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【銀英伝】オーベルシュタインを描いてみた

今日はパウル・フォン・オーベルシュタインを描いたので、紫色のヘッダーに変えてみました。怪しげな黒幕感が大幅アップ、めくるめく陰謀の世界へようこそ!
……先日『やりすぎ都市伝説』を見たばかりで、陰謀論に影響を受けちゃってます☆彡

※この記事は、『銀河英雄伝説』を紹介する中でたくさんのネタバレが含まれます。主観やオリジナル要素も多いので、お気をつけください。


◆パウル・フォン・オーベルシュタイン

[note23]im1_オーベルシュタイン銀英伝

オーベルシュタインは「ナンバー2不要説」という自説を持ち、着実に実行していく人です。
彼は忠誠の対象をラインハルト一人に定め、新たな皇帝に推す覚悟をしています。そしてラインハルトの親友キルヒアイスに、権力と人望が集まらないようなプランを描き、進言を重ねていきます。

戦争よりも謀略を選ぶタイプ
軍務尚書(軍政大臣)となったオーベルシュタインは、最適と思われる策謀を粛々と提示して実績を上げていきました。しかし、それは同時に周囲の反感を買う最大の要因になりました。
ラインハルト以下の諸将は、艦隊運用で出世してきただけに謀略をいさぎよしとしません。オーベルシュタインが国体の安定を求めて取り組むほど、諸将の感情は逆なでされ、しばしば対立するに至ります。
これは銀英伝の冷戦的な見所だと思います。

「劣悪遺伝子排除法」に対する憎しみ
「劣悪遺伝子排除法」は、帝国発足以来300年以上続いた悪法です。世が世なら、両目とも義眼のオーベルシュタインは確実に処刑対象でした。かつて3000億だった人口が500億にまで減じた帝国で、いったいどれほどの人が「非健常者」と呼ばれ処刑されたか……
そういう馬鹿げた事態を新帝国からなくすために、オーベルシュタインは精勤したと思います。
彼が策謀を好む理由は、味方を無為に戦争で殺さない、という意味が込められているのかもしれません。

オーベルシュタインの策謀と言えば「ヴェスターラントの虐殺」が顕著
ラインハルトら新興勢力と、帝国門閥貴族とが内乱のさなかにあった時、門閥貴族が領民の離反を恐れて核攻撃を行った事があります。
ラインハルトは阻止しようとしたのですが、オーベルシュタインはすかさず進言します。
「門閥貴族が自国民を殺すと言うならやらせればいいのです。その愚かさが彼らに引導を渡し、内乱は速やかに収束するでしょう」
この結果、核攻撃で帝国民200万が亡くなりました。さらにオーベルシュタインは「反門閥貴族世論」を形成するために、虐殺の様子を放映して宣伝利用しました。

狙い通り内乱が早期終結したとはいえ、その事情に気づいた人々がラインハルトを批難し、民心の離れる危険もありました。そういう点で、オーベルシュタインはかなりの勝負師です。
また彼には「無能な上司を見限って敵前逃亡の末、ラインハルトに助命を願い出た」という過去があります。軍法的には処刑されて当然だっただけに、際どい勝負を続けているように見えました。


◆オーベルシュタインの立ち絵と、仕事について

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オーベルシュタインの表情は、勝負師のポーカーフェイスを意識しました。何を考えているか情報を相手に与えない印象です。
ただ、義眼のエラーで発する赤い光が人を驚かせてしまうのを嫌い、伏し目がちだろうと想像しました。
肉体的には頑健というよりも、顎の線が細く、人を殴った事さえない感じで指先まですらっと描いています。ちょっと病的なほど頬がこけていたり、秀でた額にオーベルシュタインの意志力が集約されるよう気をつけました。

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実はというと最初のイメージは、「頭のキレる人」という人物像から『パトレイバー』の後藤隊長の面影を追っていた……

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つもりなんです( ´Д`)=3

いやぁ、でも、石黒版OVAの影響力は強くて、デザインが似てしまった感は否めません。
OVAの声優は塩沢兼人さんで、銀英伝は『銀河声優伝説』と言われるほどキャストが豪華。原作のオーベルシュタイン像が声や絵とあいまって、明瞭に描かれています。だから多少引っ張られても、しょうがないんじゃないかな!?

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※この記事は、田中芳樹さんの作品の版権管理会社「らいとすたっふ」の二次利用規約に則した創作をしています。規約をよく読んで、大丈夫だと思う表現をしたのですが、もしお気づきの点があればフィードバックしていただけると幸いです。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。


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