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アニメーターは夜型から朝型に転換すべき!?

今回はアニメーターの生活リズムについて解説していきます。

国土交通省の調査を見ると、東京都勤務の約半分の人が8時から9時の間で始業しているようです。たしかに僕の感覚でも8時半始業が一般的なように思えます。

一方でアニメーターはどうなのでしょうか?

上のデータによれば、アニメーターは9時から仕事を開始することが多く、そこから後ろにズレていく形で分布しているのがわかります。ここから考えるに、アニメーターは一般的なサラリーマンに比べて、生活リズムが1時間から2時間遅いと言えます。

また、アニメ業界は芸能業界との距離が近いため、プロデューサーなどの会食の多くが夜に設定されているのはほとんど間違いないでしょう。
これは、アニメ業界に限った話ではありませんが、大事なことは夜に決定されるのが日本の企業文化だと思います。

私はここに、メスを入れるべきだと考えます。つまり、夜型から朝型に転換するのです。

2011年の東日本大震災をきっかけに、国内大手商社の伊藤忠商事は、2012年より朝型勤務の取り組みを開始。具体的なルールは以下の通りです。

  • 20時以降の残業を原則禁止、22時以降を禁止

  • 9時から15時をコアタイム

  • 5時から8時の早朝勤務を推奨

  • 15時での早帰りも可能

  • 7時50分以前に勤務した人は割増賃金を適用

この取り組みの結果なのか、伊藤忠商事の労働生産性は2010年度から2022年度で5倍以上に向上。また、これに連動して社内出生率が0.6から1.97にまで改善されました。

つまり朝型勤務は、日本の諸問題の全てを解決するポテンシャルを秘めているのです。

冷静に太陽リズムを考えると、2024年7月6日の日本の日の出時間は大体4時半で、春分の日と秋分の日は5時半から6時ほどです。このリズムを考えると遅くても8時には始業すべきで、夏にはサマータイムを導入して、7時始業にしてもいい気がします。

それにあわせて、プロデューサーの「夜の付き合い」も見直すべきかもしれません。先日紹介した「地方分散」とあわせて、東京の魅力的な夜から距離を置くことが、アニメ業界に必要とされていることのような気がしてなりません。

今回の「アニメーターをテーマにしたドキュメンタリー映画制作」では、アニメーターの1日の生活も取材しようと考えています。ぜひご支援のほどよろしくお願いします。

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