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【銀英伝】ラインハルト・フォン・ローエングラムを描いてみた

ヤン・ウェンリーに続き、ラインハルトを描いてみました。
彼は「彫刻のような美しさのある眉目秀麗な男性」というように表現されますが……私の画力では実現が覚束ないので……あんまり気にせず描きました。

この記事は、『銀河英雄伝説』の人物や世界観を紹介する中でたくさんのネタバレが含まれます。主観やオリジナル要素も多いので、お気をつけください。


◆ラインハルト・フォン・ローエングラム

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ラインハルトは、滅多にお目にかかれない美青年であると強調されます。
整った眉、卵のようなあごのラインや、指の美しさ。その一方で、失敗や敵将の活躍にいらだって指を噛むような神経質な面もあります。
のちに皇帝になる人物なので、その風格に繋がるような特別さの際立つ存在にできないものかと頭を悩ませました。

彼はよく門閥貴族たちから「金髪の孺子」と呼ばれています。「じゅし(こぞう)」とは青二才や未熟者など、年少者を蔑む言葉です。つまり少年の一面がある。例えば野心を湛えたアイスブルーの瞳が不遜に輝くのを隠せなかったり、貴族たちの無能さを軽蔑する態度などがそれに当たると思っています。
そこで「癖のある金髪」という表現を拡大解釈して、孺子感を含んだ特徴的な髪型に仕立ててみました。奇抜かなとも思うものの、結構気に入ってます。

デザインの鍵になったのは、高い目標を掲げてやりぬく実行力と、利用できるものを利用する怜悧さです。
ラインハルトは衰退したゴールデンバウム王朝を激しく憎み、腐敗した権力に立ち向かいます。体制を批判するだけでなく、姉を取り戻す過程で腐った貴族社会を正常な姿に戻しました。
改革を成し遂げた行動力と、新皇帝となっても変わらない質実剛健な態度。権力の圧をものともしない意志力がラインハルトの魅力だと思い、そんな雰囲気を描きました。


◆帝国の軍服

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この絵は帝国の軍装を考えたものです。
通気性と保温性を兼ね備えた布製で、着心地が良いだけでなく、燃えにくく丈夫。帝国にはそのような良質な品を開発する力があると感じています。

そして対レーザー防御シールドについてですが、これは帝国の技術力なら艦載シールドのコンパクト化も可能だと思い、想像の産物として設定しました。どれほどコストがかかっても新たな指導者を守ろうとするはずです。シャフト技術大将には、もっとがんばってほしい!
それに、ラインハルトはキルヒアイスの死を無駄にしないと信じています。だからこれは理想と言うか、希望の装備です。

帝国軍服については、「銀色が配されている」という描写から、貴族らしい銀の刺繍を想像しました。
ゴールデンバウム王朝を倒した後も、ラインハルトが新帝国用に軍装を改めたという記述は原作になかったかと思います。そこで私が推察するに、彼はオーディン風の服飾デザインを気に入っていたのではないかな、と思うのです。腐った貴族社会は改めたいけれど、オーディン文化をなくしたいわけじゃない。ラインハルトは美しいものを美しいと感じる人。だからこそ醜悪な腐敗社会を許せなかったのではないでしょうか。
彼の意にかなう軍服とは……そんな問答の果てに具現化した次第です。

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いや~綺麗な人を描くのは緊張します。ラインハルトは戦場に出れば勇敢、政治にあっては苛烈。なのに姉や友人に対して子供のようなしぐさを見せる一面もあります。そのギャップに母性本能をくすぐられ、緊張しつつもお絵かきが楽しめてよかったです。

※この記事は、田中芳樹さんの作品の版権管理会社「らいとすたっふ」の二次利用規約に則した創作をしています。規約をよく読んで、大丈夫だと思う表現をしたのですが、もしお気づきの点があればフィードバックしていただけると幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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