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【インタビュー!】サイエンスアゴラ2023初出展の実験動物技術者協会理事長に熱い想いを聞いてみた!

こんばんは!

この度、わたなべは、サイエンスコミュニケーターとして、サイエンスアゴラに出展される実験動物技術者協会さんのお手伝いをすることになりました。

そこで、実験動物技術者協会とはどんな団体なのか、なぜサイエンスアゴラ2023に出展することに決めたのか、どんな出展をして、何を楽しみにしているのか、実験動物技術者協会理事長の中野洋子さんにインタビューをしました。

本日はよろしくお願いいたします。

まず、(一社)日本実験動物技術者協会(以下実技協)とはどのような団体でしょうか?

人の健康や福祉につながる科学研究の発展のために避けることのできない動物実験を、洗練された実験技術や適切な実験動物飼育管理などを通じて支える、実験動物技術者を主とする団体です。

1966年にできた長い歴史がある団体で全国各地区の実験動物技術者らが動物実験の技術の維持や向上を維持するための講習会などを開催しています。合わせて協会全体としての活動を進める本部とも一緒に活動を行っています。

実験動物技術者(技術者)ってそもそもどんなお仕事をしている人を指すのでしょうか?

 実技協の会員の多くは、実験動物の飼育管理や動物実験の補助業務等に従事するなど、日々実験動物に最も近いところで仕事をしている方々です。補助業務とは、動物の保定や実際に動物で実験する際に日々動物を観察するなどのことを指します。

実は、わたなべが「サイエンスアゴラに出展しませんか?」とお誘いして企画が始まりましたが、実際に実験動物の団体さんがこのような一般向けのイベントに参加されるのは初めてのことと思います。出展を決意した理由を教えてください。

実は実験動物の団体っていくつかあるんですよ。

動物実験を行いその結果から得られた新たな知見を基に薬や食品、農薬などを開発したり、ヒトの生活を安全に守ったり、ヒトを病気等から助けたりする科学の発展に直接的に寄与する研究者の方々の団体もあります。

私たちは、先ほど挙げた、実験動物の飼育管理や動物実験の補助業務等に従事するなど、そこで行われる動物実験が適正に実施され、また再現性(同じ手法で行えばだれもが同じような結果になること)のある精度の高いデータが得られるように、実験動物たちをより良い環境の中で飼養し、健康を管理していく立場にある技術者を主とする団体です。

しかし、研究者のような成果目に見えやすい仕事に比べて私たちの行っている下支えの業務については、一般の方々になかなか知られる機会がありません。
それゆえに、行っている業務の意義もなかなか知っていただけていません。また、動物実験は、ヒトの生活を支えているにも関わらず、厳しい目で見られる側面もあります。

そのため、実験動物に関わる仕事に技術者自身がなかなか誇りを持てなかったり、業務の意義を素直に受け止めることができず、離職につながってしまったりするケースも見られるのです。技術者自身が自分たちの仕事に誇りを持てるようになることは、わたしたちの長年の課題の一つでもあるのです。

今回、少しでも、私たちの行っている仕事のことを一般の市民の方々にも正しく知っていただこうと考え、サイエンスアゴラに参加することを決めました。

どの様な出展内容を予定されていますか?

 実験動物(マウスやラット)のおうちづくり(ケージ交換)を体験します。動物たちのおうちには、色々な器材(きざい)が使われています。実際に飼育施設で使われている本物の器材を使って作ります。

実験動物たちのためのおもちゃなんかも使います。おうちにおもちゃもあるなんて、素敵だと思いませんか?どうして実験動物たちにおもちゃを与えると思いますか?それはぜひブースにきて、私たちのお話を聞いて知って欲しいと思います。

 おうちづくりが終わったら、動物たちの飼育施設の中で働く時に身に着けている、本物の作業着を着てもらう体験もしてもらいます。そこで作業着を身に着けて記念撮影もできちゃいます!

 今回、私たちはブース出展で、随時スタッフがブースにいます。みなさん実験動物の研究やお世話に携わった経験のある方々です。なんでも聞いてくださいね。みなさんの知らない動物たちの様子も聞けると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

イベントで使う本物の器材やおもちゃなどは、専門業者のみなさんが今回のイベント出展の趣旨に賛同してくださり、提供して頂いたものです。こういったものもなかなか目にする機会がないと思いますので、器材やおもちゃだけ見に来るのも大歓迎です。お待ちしています。

(一例)ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン様 提供器材

たくさんの企業さんも出展に協力してくださるのですね!そもそも、こんなに実験動物に関わる企業さんがあるということを知りませんでした。皆さんのこの企画への期待が感じられます。企業さんにとっても良い機会になればよいですね。

サイエンスアゴラには幅広い年代の方が来場されるので、今回の企画は、どの世代の方にとっても新鮮なものになることと思います。

実際に出展されることで実技協さんとしては、どのような事を期待されていますか?

 わたしたちがどのような仕事をしているのかということをまずは正しく知っていただくことと、一般の方々が実験動物に対して感じていること(想像していたこと)を伺えることを期待しています。

また、技術者の中には自分の仕事について上手く家族に説明できず悩んでいる人もいらっしゃいます。そういう技術者にも遊びにきてもらって、ご自身の仕事を家族に伝える機会になればと考えています。

最後に一言どうぞ!

 百聞は一見に如かず、です。まずは、わたしたち技術者が日々実験動物たちとどのように接しているのかをちょっと覗きに来てください。

本日はインタビューに答えて頂きありがとうございました。

当日までの準備も、当日も大変かと思いますが、一緒に頑張っていきましょう。

みなさんもぜひ、サイエンスアゴラ2023に足を運んでください!

サイエンスアゴラ準備メンバーとわたなべでパシャリ !

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