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お金って。1

お金はあると嬉しいのに、単純に好きとか嬉しいとか言いづらい雰囲気があった。子どもの頃を振り返ると、お金って喜ばしいというよりネガティブなイメージで話題になることが多かったように思う。子どもにとってはお小遣いにお年玉なんて喜び以外の何ものでもなかったけど、そのお金に対してネガティブなイメージを被せてくるのはいつも大人だった。

「あの人は稼いでるから」と話す大人の口調は批判を伴っていた。無駄遣いは悪いこと、お金持ちは何か悪いことしてる、だから稼げてる。
といって、清貧を奨励する訳でもなく、逆に貧しい人に対して「あの人は稼ぎがないから」といった批判があったような。
稼ごうと稼ぐまいと、どっちにしても批判されてる。
なんだそれ、と思う。

実家は自営業で、お小遣い程度で働いていた母は給料の少なさに文句を言っていた。また母方の親類のさまざまな問題にも金銭が絡んでいた。
父はお金には厳しい人で、とても何かをねだれるような相手ではなく、過去を振り返るとお金のことで叱られたり怒られた場面が容易に思い浮かぶ。

振り返ってみると、両親から受け取ったお金に対するイメージって、暗いものばかり。残念ながら。

お金に対して明るい話題はなく不安をいっぱい受け取ってきた。学費なり何なり、お金で苦労をさせられたことはなかったにも関わらず。

この、お金に関して、明るい話題ではなく暗い話題が上りがちな現象って、一体何なんだろうか。


つづく。


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