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名詞に足す:エジさんが来る

アメリカ人のエジさんは今日も喫茶店『ボストン』へ。マスターがカウンターの奥で英語の参考書を読んでいます。

「マスター、ちゃんと英語を勉強していますね」
「やっているんだけど、まったくできる気がしないんだよね」
「最初は誰だってそうですよ。でも、いつかできるようになります」
「いつかって言われてもなあ。どういう順番で勉強したらいいの」
「私が考える方法は、まず文法を理解することです」
「やっぱり。一番苦手なやつだ」
「それが理想なんですけど、今日は文法は後回しにして、できるだけ簡単に考える方法を試してみましょう」

マスターは参考書を閉じて、エジさんの隣に座ります。

「マスター、今、この状態を日本語で説明してみてください」
「何だろう。『エジさんがボストンにコーヒーを飲みに来た』かな」
「はい。ではそれを分解してみましょう。文章の中から日本語で名詞を取り出してみてください」
「エジさん、ボストン、コーヒー、かな」
「そうです。エジさん、ボストン、は固有名詞ですね。コーヒーは日本語だと普通名詞です」
「それがどうしたの」
「ここからが大事です」

エジさんはその言葉をメモ帳に書いていきます。

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1,020字

エジさんという人が、役に立たない英語を教えてくれます。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。