(HDRに限らず)モニターのキャリブレーションをさらに本気でやってみる2️⃣

モニタ校正にColourspaceを使用することで極めて高度かつ高精度なモニタ校正が出来るようになる。
実際の作業画面を見ながら解説するビデオを公開したので、今回はそれを解説していこう。
ちなみにビデオでは安価に導入できるよう、ColourspaceではなくLightspace HTPオープンライセンス版を使用している。
ビデオ内でも言及しているが、HTPオープンライセンスは測色機の制限がないのでColourspace導入済みであってもBPDデータの作成等で活用する価値はあるだろう。

まずはColourspaceやLightspace HTPとTPGを準備しておく。
madTPGを用いても良いが、別に接続する操作が必要だ。今回は割愛するが今後Colourspace LTEでASUS ProArtの校正を行うチュートリアルを作成するので、その際に説明しよう。
なお、HTPを使用する場合市販されているi1Display Proが使用できない。OEM版に限定されるので市販品を使用している場合はLightillusionからDisplayCalibrations.comにアクセスし、Colourspace ZROを購入しよう。
市販品や各社OEM版用のDLLにアクセスできる。
ColourspaceユーザーであればこれらのDLLは不要だ。Calibrite版ふくめ、市販のi1Display Proも使用できる。

HTPを準備したなら次はdogegen TPGを起動する。
コンソールとパッチウィンドウの2つが呼び出されるので、コンソールは操作しやすいところへ、パッチウィンドウは計測するモニタの中央に移動しよう。パッチサイズはあるフルウィンドウにする必要はないが、過度に小さいと計測に不適だ。モニタの半分をカバーする程度が好ましいだろう。
OLEDの場合は面積が広いと出力が大きく制限されるので、測色機をカバーするギリギリまで小さくした方が良い。
なおビデオでも言及しているが、OLEDは輝度制限が非常に強くかかる上、大半はRGBW方式である。色の精度を求めるならば本来は先ず第一に避けるべきである。

ColourspaceもしくはLightspace HTPと、TPGを起動したならば、両者のリンクを確立する必要がある。
Colourspace/Lightspaceでdogegen TPGを使用する場合、Resolve TPG向けのネットワーク出力を使用する。先ずはColourspaceやLightspaceのネットワーク出力を有効にしよう。
ついでdogegen TPGのコンソールに移り、"resolve_HDR"と入力して実行する。
最新のdogegen TPGはColourspaceの10bitモードにも対応しているので、より高精度な校正も可能である。1Dをより高精度に取りたいなど必要があれば使ってみても良い。

今回は準備編としてLightspace HTPとTPGの準備までを解説した。
次回はLightspace HTPの簡単な操作説明と、Colorimeter correctionについて説明しよう。

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