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補正予算に2つの不思議な点!

2023年11月20日時点
今、臨時国会が開かれておりまして、岸田内閣も大変厳しい状況です。
副大臣政務官が辞めたりして大変なことになってますが、今回の臨時国会の一番のテーマは経済対策、そしてそれを裏付けする補正予算でありますので、この令和5年度本年度の補正予算の中身について説明したいと思います。

令和5年度補正予算の7不思議ならぬ2つの不思議を紹介したいと思います。
一つは歳入の面。
お金が入ってくる側も実は補正をかけるんです。
その典型が税収で、補正予算で見直して当初予算から見直してるんですが、「0.17兆円増えます」という増額補正を税収でしています。
皆さんほとんど見逃すんですけど「こんな少なくないだろう」というのが私が言いたい2つ目の不思議の1つ目なんです。
補正した後でも今年度の税収は69.6兆円ぐらいで、昨年度の税収の実績が出ていますけれども、71.1兆円と去年2022年度は税収が入ってきて内閣府も認めています。
私が言ってるんじゃないですよ。
政府である内閣府が今年は名目GDPが4.4%伸びると認めてるんですが、4.4%名目GDPが増えるのに、なぜか昨年度の税収より補正後でも減るというのは、どう考えてもおかしくないですか。
財務省に聞いたら、今年は年度の初めに法人税や消費税の還付、つまり企業に戻すようないろいろな技術的なものがあって、たくさん返して、実は税収が今年は増えてないんですって言うんだけど、年の後半に増えるかもしれないし、そもそも還付があったとしてもこんなに経済が伸びてるのに、税収が減るって方がむしろおかしいです。

2つ目は財務省から大まかな概要を説明いただいたんですが、なんとこの資料の中に話題の万博予算が出てこないんです。

https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2023/hosei231110c.pdf

万博は補正予算に入ってるんですよ。
入ってるんだけど、資料になぜか出てこない。
どこに入ってるのって聞いたら、「2-3の経済の回復基調の地方への波及及び経済交流の拡大」という項目の中にあるはずなんですが、見てもないんですよ。
万博予算はいくらあるんだって聞いたら、946億円もあるんですよ。
この額よりも小さいものは書いてるのに、肝心の万博予算はこの資料に出てこない。
どこにあるのかなと思ったら「等」の中に入ってるんですよ。
これは資料の作り方としてどうなのかなと。

万博についてはいろいろ意見があります。
私も万博そのものに別に反対でもないし、上手にやってくださいっていうことで、経済効果にも期待します。
でも予定よりも建設費だけで1,250億が2,350億円になって1.9倍に膨張してるから、国民の関心も高いじゃないですか。
だから正々堂々ちゃんと書いて議論をする、っていうことから逃げちゃいかんなと思います。
ただ倍になってるんで、もう少し縮減できないのかなというのは、多くの国民の皆さんも思っています。
多くの人は万博に反対でもなくて、もう少し縮減した形でできないのかな、というのが多くの人の思いだと思います。
そこは工夫ができるんじゃないのかなと思います。

万博の経済効果が2兆円強という数字が出ていますが、シンクタンクが出してるのを私も読みましたけども、基本的に大阪中心に経済効果が出ます。
拡張万博ということで、その周辺に宿泊したり、特に外国人の方が来て3泊5泊泊まるとか、そういうことを勘案すると、京都と兵庫はさらにその影響が波及する地域として、トータル2兆円強、最大2兆8千円ぐらいの経済効果が関西圏に集中しますが、追加の予算はいいんだけど国で全部見るのか、ということがあります。

そこで私は提案があるのは、SDGsっていう観点がやっぱり大事だと思うんです。
リングを作るとかパビリオンもいろいろできるんですけど、決められた期限に全部取り壊すんですよ。
作ったのを全部取り壊してしまうのはもったいないので、まさにもったいないの精神で、例えば本国に持って帰りたいのであれば持って帰ることを認めたり、なかなか持って帰るのは難しいのであれば、国内の企業とか地方自治体、例えば姉妹都市提携を結んでいるような国とか地域があれば、買ったり引き受けたりして移設する、半年間のイベントのために作って壊すんじゃなくて、それを持続的にどっかに使う、その代わりディスカウントして対価を払っていただいて、そこで回収したお金で、結果としてこの建設費用ですとして、トータルとしてかかるお金を抑えるとかが良いと思います。
SDGsにも役立ちますし、日本は、一回作ったけどそれを取り壊すんじゃなくて、永続的に大切に一回作ったものは使います、というようなこととセットでいろんなことを工夫して縮減していくってこともできないことはないのかなと思います。
できる工夫はやったほうがいいし、かつ、そういう姿勢を見せること自体が日本らしい万博につながっていくのかなと思いますので、そこは大阪では実務を維新の皆さんが担っているので、大阪府とか大阪市とか工夫をしていただいて、国の全体の予算を縮減することと同時に、同額が府や市の負担にもなっていきますから、これを下げる工夫を是非してはどうかなというふうに思います。
いずれにしても財務省資料には、ちゃんと書いたほうがいいです。

万博予算は1.9倍に膨張しましたけど、2.2、2.3、2.5にならないように縮減をして、ようやく1.9倍で収まると思います。
期限がきつきつであると「最後どうしても間に合わさなきゃいけないから追加で払ってくれ」みたいな話がでます。
間に合わそうとする側は立場が弱いので、結果として最後で追加になってしまう可能性もあるので、縮減に努めるっていうことは、逆に言うとこの1.9倍以上には絶対ならないようにする、ということにもつながると思いますので、そこは私もいろんな知恵を出していきたいと思いますが、工夫を関係者にはしてもらいたいなというふうに思っています。

令和5年度の補正予算が出てきましたけれども、気づいた2つの不思議説明させていただきました。

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