最も寒冷だったのはおよそ2万年前。よって答えは3。

問5で、山地の谷あいに海水が侵入してできた海岸地形はリアス式海岸。よって答えは1。海溝、砂州、海山は明らかにでき方が違う。

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問6で、均質で緻密で矢じりに利用されてきたのは黒曜石。答えは3。

問7で、火山岩中の節理とは、規則正しい割れ目のことである。こういう割れ目ができるのは溶岩が冷却するとき。火成岩に節理ができるのは、熱いマグマが約700~1000℃で固まって岩石になり、その後、常温に冷える過程で体積がわずかに収縮するため(節理の方向はその冷却面に直交する方向になりやすい)。節理には主に柱状節理・板状節理・方状節理がある。柱状節理・板状節理は火山岩、方状節理は深成岩である花こう岩によく見られる。

よって答えは2。

例えば以下を参照。http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/musnat/geology/tisitugensho/seturi/seturi.html

問8で、大理石とは、石灰岩が接触変成作用を受けてできた岩石。結晶質石灰岩と呼ぶ。よって、元の岩石とは化学成分が同じはずだから、答えは1の石灰岩。

ちなみに、石灰岩は炭酸カルシウム(方解石)を50%以上含む堆積岩。 サンゴやフズリナ、ストロマトライトなどの炭酸カルシウムの殻を持つ生物の死骸が堆積してできた生物堆積岩の石灰岩と、水から直接炭酸カルシウムが沈殿してできた化学堆積岩の石灰岩との両方が存在する。チャート(角岩と呼ばれていたこともある)は、堆積岩の一種。主成分は二酸化ケイ素(SiO2、石英)で、この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石。玄武岩はマグマが噴出して冷却してできた火成岩。ホルンフェルスは変成岩の一種。熱による変成(接触変成作用)によって生じる接触変成岩。ホルンフェルスとなる岩石は主に、泥岩や砂岩などの堆積岩である。

問9で、ダイヤモンドはマントル起源の火成岩であるキンバーライトに含まれる。キンバーライトの貫入とともにマントルにおける高温・高圧状態の炭素(ダイヤモンド)が地表近くまで一気に移動することでグラファイトへの相転移を起こさなかったと考えられている。このため、ダイヤモンドの産出地はキンバーライトの認められる地域、すなわち安定陸塊に偏っている。ダイヤモンドの屈折率は2.42と高く、内部での全反射が起こりやすい。だからカットによって美しく見える。ダイヤモンドの硬さは古くからよく知られ、工業的にも研磨や切削など多くの用途に利用されている。ダイヤモンドは「天然の物質の中」では最高クラスのモース硬度(摩擦やひっかき傷に対する強さ)10である。ダイヤモンドが硬いのは炭素原子が規則正しく結合しているからである。熱伝導が高く、水ははじくという性質がある。

1)原子が規則正しく密に並んでいる(だから硬い)から〇。2)安定大陸で産するは〇。3)硬いのでカッターや研磨剤にも用いられるので〇。4)ダイヤモンドは高圧下でできるので、地表で固まったわけではない。ので×。よって答えは4。



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