頼むぜ大島紬!わかる人にだけわかる話。大島紬アンバサダーもしてますスナックママの人生ブログ
こんにちは。HSS型HSP+ACスナックママのあんこですが(笑)
今日はHSPとかじゃなくて、大島紬のこと。
マニアしかわかんないと思う話。
私は大島紬アンバサダーも務めてるの。
そんな私が愛があるからこそ大島紬に言いたいことがある!
※大島紬についての説明は省く!
※ただの嘆き呟きです。
ちょっとだけ説明。「大島紬」とは?
奄美大島や鹿児島で作られる、途方もなく手の込んだ紬の着物のこと。
柄の設計図通りに糸を先に泥で染めて、手で絣を作って織る世界三大織物のひとつ。
継承者がいなくて生産高は年々減少している。
さて、本題。
正直、最近の大島紬はつまらない。
生産地からは言わないし、呉服屋の人も言わないし、着る人いないから消費者も言わないから、多分誰も言わないから私が言う!
はっきり言って新しく作られる大島紬に、もう素晴らしいものはない。もうダメだ。
なぜなら、絣の技術がどんどん衰退していって、手の込んだものを作れる人がいなくなって、安易な作品ばかりだから。
大島紬の魅力は絣の織りなす技術にあるはず。
昔の恵積五郎や都喜ヱ門のような素晴らしい絣の技を日本人みんなに誇りに思ってほしい。
もう誰もできないけど。
昔はできていたのだから、その気になれば誰かがやる気になればできるはずだけど、もう誰もやらない。
だってお金にならないもんね。
そんなの作ったって売れないし。
みんな大島紬が世界三大織物だってことも知らないし。
着物なんて着ないしね。
デザイン力もない。
奄美大島で感じたけど、そりゃそうだ、東京のアパレルとは全然違う。
昔、大きな会社でやっていた頃は大島紬の絣を設計するデザイナーもいたのでしょうが。
離島の家族経営のおじいさんおばあさんが作ってるんですもの。
現代人の好みもあいまって、
ごちゃごちゃした柄よりストライプとかモノトーンとかがウケるというのもあるかもしれない。
そっちのほうが簡単で安くたくさん作れるから売れるのかもしれない。
でもそれが出回って「大島紬って素晴らしいね」とはならない。
それに、大島紬という名前だけはブランド価値があるおかげでまだファンはいると思うけど、
知識がないお客様を呉服店が騙してる気がする。
絣のない縞大島に柄を染めたものを堂々と大島紬の代表みたいに勧めたり。。
呉服屋さんも知識ないのかな。
というか、、、ないね。
もっと言うと、産地も悪い。
プライドはないのか?と言いたくなる。
織りはじめの5センチほどだけ絣があるけどあとは無地!みたいなものを絣のある大島紬として証紙付けたり、
こんなの大島紬と言えるか?ってものを大島紬としてこの世に出してる。
特に鹿児島産地。
でも少しは良いことも言おうかな。
中には極一部、デザインが凝ったものや絣の細かいものも時々あるよ。
窪田織物とかデザインのレベル高いなと思う。
都喜ヱ門から移ったデザイナーさんがいるからかな。
マルキも12マルキとか、昔はなかったものが出てきてる。
※けど、絣糸の数が多いということであり、絣の数が多いとは限らない。「12マルキだから高い!」って売ってるけど「12マルキだから、なに?」ってものもある。
買いたいと思える大島紬がない
私は大島紬アンバサダーだし、大島紬の産地を応援したい。
だから新品を買いたい気持ちはあるの。
だから大島紬展も行くし、奄美大島にも鹿児島にも行った。
おそらくここ2、3年に生産された全部の大島紬を見たかもしれない。
でも欲しいものは一つもない。
大島紬はヤフオクで買う。
ヤフオクで中古や新古を買っても産地にお金が回らないのだけどね(T ^ T)
ヤフオクの大島紬
ヤフオクには、古き良き時代の素晴らしい大島紬がたくさん埋もれている。
もう二度と織られることのないハイレベルの当時なら店頭で200万ぐらいしたであろう貴重なものが未使用で10万以下で出てたりする。
私は毎晩、深夜にそれらを見てまわるのが唯一のリラックス。
何時間も見てられる。
昔のものは最近の新作の何十倍も素晴らしい。
ただ…ため息のでるような、本当にすごく価値のある惚れ惚れする大島紬が、価値のわからない人によって間違った商品説明で出品され、価値のわからない人が買って、、、
ということが繰り返されて、そのうちこの世から消えてしまうんだろうなと、切ない気持ちにもなる。
あまりにも貴重なものが出ていると、好みじゃなくてサイズが合わなくても、この世から抹殺される前に救出しなければ!という気持ちで購入してタンスに入れておくこともある。
ネットのひどい商品説明
ただヤフオクにはヤバいものもある。
ヤフオクだけじゃないけど、ネットは素人も出してるから知識がない出品者もいるし、プロの着物屋でも嘘ばっかり書いてるところはある。
平気でカタス式のものを「希少!レア!今では織る人がいない割込式!」
なんて書いてある。
着物屋でカタスと割込みの違いがわからないところは多い。
マルキなんて嘘ばっかり。
マルキをわかってないんじゃないの?と思う。
「横双式◯マルキ」なんて、どういうこと? イタリア産シャンパンぐらい意味わからん。
逆に、超素晴らしい総絣の色大島を、あまりにも緻密な織物すぎて織物とわからないのか「染め大島」って安く出しちゃってるおバカな着物屋もある。
「総絣」の意味さえ、まったく違う意味で使ってるお店がある。
総絣とは、タテヨコも地糸も絣糸で織ってあることを言うのに、着物全体に絣模様があるものをそう呼んでる店もある。
ヤフオクは勉強してからにしないと危険。
なにが言いたいのかわかんないよね(笑)
まとめるわ。
①大島紬は本当に素晴らしい織物だけど、今はもう、デザインも技術も風前の灯。そこに力を入れて復活させることよりも、とりあえず売れればいいと安易なものを作るからどんどん魅力がなくなっていくってこと。
②産地も小売も「大島紬」というネームバリューだけに頼って、大島紬と名前が付けばなんでもいいみたいになってる。
③素晴らしい貴重な大島紬がヤフオクにはあるが、売る方に知識がないため、間違った商品説明のことが多い。
④なんにしても、何か有効な大きなテコ入れでもしない限り、大島紬は近いうちに終わっちゃう。悲しい。
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