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推しを訪ねて三千里 波勝崎クラウドファウンディング前編

お久しぶりです。持丸です。
皆さん、ちゃんと人間していましたか?

前回の記事である豊橋編から世間はコロナ禍によりありとあらゆるイベントが開催中止。

続編予定だった福井編も勿論予定が消滅…
世界中が停止したかのような外出自粛を余儀なくされました。
行くイベントが無いキモ・オタクなんてもはやただのキモじゃんね???

「はぁ~早くお外で遊びたいキモね~」と呟きながら鬱々とした日々を皆さんもお過ごしだったかと思いますが、なんとこの度約6ヶ月ぶりに配信イベントでは無いリアルなイベント…!!!

という訳で皆さんは僕の推しの田村響華さんって方をご存知ですか?

顔の良さで人を殴るのは良くないよ

そんな顔の良さで人を殴る(?)田村響華さんは"全国の動物園・水族館を応援する"というコンセプトの声優ユニット、ちく☆たむを築田行子さんと組んでいる訳であります。

ちく☆たむ | Special Site https://www.jvcmusic.co.jp/tiktam/

そして彼女達は一度は閉苑に追い込まれた静岡県は南伊豆に位置する波勝崎苑を"勝手に"応援することになります。

それからあれよあれよと申す間もなく閉苑した波勝崎苑を波勝崎モンキーベイとして再生させる為のクラウドファウンディングに携わるようになったり、それに伴う記者会見に呼ばれたりする訳です。

波勝崎モンキーベイ
https://monkeybay.jp/
波勝崎モンキーベイ誕生プロジェクト
https://camp-fire.jp/projects/view/246953

という訳で今回のイベントは

クラウドファウンディングの返礼品って訳ですな!
8万…いやまぁ、流石に肝が冷えたけれども!
支援にもなってイベントにも参加出来るならwin-winだよね?って事で!

そしてコロナ禍の中、無事に開催決定!感謝!
ギリギリだけれども会社も休み取れた!行ける!
おっ、イベントの詳細メールだ!確認しよっと!

えっ

ちょっと

待って

いや待て待て。あれあれ。おい。

これ、そもそも辿り着けないのでは???

というのも
・調べたら最寄りのバス停から11時にモンキーベイに到着出来る時間が無い
・早い段階で休みが確定していたらレンタカーの乗り合いに便乗出来たが、本当にギリギリで休みが確定した為当てがない
・前乗りしようにも前日の夜まで仕事&免許証を紛失してる為レンタカーが取れない
・タクシーを使うと少なくとも行きだけで1万はかかる見込み(出来なくは無いけど8万払っている前提のこれは精神的・財布的にキツい)

ああ…そうか。
きっと、ここまでなんだ…

俺のオタク活動もここが限界か…
ありがとう。今まで本当に楽しかったです…
これからの活動も陰ながら応援していま……

忘れてた。そうだ。そうだよ…!

何のための二本脚なんだよ…!?

自力で前に進む為の二本脚だろうがよ???
絶対に来るなって言われたら行かなきゃならないのがお前だろ?なぁ?持丸?

という訳で…

波勝崎モンキーベイ徒歩踏破RTA、はじめるよ~~~!!!

そうです。6時間夜通し歩くことにしました。
時は金なりとは言いますが、逆もまた然り。
金は命より重いのです。

そして来る8月28日の夜

もう、逃げられない……

異界への入口にでも脚を踏み入れたのか俺は?

はい、着きました。伊豆急下田駅。
到着時刻は日付が変わる直前の23時42分。
これから6時間歩く為にも近くのコンビニに寄って食料補給や準備を整えます。逃げたい。

RTA挑戦を無事完走する為にも、今回3つのアイテムを使用します。

モバイルバッテリー
今のご時世、スマホがあれば大抵何とかなるものです。これ一つあるだけでスマホの電池切れに恐れる心配も無く、心の充足を得ることが出来ます。
また、そこそこの重量があるのでいざという時にはこれで人を殴ります。

スマホアームバンド
これ一つあればどんなスマホもウェアラブル端末に早変わり。ずっと手で持つ必要が無くなる為、ナビの確認も楽になります。ちなみに持丸はバンドの締め付けが強すぎて左腕がパンパンになる。

懐中電灯
これの有無は生存率をかなり左右するような気がします。暗闇の中で自分の存在を知らせる役目も勿論ありますが、人間暗闇の中に長くいる方が精神的にヤバくなってきます。やはり光しか勝たん。ちなみに持丸は6時間歩いている間ずっと持ち続けていた為に右腕がパンパンになる。

以上のアイテムを駆使しながら踏破に挑みます。
はい、よーいスタート。

ご丁寧に #ちくたむ まで付けてツイートしてますが、よく考えなくてもあまりちくたむ関係無くなってきてるな???

という訳で下田駅から歩き始めました。
明日の11時頃には無事イベントに参加出来ていることを信じて夜の町から山道へと向かって行きます。

こんなツイートしていますが、この時はまだ快調です。何ならこの状況が少年のような冒険心を駆り立てるのでむしろ楽しくなってきています。 皆さんの中にもまだ少年はいますか?

少年といえばですね。
順調に歩を進めている最中、交差点である光景を目にします。
こちらの画像をご覧下さい。

おわかりいただけただろうか…?

この時間にね、いるはずの無い子供が…ね…まさか、ね……ははは………

ってなんだ~~~
小学生そっくりに作られたカカシか~~~!!!
びっくりした~~~!!!

って言うかバカ!マジでビビったわ!

え、いや何なん?マジで???
この人形、絶対「交通安全」と書かれた鈍器で撲殺しようとしてくるタイプの敵じゃん。俺はそういうの詳しいんだからね?

次ね、そういうの仕掛けてきたら本当に許さな…

いや本当になんなの???えっ、何?俺ってばまさか死に追いやられてる?
この土地の人間は精巧なカカシを作らなきゃならないみたいなそういう呪いの類い???
もう、本当にやめて欲しい。泣きたい。

とはいえ泣き事を言いつつも果敢に歩み続けていきます。
まだまだ歩き始めてから一時間、体力的にも余裕があり、ラジオを聞きながら歩いていたので順調かつ楽しく道中を進んでいきます。ちなみに聞いていたラジオはバナナマンのバナナムーンGOLDです。

そして暗い夜道を進んでいく最中
ある一つのターニングポイントが現れます。

その名は ホテルif

ここで休みたい誘惑に駆られるとかそういう訳ではありません。
このホテルを越えるとですね…

街灯が一切無くなる

いやいや、まさかラブホテルを越えてからがこのRTAの本番だなんて誰も思わないでしょ。歩いた俺ですら思わなかったもん。嘘でしょ?って言いながら思わず後ろに置き去りにしたラブホテル振り返ったもんね。

ここから体力の減少と共にかなり道も傾斜が多くなりハードになっていきます。

ハードといえば、このRTAで8頭の猪に出くわす事になるのですが、道中に道沿いにある畑をかなりの巨体の猪がノシノシ突き進む姿に肝が冷えたりしたり、ラジオを聞きながら楽しく歩いていたら横からマジで猪が飛び出してきて追いかけられたり…伊豆、猪多すぎないか???

このnoteを見て「自分もRTA挑戦するぞ!」って方は、本当に猪だけはしっかり注意してくださいね!
何?普通は歩かないって?うるせぇバカ!

途中、謎の無人売店を見つけたりしました。

そんなこんな様々なトラブルに巻き込まれたり、奇妙な物を見つけては気を紛らわしている中、ふと空を見上げました。

夜空に瞬く無数の星!

街灯が無い暗闇が続く道、やはり星がかなり見えるんですよね。これだけはRTA走者だけの特権ですね!眠らない大都会では決して見ることの出来ない素敵空間でした。
しかも夏にオリオン座が見られたんですよ。自分の中で勝手に冬の星座だと思い込んでいたので、ちょっとした発見に少し嬉しくなったりもしました。脚も痛くなってきたけれども。

さらに道中を進んでいきます

異界への入口part2かよ

トンネルを抜けるとそこは

ホラー映画の導入部か?
なんだろう、暗闇の中で景色を撮るだけで大抵の画像が四捨五入して"死"みたいな雰囲気になるのは新たな知見ですよね。人生豊かになるな~~~

そして聞いているラジオ番組もバナナマンから霜降り明星のオールナイトニッポン0にいつの間にか変わっていき、ついには…

見えますか?!
捉えたぞ!波勝崎の文字を!

こういう標識はめちゃくちゃモチベーション上がるんですよね。間違いなく自分の力で目的地に近付いている実感が沸いてくるんですよ。人間が持つ力、捨てたもんじゃないよ。もう少し、もう少し。
そして、ここからはマジの山道になります。気を引き締めて行きます。

懐中電灯が無ければ一瞬で闇に飲み込まれるような山道を進んでいきます。
そして山道踏破中、このRTAでいよいよ正念場を迎えることになります。

そう、電波が全く届かない箇所に突入します。

先程まで、当たり前のように聞いていたラジオから聞こえる楽しげなトークが一切無くなり、深夜でも誰かしらはタイムラインにいたTwitterも一切見られない。つまり、メンタルを盛り上げる為にすがっていた物が無くなる。

耳に聞こえるのは虫の鳴き声とどこかで流れる水の音のみ。

ここからは本当に自分との戦いを強いられることになります。歩き続けるという信念。というか電波の届かない箇所に恐らく人がちゃんと住んでいるお家があったのですが、ちゃんと生活になっているのか?

黙々と歩き続けます。
ただ、まぁ、黙って歩き続けていると思索に耽ることに当然なる訳です。

何故歩いているんだ?(そこから?)

元はと言えばお金を浮かせたいという貧困な理由な訳だったですが…更に元を辿ると…

ちくたむも簡単に「応援します!」ってよく言うよな……w

まさか「言うだけタダ」の精神で行動して実ったプロジェクトによって、自分のところのファンが「歩けばタダ」の精神で夜道を歩き続けるなんて予想も出来なかっただろ???俺もだよ???

彼女達と違って、自分のは誰かに褒められる訳でも無い挑戦な訳ですが、、、頑張ろう。

そして歩き続けること一時間。
無事電波も取り戻し、空も明るくなってきました。

山を越えた~~!!!

完全にぼくのなつやすみじゃん

見渡せばそこは港町、人の気配を感じる!猪じゃない!人!わーい!

そしてついにラストスパート。ナビによればあと一時間歩けば波勝崎モンキーベイに到着する距離まで辿り着きました。

そして、歩き続けると…ん?

シ、シカ!野生のシカがいる!

最初は野犬かと思ったのですが、まさかのシカさんとこんにちは。
シカの方も「何故、人間、いる?」みたいな顔でこちらの様子をじっくり見てきます。
立場から考えればシカの住み処に土足で入って行った訳ですから、やはりここは丁寧に挨拶からだなと思いましたので「おはようございます」と深々とお辞儀したら

「ピュウッ」 と鳴きながら茂みに逃げ帰っていきました。

シカ語で「ヤバイやつきた!」とか話してたんですかね?そう思うと奈良のシカはめちゃめちゃ人間慣れしてるな~

再び歩き続けます。
モンキーベイの気配が近付いて来るのを何となく感じながら進んでいくと道が…道が…

いやいや

待てって

尋常では無い程の落石、まるで天然の撒きびし。
写真だけで見たら人が歩く道とは思わない人もいそう。

ナビは徒歩での誘導なのを良いことに車では到底入れない道を歩ませようとします。Googleマップには人の血が通ってないのか?

そして、、、

なんと、、、ついに、、、!

RTA完走~~~!!!

やった、やりました。
約6時間歩き続けて…辿り着いた……

再走は絶対にしたくねぇ……

という訳でまさかのオタクが長時間歩いたという事実で成り立った記事で前編は終了です。

肝心のちくたむがまだ出てきていない!
あの、ちゃんと後半で書くから!許して!お願い!

少しでも楽しんでいただけたら幸いです!
6時間歩き続けて満身創痍の身体の持丸、果たしてイベントはどうなってしまうのか?!

異世界転生の主人公のような体験をした後編でお会いしましょう。

それではまた。

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