見出し画像

わたしは紫色の景色を見ていた

あみ活を振り返って、2020年。


振り返ってといっても、わたしがBTSを追いかけるようになったのはほぼ一年前。
わたしが知っているそれ以前のことは、全て後から調べたものだから、わたしよりずっと前から彼らをそばで見てきた人たちと比べたら話せることはずっと少ない。
だからこれはありがとうの気持ちを込めて、わたしが今、どうしてこんなに彼らが好きなのか記録みたいなものだ。





わたしがBTSの存在を初めて知ったのは、
2017年の5月。某朝のニュース番組で生パフォーマンスをした時だった。日本のテレビに出るのはこれが初めてだった。

かわいいまんまるできゅるんきゅるんおめめの男の子が印象に残った。ジョングクだった。その当時彼は19歳だった。




それから2019年12月、某年末ビッグ音楽番組で、BTSにもう一度出会った。boy with loveのイントロで振り返り、カメラ目線を送ったその人に心を奪われた。テテだった。
曲もすごく気に入った。BTSってこういう曲もあったんだ!!と思った。




そこから沼に落ちるまでは一瞬だった。
ネットで彼らのことを散々調べまくり、ファンブログを読み、全曲プレイリストに追加し、Twitterアカウントを作り、ファンクラブに入り、有料チャンネルを登録し、バライティ番組をひたすら漁る日々。彼らがいなかった日々、何をして過ごしていたか思い出せないほど、生活の中心が彼らになった。

BTSに出会ったその時は、
精神的に一番キツい時だった。
頑張りすぎだよ。辛いよね。もう大丈夫だよ。
そう言ってくれたのが、彼らとの出会いだったのかもしれない。

それからの毎日は、
BTSに会えるから朝起きて、
BTSに会うために勉強して、
夢でもBTSに会えることを願った。
受験前だったから会える時間は限られていたけれど、唯一わたしが明日も生きたいと思える希望になった。

この時期にこんなにBTSの曲を聴いてしまったら、後々彼らの曲が人生で辛い瞬間の曲として残ってしまう。彼らのことが嫌いになってしまう。そう思って、初めはたくさん聴くのを躊躇っていた。

でも、それでもいい。嫌いになってもいい。受験が終わったら、もう聞けなくなってもいい。大好きな人たちのことを嫌な思い出にしてもいい。今わたしは彼らと一緒にいたい。と思った。

特に、boy with love、light 、spring day、Crystal Snowは、大好きで大好きで塾からの行き帰り、ずっとリピートしてた曲たち。受験が終わってから、その辛い思い出をかき消すように、無理やりたくさん聞いた。最初は過去の不安がまた襲ってくるようで苦しかった。

それから1年近く経った。今はそんな辛い思い出も含めて、わたしの一部なんだと受け止められるようになった。







そして彼らを知っていくうち、
わたしはまたジョングクが好きになった。
(ここでいう好きは恋愛感情じゃない)

ジョングクは、というかBTSは、
わたしが初めて見た時、勝手に思い込んでいた印象とは全く違った。

だからきっと、BTSが、そしてジョングクが好きなわたしのことを世間の人はそういう風に見ているのだと思う。(その見方はきっと、わたしが最初に抱いた彼らのイメージ、彼らを好きな人のイメージと同じだと思うから。)

ジョングクは、その見た目通りキラキラでちゅるんってしたかわいいアイドルになるために生まれてきたような人だ。




でも、沢山の苦悩と葛藤を抱えた韓国に住む一人の普通の男の子だった。
(もう男の子という言葉は似合わないかもしれない。)




そしてなにより、
ジョングクは自分と同じだと思った。

完璧主義でいつも満足できなくて、
負けず嫌いで泣いてばっかりで、
ものすごく人見知りなシャイで、
なんでも上手くできちゃうアーティストで、
と思ったらやんちゃな自由人で…

だから他の誰でもなくジョングクを好きになったのだと思う。

わたしがジョングクとおんなじなんて言ったら、誰かに怒られそうだ。それでも、わたしが思うジョングクは、わたしそのものなのだ。実際MBTI診断で同じ性格タイプと知った時、やっぱりって思った。

ジョングクを見ている自分は、
自分を見ている自分のようだった。
ジョングクの気持ちが痛いほどわかった。


ジョングクを通して自分がわかった気がした。

そして、BTSを通して自分と向き合うことができた。LOVE myselfを教えてくれた。

BTSの魅力はなんといっても大きな愛とメッセージ性にあるんだと思う。




わたしがあの時、BTSに出会ったこと。
偶然だったかもしれないけど、絶対に偶然じゃない。わたしは無意識のうちに、自分に今必要な人を引き寄せていると思っている。

きっとその時わたしが必要としていたのは、
彼らの存在だったんだと思う。






今年の夏、BTSに会えると思っていた。

彼らだって、わたしだってすぐ終わると思ってた。
誰も予想しなかった。

わたしたちにとっては、彼らは日常の娯楽かもしれないけど、彼らにとってはこれが、パフォーマンスをすることが日常なのに。きっとわたしたちが残念がった以上に、彼らは悔しくて悲しくて辛かったと思う。


でも空白になってしまったはずの今年、彼らはさらに成長した姿を見せてくれた。彼らがいなければ、この一年本当に虚無のような日常を過ごしていたかもしれないと思うと怖くなる。

そしてわたしが好きになった時点で彼らはもう、
世界中からたくさんの愛をもらっていたのに、
さらにその愛が大きくなったというのだから…

正直もうファンダムに入ってしまった以上、わたしには彼らが世間的にどのぐらい評価されているのかわからない。
そして、どんなに会いたいと思っても、つぎ会える日がいつ来るのだろうか、わからない。2.3年後かもしれないし、10年より先になるかもしれない。

でも人生で一度でいいから彼らに会いたい。


彼らのおかげで人生救われた、わたしみたいな人たちが世界にはきっとたくさんいる。それだけの立場に立たされた彼らが、心配になることがある。
もう、彼らは自分たちの意思だけでは何かを決められない立場にいる。
日本だけのためにアルバムを作ってくれることも、当たり前じゃなくなるかもしれない。


だから一番の願いは、彼らに幸せでいてほしい。

自分の思ったように自由に生きてほしい。

そしてわたしの前に進む理由が彼らであるように、
彼らの前に進む理由もあみたちであったら嬉しい。






韓国語を勉強し始めた。
心理学を真剣に勉強し始めた。
国際関係に興味を持つようになった。
ジェンダーに興味を持つようになった。
自分や日本のことを客観的に見れるようになった。
自分を愛することを教えてくれた。
大好きな友達ができた。
毎日たくさんの幸せをくれた。
彼らの幸せがわたしの幸せだった。

わたしは、彼らからしたら一ミリも見えなくて、きっとこれから先も彼らが知ることはない。それなのに、そんな人たちの幸せを願う自分がいるなんて想像もしなかった。


今年、BTSがそばにいてくれてよかったと心から思う。


ありがとう、新しい世界を見せてくれて。




これからもわたしは彼らのことがずっと好きでい続けると思う。もし仮に、興味がなくなってしまう日が来るとしたら、わたしは彼らからもらった愛を自分でつくれるようになったときかもしれない。
その時がきたら、わたしは誰かにとっての彼らみたいな存在になりたい。





2020.12.31





追記
これをあみじゃない人が読んだら、重いと思われそう。わたし自身あみになってびっくりしたことがある。あらゆるアイドルオタク界を見てきて、こんなにも本人たちのこと第一に考えるファンダムを見たことがない。逆も然り、こんなにもファンを第一に思いやるアイドルを見たことがない。ファンのためなら命を捧げる覚悟でパフォーマンスをし、人生を賭け、賞を取るたびいつもあみのおかげだと言ってくれる。だから、きっと私たちも彼らを一番に考えてしまうのだ。ツアーが中止になった時、行けなかったことを残念に思うよりも先に、本人たちの辛い気持ちを考えてしまう、そういうことが無意識に起こるんだと思う。愛とはなにか教えてもらった気がした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?