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90%以上がプロになれない声優業界で養成所講師が思うこと

どうも、福原安祥です。

ナレーターをしたり、声優養成所の講師をしたり、会社の経営をしたりしています。

今回はちょっとぶっちゃけ話です。笑

テーマは「養成所講師が養成所生に思うこと」。

ここってけっこうタブーなんですよね。資格の専門学校とかだったらいいんですよ。就職率97%!みたいな。

「生徒には自分の希望にあったところに就職できるようにがんばってほしい!」でいいわけです。

でも、養成所の卒業生でプロになれるのってほんっっっとにごくごく一部なわけですね。だから、そこになにか言うのはタブーな雰囲気なわけですよ。

でも言っちゃおうかなと。笑

あと、僕はナレーターもやってるし会社もやってるので、養成所の講師はいつクビになっても困りません。なので言っちゃおうと思います。あ、生徒に教えるのは好きなんですよ。

養成所側から「YouTubeであまり言わないで」って言われたら即辞めるってことだけです。笑

僕はしがらみが嫌いっていう残念なおじさんです。

では本題の、"ほぼプロになれない業界で"声優養成所講師の僕は、養成所生のことをどう思ってるのか、今回はここについて正直なところをお話ししようと思います。

動画で見たい方はこちらをどうぞ。

あんじょーメソッド(YouTubeチャンネル)

全員にプロ声優になってほしいけど…

まず大前提から話していきます。

僕は、僕が関わる声優志望者さんには全員プロになってほしいと思ってます。

逆に、関わってない人はどうでもいいです。

そりゃそうですよね。たまたま用事があって降りた駅のコンビニ店員さんに「幸せになってほしい」って思います?思いませんよね。笑

だからこそ、関わってくれた人は全力で応援したいですし、全力で教えてあげたいです。

いま僕のYouTubeを見てくれてるあなたもそうです。養成所の教え子たちや卒業生、後輩たちもそうです。

でも、僕がいくら願っても、現実的には無理です。それくらい声優業界は需要と供給が合ってません。

全員にプロになってほしい、でもなれない。

じゃあ、どういうモチベーションで教えてるのか。

僕の願いは「努力ができる人になってほしい」です。僕のレッスンを通して努力ができる人になってほしいんですね。

講師同士で話してると「社会で通用する人格を身につけてほしい」という人もいます。

でも僕は、そんなもんはどうでもいいと思ってます。

ごめんなさい。笑

養成所では専門知識を教えるので、社会で通用する人格なんか育ちません。まあ育つ人もいるかもしれませんが、それはどのコミュニティでも育つ人です。

それに、いまの時代は「社会で通用する」っていう常識が数年で変わります。それくらい変化が激しすぎる時代です。

iPhoneが日本で発売されたのも2008年。もはやスマホは当たり前ですが、たった10年前くらいの話です。

なので、社会常識にはあまり意味がないと思ってます。

養成所には、毎年たくさんの生徒が集まってきます。高いお金を払って地方からもやってきます。

なぜか?

声優になりたいからですよね。

なんで声優になりたいのか?

好きだからですよね。

アニメが好きな人もいれば外画が好きな人もいて、声優さんが好きな人もいれば、声の演技が好きな人もいます。好きの種類はなんでもいいんです。

でも、好きじゃなきゃ養成所に来ませんよね。大学とかと違って、「親に養成所に行けと言われてイヤイヤ来てる」っていう生徒には会ったことがありません。

自分が好きだから選んだんです。

だからこそ、努力してほしいんです。

興味がない分野で努力するのは大変です。僕はガチガチの文系なので、明日から宇宙工学の本を1日50冊読めっていわれたら発狂すると思います。

でも、僕日本史が好きなんですが、信長の本なら50冊読めます。人間は、好きなことなら努力できるわけです。

逆にいえば、好きなことで努力できない人は、好きじゃないことなら絶対に努力できません。

努力できない人は、ずっと他人に流される人生です。Twitterで人の悪口を書くことに自分の貴重な時間を使ってしまいます。自分の人生の時間を捨ててるようなものです。自分の人生を生きてません。

だからこそ、好きなこと、つまり「声優」っていう分野で努力する習慣をつけてほしいんです。

プロになれようがなれまいが、努力できる人になるかなれないかで、そのあとの人生が大きく変わります。

だからこそ、僕は養成所生に、努力できる人になってほしいんですね

でもYouTubeを初めてから、いろんな声をもらうようになりました。うれしい言葉もたくさんもらってますが、中には批判の声もあります。

全員がプロになれないから止めろ?

TwitterのDMで言われたのが「全員がプロになれないんだから、背中を押すようなことは止めたほうがいい」っていうものです。

僕は不思議でしょうがないですね。

じゃあ、プロになれそうな人なら背中を押していいのか?その選別はどうやってやるのか?

不可能です。

僕は、「コイツたぶん無理だな」って子がぐんぐん伸びていく例をたくさん見てきました。

逆に、「コイツは将来いい線いくかも」と思ってる子が辞めていくのも同じくらいみてます。

「がんばりたい」っていう人を応援することがダメって、そんな世の中いやですよね。

このYouTubeは、僕にとって挑戦です。

なんでかというと、そもそも僕は、発信大嫌い人間だったんですよ。

「Twitterやってないの?」って言われたら、「発信するくらいなら仕事はいらないっす」ってクライアントとか制作会社にも言ってたくらいです。なかなかヤバいやつですよね。笑

発信すると、世間に自分の意見を知られます。知名度が上がれば上がるほど、必然的にやっかいな人に絡まれます。しかもあっちは安全圏から絡んできます。

そういうのが絶対イヤだったので、発信しないって決めてたんですね。でも、世間がコロナでこんな雰囲気になって、挑戦しようにも挑戦できない人が増えてます。

あなたもいろんな事情を抱えてるかもしれません。

それなら、僕の経験と知識を活かせる場で発信したら、誰かの役に立てるんじゃないか。

そんな想いでTwitterを始めて、それからYouTubeをはじめました。

これから、みなさんがこのチャンネルを支持してくれればくれるほど、やっかいな人が増えていきます。それはもう確定してます。

でも、僕がその人たちに負けて更新を止めてしまったら、「努力できる人間になってほしい」っていうメッセージも止まってしまいます。

僕が努力できてないからです。

努力を止めるな

YouTubeをはじめてまだ半年も経ってないのに大げさですが、僕もこのチャンネルがよりよくなるように努力を続けます。

だから、あなたも努力をやめないでください。

止まらないでください。

走り続けてください。

でも、つらくなったら止まることも大事です。実は僕もそんな時期があったんです。

僕は20代のある時期、1年半くらい、声の仕事から離れていた時期がありました。

自分の才能の限界を感じて、声に関する一切のトレーニングをやめました。

周りの大人からは「もったいない」って言われたんですが、自分としては才能の限界だと思ったんです。

でも、1年半後、どうしてもやりたくなっちゃったんです。だからまた業界に戻ってきました。

そこから以前の5倍くらい努力しました。

一定のポジションを取れるようになって、仕事も増えました。才能の限界じゃなくて、全然努力が足りなかったことを知りました。

だから、あなたもどうしてもつらくなったらやめていい。

そのときにわかると思います。

ほんとに声の仕事が好きかどうかが。

夢を追える幸せ

ここからは超ベタな話ですがちょっと付き合ってください。笑

人間は絶対死にます。

僕も死にます、あなたも死にます。

誰でもそうです。

夢を追えるって幸せなことです。

もしかしたらあなたはいまきつい環境にいるかもしれません。養成所に通うお金がないかもしれない、養成所や事務所で不当な扱いを受けてるかもしれない。

でも夢を追える自由をもってます。

せっかく環境があるんだから努力しましょう。

場所が合わないんだったら変えればいい。

つらかったらやめればいいです。

でもまだ頑張れる力が残っているなら、狂ったように努力してください。

絶対道が拓けます。

プロになれるかは約束できませんが、人生がいい方向い向かうことは約束できます。

頑張っても報われる世界じゃありません。

でも頑張ったら絶対にあなたが変わります。

自分を変える年にしてほしいです。

僕もがんばります。

あなたもがんばってください。

それではまた。

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