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将棋駒の書体の魅力は、奥が深いということ。
若手将棋棋士の活躍
今年4月、第48回将棋大賞が発表された。最優秀棋士賞に藤井聡太二冠が初受賞した。
2016年、14歳2か月で、史上最年少の四段昇段を果たし、プロとなったとのこと。彼は5歳にして母方の祖父母に将棋を教わったのだが、わずか数か月後には、祖父は彼にかなわなくなったとか。
それはともかく、将棋と言えば路地裏の縁側で、お年寄りが将棋を指すという光景は最早あり得ないだろう。
現代ではスマホやパソコンで近代的なゲームが楽しめるし、ゲーム機器の普及で猫も杓子もゲームに夢中になっている。嘆かわしいと言ってしまえば否定はできない部分もあると思っている。
一方、藤井聡太棋士の活躍で、将棋人気は消滅するどころか益々高まっていることはとても喜ばしい。
将棋駒の書体
さて、将棋駒の産地で有名なのは山形県天童市だが、地場産業として栄えている。それぞれ分業で駒の木地を作る職人、駒に文字を貼りつけたり、あるいは彫刻刀で文字を彫る、彫った文字に漆を塗る、いわゆる一連の作業を担う駒師という職人が存在する。
そもそも将棋は、室町時代の末期には、現代将棋につながる駒やルールなどが存在していたとされる。それに伴い、将棋駒の書体にも歴史がある。
江戸時代初期、幕府の庇護で大橋家、大橋分家、伊藤家という将棋三家が出現したとされている。そして駒の書体が水無瀬(みなせ)家に始まり、江戸、明治まで何代にもわたり駒づくりを業としたのが安清(やすきよ)の系譜と言われている。
書体には、錦旗(きんき)、菱湖(りょうこ)、水無瀬(みなせ)、源兵衛清安(げんべいきよやす)、金龍(きんりゅう)、清定(きよさだ)、長録(ちょうろく)、その他8種ほど加えて大まかに15種類ほどあるそうだ。それぞれの書体の特徴もあり、棋士は対局に際し好みの駒を使うよだ。
(駒を彫る際に張り付ける、菱湖字母紙見本)
ちなみに小生は、非常に力強い書体として菱湖(りょうこ)が好きだ。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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