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晴れときどきマサラ #1 中堅インド女子の想いとは

おはようございます。楽しいインド案内人アンジャリです✨

2021年は毎週月曜日にブログの更新をしていきます。できるかな。がんばります💕

初回はわたくしの立ち位置への自分なりの解釈をば。

すべてはインドから

インドに行けない昨今ですが、インドとの付き合いもそろそろ24年。もはや私の人生から「インド」の文字がなくなることはないでしょう。

「なぜインド?」はこれまで何百回も聞かれてきたことです。インド映画やインド舞踊が好きだからとか、きれいな回答はもちろんあるのですけど、ほんとうのところは自分でもよくわかりません。「好き」に理由なんてないでしょう、人でもものでも。たぶん、縁があったんです。そしていつしかのっぴきならない関係になってしまった。

30代、それまでまったく縁のなかった金融業界。常に勝ちを取りにいかねばならない、気が狂いそうなほど生存競争の激しい外資系証券会社であくせく働いていたとき、なぜ正気を保てていたのかなと振り返ると。

私にはいつも第2の世界としてのインドがあって「そこに行けば本来の自分に戻れる」というような、ひとつの現実逃避でもあったのかなと思います。

幸い年に2回は長い休暇がとれたので、そのたびにインド通い。映画を見たり、買い物に勤しんだり、ただただ雑踏のなかでもまれたり。インドでのいつも予想の斜め上をいく展開に怒ったり笑ったり泣いたりすることが、私にとっては癒しであり娯楽だったのでしょう。

学生時代のビンボー旅行からすこしずつ形を変えてはきましたが、ときにつかず離れず、ときにがっつりと、すべてのインド体験がいまの私の大元にあります。

点と点をつないで線にする

そんなインドとの関わりのなかで、いつもなんとなくもどかしい思いがしていたのが、インド界のとくに同世代以上の面々が、それぞれにピンでがんばっているのになかなかお互いに接点がなさそうなこと。映画界、舞踊界、インド進出ビジネス界隈、駐在組&現地採用組、旅行業界。それぞれの新旧世代。繋がっていそうで、そうでもなかったり。

おこがましい勝手な想いではあれど、超ベテランにはまだまだ及ばないものの新参者でもない私くらいの立ち位置の人間が、それぞれの点と点をつないでなにか大きな流れをつくっていくことはできないものか。

この数年、そんなことをずっと考えています。できるできないというよりも、たんにやりたくてしかたがない。

インド女子につきまとうあやしさ

私が初めてインドの地を踏んだのは1997年。大学3年のときでした。女子がひとり旅でインド。行ってみれば当時から女性の旅行者は無数にいたものの、世間一般的には女性がひとりでインドを旅するなんて変わり者扱いなのも、インドでも日本でも事実でした。

インドで彼氏を見つけたんだろうとか、ドラッグにハマったんだろうとか(当時はこのふたつを言われることがほんとうに多かった!)。

うーん、そうじゃないんだけどなあ。

あの震えるほど美しい瞬間を、あの忘れ難い出会いを、あのすべてを心の底から笑えてしまうようなすてきな茶番を、どう説明したらいいのかなあ。

「インド」という単語を口にすることがひどく面倒に思われた時期がとても長かったように思います。誰にもチャチャを入れられずにひっそりと自分だけのインドを慈しんでいたかったというか。

イロモノからの脱却

なにがきっかけなのか分かりませんが、そんな状況がこの数年で大きく変わったように思うのです。

自分の身の回りでいえば、インド映画のヒットをきっかけに、映画という入口からインドに興味を持つ女性が急増して、なんの色眼鏡もなく純粋に「インドいいよね! 面白いよね! かっこいいよね!」と言う人がとても多くなったように思います。

インド側のインフラや人々の意識もどんどん変わり、とくに若い世代はインターネットの普及で以前よりはるかに外の世界が身近になっています。

つまりインド側も日本側も、互いを隔てるハードルがハード面でもソフト面でもグッと低くなったのだと思います。

「インドが好き」と口にすることにずっと居心地の悪さを感じていた私には、やっと大手を振って外を歩けるような、そんな時代が来たようでとても嬉しく思っています。

「インド女子」がもっともっとたくさん増えて、いつか、そのなかに埋没してにこにこしながらチャイでも飲んで寛ぎたい。自分が違和感なく心地よく好きなことを好きと言っていたいがために、いまがんばっているのかなぁと思います。

有名になってひと旗あげたいとか、そんな野望はちっともなくて。誰かと競いたいわけでもありません。名前も顔も出しているのは、そうすることでリアリティが増すであろうから。

そんな流れで、"JUNOON, Passion to Make a Move"という言葉を看板に掲げることにしました。この言葉の意味は、また来週。

しょっぱなからなんだか濃かったかしら。今週もはりきってまいりましょうね。では!


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