アカネという乳牛の一生
現代ビジネスに寄稿した記事で取り上げた乳牛として使役され、苦しみの中で2019年に一生を終えたアカネの一生を紹介します。
アカネは近隣の農場で生まれ、生まれて2ヶ月後、死ぬまで過ごすことになる農場に売られてきました。
すべての乳牛をつなぎ飼いにしている農場でした。
生まれてから、死ぬまで、ずっとです。
たった2ヶ月という幼さでまだ妊娠できるわけでも、当然搾乳できるわけでもないにもかかわらず、アカネは短いロープで繋がれました。
彼女はその時から、ただの一度も、まともに歩くことは許されなかったのです。
1年2~3ヶ月が過ぎた頃、人工授精をされました。
肛門から人間の男が腕をつっこみ、膣から子宮に細い棒を差し入れるという方法です。
聞くだけでも気持ちの悪い工程です。どれほど驚き、嫌悪したことでしょう。
徐々に腹が膨れ、繋がれたまま、子供を出産しました。
アカネはおよそ8~9回の出産をしましたが、結局自分の赤ちゃんをなめることも、お乳を吸わせることも、むしろ触れ合うことすら、一度もありませんでした。
アカネは他の牛よりも大きな体でした。
常に後ろ足が糞尿をためて流すための側溝に取られそうになります。
彼女にはどうすることもできません。
そして他の牛よりも乳量の多い牛でした。
体力のギリギリまで搾り取られるミルク、、、アカネはより厳しい生涯を強いられました。
乳量が多くミルクを作りすぎると、分娩性低カルシウム血症にも起立不能にも難産にもなりやすいのです
牛はその重たい体重から、寝そべっていてもずっと同じ体勢でいることはできません。
寝返りを何度も打ちます。
つなぎ飼いされるアカネは、立ったり座ったり、体勢を変えたりを、同じ場所で繰り返しつづけました。
地面はコンクリートの上に薄いマットが敷いてあるだけ。
重たい体重が関節にかかり、皮膚を摩耗していきました。
そして毛が抜け、傷ができ、膿がたまり、血が出て、肉が見え、骨まで見るほどの大きな穴が、飛節部分(膝)に空いてしまいました。
直径18センチ。
痛みがあってもだれも、なにも、してくれません。
彼女は立っている時間が極端に多い牛でした。それはおそらく傷口、関節が痛かったからなのだろうと思います。
穴の空いた左足をかばって寝起きしているうちに、ついには右足の膝も、炎症が起き、穴が空きました。
ときに、カラスが傷口を突きます。
地面は清潔ではありません。
自分の糞尿で汚れきっています。
糞尿は1日1回しか掃除しない農場でしたので、とくに不潔な状態でした。
おが粉がときどき撒かれますが、すぐに糞尿にまみれます。
そこに傷口を付けることになるのです。
通常乳牛は5年程度で廃牛とされ、屠殺場に送られ殺されます。
この地獄のような中で、それだけが彼女たちに与えられた苦悩から逃れる道なのです。
しかし、アカネの農場は牛たちを極限まで酷使する農場でした。
ボロボロの牛たち、長い子は13年、15年と拘束され続け、最後の最後までミルクを搾り取られます。
アカネは9歳8ヶ月になった時、ようやく50kmはなれた屠殺場に送られ、そして殺されました。
彼女は9年6ヶ月、拘束され続けました。
脚に穴が空いてしまってからも数年、ミルクを搾り取られました。
もしあなたが、この2010年から2019年の間に乳製品を摂取したのなら、それはアカネが苦しみの中で搾り取られたミルクだったかもしれません。
もしあなたが、2019年に牛肉製品を食べたのなら、それはアカネの死体から取られた肉だったかもしれません。おそらく彼女の肉はひき肉や加工食品にされました。
心当たりがあるでしょうか?
アニマルライツセンターは彼女の苦悩を決して忘れません。
アカネのつぶらなひとみを、忘れません。
アカネのように苦しみの中にいる動物たちのために、私達は力を尽くしています。
私達はもっともっとたくさんの動物を救いたいのです。
どうかアニマルライツセンターの活動をもっと大きくしてください🙇♀️
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