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アニメ制作の流れを簡単にまとめてみた

現在、ANITABIはアニメーターをテーマにしたドキュメンタリー映画を作ろうとしていまして、このnoteでは、その情報発信を継続しています。

そこで気になったのが「アニメーターってそもそも何?」ということです。

まず先に申し上げると、厳密には「アニメを作る人=アニメーター」ではありません。アニメーターは、アニメ制作の中でも「キャラクターの動き」を担当する職種のことを指します。

「アニメーターとは何か?」を知るためにも、アニメ制作の流れを最低限理解しておくことは必須です。ここで一旦、アニメ制作の流れを簡単にまとめた図を貼ります。

みずほ産業調査『コンテンツ産業の展望 2022』より引用

プリプロダクション

プリプロダクションでは、企画・脚本・設定・絵コンテなどの「アニメの骨組み」を制作します。ここで主に活躍するのがプロデューサー、監督、演出家などです。

プリプロダクションは、IT業界でいうところの上流工程にあたる領域です。そのためなのか、プリプロダクションで活躍する監督、プロデューサーなどは、比較的賃金が高い傾向があります。

プロダクション

プロダクションでは、実際にアニメそのものを制作していきます。

ここで主に3つの領域に分けられます。美術背景・作画・3DCGです。私たちが普段見ているアニメーション映像は、美術背景と作画と3DCGが合成されたものなのです。

この中でも作画と呼ばれる領域が、複数の絵を用いて動いているように見せる「アニメーション」で、ここで活躍するのが作画監督、原画マン、動画マンです。

作画監督は、作画業務のマネジメント・修正を担当します。作画崩壊を防いだり、全体的に品質を向上させられるかどうかは、作画監督に懸かっています。

原画マンは、動きのポイントとなる最初と最後の絵を担当します。そして動画マンが、最初と最後の絵の中間部分を担当します。簡単に言えば、原画マンが「動き」を設計して、実際にその「動き」を作っていくのが動画マンということですね。

ポストプロダクション

ポストプロダクションでは、実際に制作された素材を合成して、1つの映像作品として仕上げます。BGMを制作したり、声優が声を入れたりするのも、この過程です。

しかし大抵の場合、ポストプロダクションの業務(主に音楽制作と録音)は、プロダクションの業務と同時並行で進行します。

まとめ

こうして様々な職種の方々が、様々な仕事をこなしていくことで、ようやく完成するのがアニメーションです。

そして数ある職種の中でも、キャラの動きを作っていく「作画」が、私たちが読んでいるところの「アニメーター」です。

現在、アニメーター関連で問題になっているのは、この「作画」を担当するアニメーターの方々の賃金が低いということです。

では、アニメーターの賃金は本当に低いのでしょうか。次回に続きます。


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